針外し/爺さんの独り言。役にたたない情報ばかり。

自作のスピナーベイトで今日もバスを釣るぞ!。人はそれを「G」と呼ぶ。爺さんの「G(ジー)」の意味だった。ガクン!。

天体望遠鏡の目盛環の説明。

2018-08-29 16:04:19 | 星の話

ちょっと間が空きましたけど 天体望遠鏡の話です。暫く天文から離れていましたので浦島太郎状態です。でいろいろ検索しましたらいいサイトが出てきましたので参考させて頂きます。詳しくはこちらを見て下さい。此処はあくまでも私の勉強の場です。
http://www.ne.jp/asahi/nakaegaw/piz/topics/tn005.html

 

 

 

赤道儀には、星を赤緯赤経座標の位置によって導入するための目盛環が2つ付いています。一つは赤緯方向を合わせるための目盛が付いた赤緯環、もう一つは赤経方向を合わせるための目盛が付いた赤経環です。
これらを使いこなすためには、赤道儀の極軸が、ある程度きっちり合っていなければならないことが前提にあります。極軸さえきちんと合っていれば、基準の星を元に、目標の天体を望遠鏡に導入することが出来ます。
そこで、目盛環の一般的な使い方(絶対座標での導入)と、目盛環の簡単な使い方(相対座標での導入)
があります。
目盛間には赤経環と赤緯環があり赤経感は1h~24hで表記されて赤緯環は1°~90°で表記されています。

              



1.目盛環の一般的な使い方(絶対座標での導入)

例えば、はくちょう座の1等星であるα星デネブを使って、二重星であるβ星アルビレオを導入するとしましょう。デネブとアルビレオの位置は、下表のように赤緯と赤経が判っています。
まず望遠鏡にデネブを導入します。赤道儀のクランプを緩め、望遠鏡にデネブが入ったところで赤道儀のクランプを絞め、望遠鏡からデネブがずれないように固定します。1等星なので、すぐに入れられるでしょう。
次に赤緯環のネジを緩め、基準線の位置が+45°16’49”になるように赤緯環を回し、合ったところで赤緯環のネジを絞めて固定します。たいてい赤緯環は、極軸が合っていれば、望遠鏡の取り付けのずれさえなければ、はじめから合った位置を示しますが、ずれているようでしたらきちんとその値に合わせます。

赤経環についても同じようにして、20h41m26sになるように回して合わせ、固定します。これによって、2つの目盛環はデネブの位置を示していることになります。

それでは準備が整ったので、目盛環を使ってアルビレオを入れることにしましょう。
まず赤道儀の赤緯方向のクランプを緩め、赤緯環の基準線の位置に+27°57’35”を合わせ、クランプを絞めます。次に、赤経方向のクランプを緩め、赤経環の基準線の位置に19h30m43sを合わせ、クランプを絞めます。これで、望遠鏡は、アルビレオの位置に向きました。望遠鏡を覗いてみれば、実際にアルビレオが入っています。

このように、導入しやすい星を実際に導入し、その星の位置(赤緯,赤経)を目盛環の基準線に合わせれば、導入したい天体の位置(赤緯,赤経)が判っていれば、目盛環を使って、その天体を入れることができます。

はくちょう座
星名

赤緯

赤経

α

デネブ

+45°16’49”

20h41m26s

β

アルビレオ

+27°57’35”

19h30m43s

2つの星の差

+17°19’14”

1h10m43s

 2.目盛環の簡単な使い方(相対座標での導入)

デネブとアルビレオの位置(赤緯,赤経)を2つ用意して、目盛環の細かい目盛を、暗い中で合わせるのは大変です。そこで、前もって、デネブとアルビレオの位置の差(赤緯の差,赤経の差)を計算しておきましょう。(その位置の差は、上表の最下行に計算してあります。)
それでは、アルビレオの目盛環による導入を再度行ってみましょう。
まず望遠鏡にデネブを導入し、固定します。次に赤緯環のネジを緩め、基準線の位置が+0°(ゼロ)になるように赤緯環を回し、合ったところで赤緯環のネジを絞めて固定します。赤経環についても同じようにして、0h(ゼロ)になるように回して合わせ、固定します。これによって、2つの目盛環は原点、すなわちゼロの位置を示していることになります。
すぐに準備が整いますので、早速、アルビレオを入れてみましょう。赤道儀のクランプを緩めて、赤緯環、赤経環のそれぞれの基準線が、2つの星の位置の差である、+17°19’14”、1h10m43sになるように合わせて、赤道儀のクランプを絞めますもうこれで、望遠鏡にはアルビレオが導入されています
この方法は、目盛環に位置情報を(赤緯,赤経)を1回合わせるだけで、簡単に入れることができますが、位置の差を前もって計算しておかなければなりません。しかし、彗星や小惑星など、狙う天体が前もって決まっているとき、星見をする前に、明るいところで星図を見て近くの基準の星を決めて、その星との差を計算しておけば、星見での暗い中でも、早く簡単に目標天体を導入することができます。
私の赤道儀には、エンコーダや自動導入装置が着いていないので、もっぱら、この相対座標で導入をしています。

初めてこの文章を見ると何が何だか分からないと思います。簡単に言うと、

  [絶対座標]は望遠鏡の視野にデネブを入れたら赤経・赤緯の座標を読んで目盛リングを緩めて環を回して、それを基準線に合わせます。これでデネブの座標が望遠鏡の目盛りと合致したという事です。それを基にして赤経赤緯クランプを緩めてアルビレオの赤経赤緯を基準線に合わせる。

 [相対座標]は望遠鏡の視野にデネブを入れたら赤経・赤緯の座標を読んで目盛リングを緩めて環を回して"0"を基準線に合わせます。[相対座標]はデネブとアルビレオの座標の引き算をして、デネブの"0"を基準にしてクランプを緩めて
その差を移動させる。

よく誤解されやすいのは、目盛リング自体も留めネジを緩めると、動いて座標を合わせる事が出来ます。赤経赤緯クランプは赤道儀自体の動き回転で座標を見る時に使います。なんて分かりましたかね?。望遠鏡持っている方は実際に出してやってみればすぐ分かります。リング環は赤経。赤緯軸とは別に単体で動きます。

天体を探すのに近くの恒星の座標を調べておくと便利です。恒星リストと天体リスト(メシェ、NGC等)見比べて近くの恒星を見ておくのもいいね。

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