針外しは近所の自動車部品屋さんに勤めていた佐藤さん(一つ上だったかな)の影響を受けて中学の頃からサボテンの栽培に興味をもちました。特に人気のあったのが白い棘で覆われてオレンジ色の花をよく咲いてくれる雪晃(せっこう)でしたね。
とはいっても当時花屋さんには、サボテンは置いてありません。近所で栽培している所謂駄物のエキノプシス属(ウニサボテン)の短毛丸や団扇サボテンの宝剣がせいぜいでしたね。本屋さんで東京の栽培している駒込にある鶴仙園(かくせんえん)さん迄東京タワーの処からママチャリこいで買いに行ったりしました。疲れたよ。成長を我慢出来ないんだよね。
人が立って入れるような立派な温室なんか買えるはずもなく、それでも窓枠に取り付けるようにして、温室作り、水を遣り過ぎて随分枯らしましたね。
それから何十年も経って残ったサボテンがコリファンタ属の象牙丸(ぞうげまる)です。うちのビルも老朽化してリフォームをしたのでベランダの植物を処分することになり、とは言っても捨ててしまうのではなく山に持っていって植えたのですが。
残ったのがこの象牙丸。サボテン一種のみ。サボテンの花は植物界でも奇麗さは一番だと今でも思っています。工事しているときは。また冬は部屋の日当たりのいい処において大事に育てていたわけです。
しかし、結局ベランダに置いて半ば放って置いたのですが、ご存じのように近年夏は猛暑の連続ですね。サボテンは日焼けするって知ってました?。こんな処に置くのは可哀想だと思いましたが、ある時所用で出かけた時にホッタラカシになってしまった事がありましたが、なんと、棘もしっかりしているし肌も濃い緑色して艶やかです。部屋で冬を越して春から外に出しっぱなしでしたがむしろそれの方が良かった。
春先からしっかり日に当てていたので猛暑も屁とも思っていません。そういえばメキシコなんかでは砂漠の中でジリジリと日に当たって生きているんですものね。
この象牙丸、親木が20㎝位の大きさでそれに子が4っつ5つ付いていたのが親木が枯れてしまい2㎝位の子が残ったのがこれです。人間の浅はかな考えなんか何の役に立ちませんね。むしろこの猛暑の方が現地の環境と似ていたんですもんね。