▲紅浮き群生ヤシ@花火鑑賞士の集いin大曲
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
さて、集いの翌日は恒例の秋田の温泉へ。
乳頭温泉郷は昨年制覇したので、もうちょっと奥を目指す。
田沢湖から八幡平行きのバスに乗りこみ標高を上げていく。玉川ダムの異様なほどに美しい水色の湖水や咲き残っていたコブシや桜を眺めながら、バスはブンブン山道を飛ばす(車が飛ぶっていうのはどうやら越後方言らしい…)。
このダム湖(宝仙湖)は、玉川温泉から流れ出る強酸性の水を中和するための石灰が投入されているが故に、このような色になっているのだとか。温泉としては抜群の効能を発揮する玉川温泉が、下流では「毒水」と呼ばれ、かつて田沢湖のクニマスなどの魚を全滅させたそうだ。
薬湯と毒は紙一重ということか…。
南玉川温泉には、男神山の対岸に建つ一軒宿がある。
ここにはナトリウムー硫化塩泉(旧芒硝泉)が湧いている。宿の方では「みかん色の温泉」と呼んでいる。
二人しか乗客のいないバスは、思わずそのバス停を通り過ぎてしまうほど。あわてて下りて、少し戻ってから宝仙湖にかかる橋を渡って対岸へ。
水色の湖面に映る新緑が本当に美しい。でもこの橋の下にはかつては集落があったそうで…。それもそんなに昔のことではない。私の生きている中での出来事である。
穏やかな湖面からは想像はできない。
入浴料(700円)を払って温泉へ。
大浴場も露天風呂も貸切状態。源泉温度は60度だが、湯口では41度になるように調整された加温加水なしの100%かけ流しの湯である。
内湯も隣接する露天風呂も宝仙湖に面して景観が広がっている。見渡す限り人気はない(おそらく、山菜採りの地元民は山の斜面に張り付いているのだろうが…)。
露天風呂から宝仙湖を眺めてボーっとしていると、本当に贅沢な気分。鳥のさえずりも、渡る風も、散る桜も、萌える新緑も、全部私ひとりのもの。何にも代えがたい時間である。
乳頭温泉郷は秘湯としては有名になってしまった。「鶴の湯」ではあからさまにあの混浴風呂をのぞいていく人もいる。
でもここにはそういう人はいない。何しろ日帰り入浴でここを訪れているのは私一人きりである。
風呂上りに体を拭くと、タオルがみかん色に染まりまった。
ここに来るときには、白い下着とか勝負パンツとかはご法度のようである(笑)。
▲輪に白点滅花束@花火鑑賞士の集いin大曲