山のうちの処は「雨境峠」。今は観光地化しているが、昔は山賊が横行していたんだろうね。
だから峠というと、すぐ山賊を連想。裕福そうな旅人を拉致して金はふんだくるわ、身ぐるみ剥いでおっぽり出すというイメージ。
針外しは青春時代から、中国の古典文学を愛してやまないのだが、(今の習近平なんかのバカを連想するなよ。)西遊記、水滸伝、三侠五義、聊齋志異等にやたら峠の茶屋の話が出てきます。清の時代、少なくとも中期位迄この輩が横行していたんだろうね。
酒旗というと当然「飲み屋」ね。大湖の周り、街道の節目、には必ずといってこの酒の字の旗が靡いています。水村山郭酒旗の風 杜牧の詩ですが、昔、「水村」の「村」と言う字が「邨」という字じゃなかったっけ?。
酒屋と言うと大概最初の写真のように土瓶がおいてあります。中国の酒といったら老酒(紹興酒)とか茅台酒。普通店に入ったら特別な酒を除いては老酒。老酒は娘さんが産まれると40~50瓶土に埋めて娘の嫁入りの時に出して、参列者に振舞う。
三侠五義に出てくる、陥空島の五鼠のうちの一人、錦毛鼠の白玉堂が酒屋に入った時に出された酒、「親父、お前の所の酒はこんなのしかないのか?」「娘が生まれた時に仕込んだ瓶があるだろう、それを持って来い。」と言って1両出します。当時の1両といったら今の10万円くらいかね。銀子をポイと投げ渡します。
中国ではお嫁入りは9才~11才(11だと遅い位)何故そんなに早いかというと、お金で娘を買ってその家の家風に馴染ませるのだ。その買い取るお金が皆知ってる「結納金」だよ。結納金の意味合いは、今まで育て上げてくれた謝礼の意味合いが強いんだよ。決して人身売買ではありません。
日本も結納金が残っていますが、如何に中国の影響を受けていたかだ!。というか物まねそのままだ。でも今の中国は歴代皇帝より始末の悪い共産党が牛耳っているのが残念だ。
湖を背景に、酒を交わすと一見風流なのだが、内陸だと海の幸はありません。鯉の吸い物、アライ、油通ししたもの位しかないね。当然、鶏、羊、(牛馬なんかはとてもじゃないけど膳には上がって来ません)が主です。峠の茶屋はその昔は、来るお客を、酒の中にしびれ薬や眠り薬で眠らせて金品は勿論、着物を身ぐるみ剥いで、裏の「大まな板」でバラして肉を取って次のお客に出す。「旦那、今日はついてるよ、いい羊の肉が2頭入ったよ。」「こんな事、お客さんめったにない事だよ。希だよ」ついつい、肉も頼んでしまいます。で次のそのお客も当然「あの世」。
峠の茶屋は大体こんな感じです。うちの前も峠の名前が付いているので、「酒」の旗を掲げて旅人を取り込もうかね。追い剥ぎは針外しは武術が下手糞で無理なので、この方法はいいかも知れない。中国のへき地では生き残っていくのが大変なんだ。(笑)。