ちょっと、かわってお酒の話。皆さんは三銃士という本を読んだことがおありでしょう。そう主人公の「ダルタニャン、アトス、ポルトス。アラミスが活躍する、活劇小説だ。針は子供の頃読んだのが忘れられず、何度も読み返したものだ。「鈴木力衛 氏翻訳」の原題、「ダルタニャンの冒険」と言う表題の付いているものだ。勿論、デュマの作品だ。全11巻(これが原本)。これは「友を選ばば三銃士」を日本のお馬鹿が表題にしてしまったのだ。語呂がよかったんだね。
ダルタニャンが元帥杖を手にした時、砲弾が当たり死ぬ時までを書いてあるのだ。(少年少女の為の物語はダルタニャンが銃士隊副隊長になるまでだ。)
ダルタニャンは剣の達人だが、彼の配属されたのは、マスケット銃の銃士隊だ。その中にアトス、ポルトス、アラミスがいた。
王直属には、近衛衛士隊(ベルバラはこっちだよ)と銃士隊があり、衛士隊長はデッサール侯爵、銃士隊長はトレヴィル殿である。マスケット銃の銃士だから、ムスクテール(銃士)と言われてるんだ。有名なブランディーの「アルマニャック」のSempeのムスクテールはダルタニャンがモデルだよ。
実はダルタニャンは実在の人物だし尚且つ、二人いるのだ。シャルル・ド・ダルタニャンともう一人、エマニュエル(だったか?)・ダルタニャンだ。一族には伯爵や侯爵になった人がいる。
この銅像はどちらのダルタニャンだろうか?
他にも、銅像が・・・。右はアルマニャックの「センペ」ムスクテールだ。中身は飲んでしまって、空だよ~ん。とても美味しかったよ。ウィー。
三銃士は「ダルタニャン氏の覚書とラフェール氏の覚書をもとに書かれているが、半分は本物、半分はフィクションだ。アトスも実在の人物だが、ダルタニャンとはちょっと、時代が違うし、病死したみたいだ。アレキサンドル・デュマは無いものを本当にあった事以上に書く天才だったと歴史書は書いてある。(←何ともかっこいい言い回しだ。残念ながら、アトスの画像はないね。)
南部ガスコーニュのタルブにある。ダルタニャンの生家。
ダルタニャンはここから、マンの町を通り、パリのトレヴィル銃士隊長のもとへ向かう。そのマンの町で宿敵ロシュフォール伯爵(黒ひげの伯爵)と運命の出会いをする。
トレヴィル銃士隊長
おー、奇跡!。画像があったよ。国王の銃士隊長と言えば、元帥に匹敵する要職なのだ。
話を戻すと、ダルタニャンが王妃アンヌドートリッシュの為にロンドンにいるバッキンガム公爵にダイヤの房飾りを取り戻しに行く途中アミアンの町の「金のユリ亭」でアトスは枢機官の手先に贋金作りの言いがかりをつけられ、ダルタニャンを先に行かせて、自身は従僕グリモーと酒蔵に立てこもった。
後にダルタニャンが彼等の消息を尋ねた時にイギリス貴族と倉庫を挟んで喧嘩(ピストルで撃ち合い)してる。あれからアトスとグリモーは、腸詰とかハム、ワインを貯蔵してある、酒蔵に立てこもって、全ての飲み物・食料を、全部、平らげてしまったのだ。・・・・で、こういう所を読んでいると、こっちも、無性に食べたくなってくる。また、そういう頃は読み耽って、夜中になる事が多いのよ。
冷蔵庫の中に無い時は近くの冷蔵庫・コンビニに行って酒やら・ソーセージ・ハム・焼き鳥なんかを急いで買いに行って、食べながら読むのよ。(←卑しいー。)そして針の燻製・ダッチオーブンの原点もここにあるのだ。「美味しい腸詰」の言葉こそ、出発点なのである。(←偉そうに言うない、大した事じゃないじゃん。)
そして、これが針特有の読書のいそしみ方で、本を読んで入る時にある程度、主人公になりきる。(大概そうだろ)これって、ヤクザ映画見て、映画館から、出てきた時になりきっているのに、似ているとは思うが、ただ、強い主人公になりきって、弱い者をいじめるのとは違う事をお断りしておきたい。(笑)・・・と話を戻してと、
三銃士の中のアトスは酒豪だ。アトスの酒の飲み方は「酒よ、俺の腹の中に入って来い。」というように、浴びるように飲む。お好みはアンジューのワイン。こよなく愛している。(これは後にポルトスの遺言で分かったんだが。)
アンジューのワインと言えば、スパークリングワイン(発泡酒)が有名だが、普通のワインも美味しいんだね。よく発泡酒をシャンパンと勘違いされている方がいますが、あれはね、シャンパーニュの発泡酒をシャンパンと言うのだよ。何処にでも発泡酒はあるのだ。シャトーと言うのは、(ブドウ)園という意味だよ。
当時の挿絵だ。左から、アラミス、アトス、ダルタニャン、ポルトス
針が想像していた、人物像とイメージが違った。ダルタニャンなんか、チャップリンみたいだ。
アトスという名前が前から気になっていたのだが、NHKで以前、イタリアの修道院で切り立った山の天辺にあり、世俗を絶った生活をしているのを見たことがある。その時にアトスという名前が出てきたのを覚えている。それを、とったんだね、きっと。
アトスの本名はラフェール伯爵。その名を捨てて、アトスと言う名前になったのは、それは妻だった本名、シャルロットバックソン、ラフェール伯爵夫人(アトスの本名)、シェフィール男爵夫人、ウィンター伯爵未亡人その後、リシェリュー枢機官の手先、ミレディークラリック、になった悪魔のような女性に起因する。経緯は長くなるので、ここでは述べないが、でもねえ、その当時の女性が生きていくには、いろいろな障害があったから、同情する点もあるのだが・・・と、また、とんでもなく、脱線してしまった。
針はフランス料理を食べる時はフランス人になりますが(がはは)、ワインを飲む時、アトスのこよなく、愛したワイン、「アンジュー」のワインって、どんなワインだったのだろう?といつも思い出すのよ。時には聞いてみたりするが、置いてあったためしがない。ワインはワインだろうって?。渋み、酸味といろいろ、あるでしょ。でも、アトスの飲んだワインはアンジューの何処のシャトーの物か分かりっこないよね。