山に友人を招く時、食事の最後に蕎麦を茹でて、食べさせるのだが、最近の針の茹でた蕎麦を不味いと言った奴はいない。(←オ、豪語するねえー。)それも乾麺をだ。出来立て手打ちだったら美味しいに決まってるしね。
そこで、、乾麺でも美味しく食べる方法とまでは言えないが、ちょっとしたコツを御伝授するぞ。・・・といって、たいした事はない。
針の家の水源池は蓼科山の中腹にある、「御泉水」だ。山のエキスをたっぷり含んで、ミネラルも豊富だ。飲んでも美味しいが、なにより、とても冷たい。蕎麦を茹でて、冷水で締めるのだが、冷たさで「腰」も出て、とっても美味しい。
昔、小諸の有名店で2家族10人がザルを頼んだら、麺は冷たくなく、腰もなく、「何だ、コリャー」という事があった。これは、人数が多いので茹でた麺を井戸水で晒して冷やすのが、甘くなってしまい、美味しくない」という結果になってしまったのだ。そこで掻い摘んで要点を列挙すると、
まず、① 山の水で冷蔵庫で氷を沢山作っておく。その出来た氷で麺つゆを薄める。麺つゆを自分で作る人は、冷蔵庫でビンビンに冷やしておく。何故って、蕎麦の美味しさの一つには[冷たい喉越し]にあると思っているからだ。
② 鍋で多目のお湯を沸かしておく。ただ余り多いと吹き零れてしまうし、少ないと麺が対流しない。中火位で、お湯がゴボゴボするのではなくて、麺がゆっくりとオトナシク泳ぐ(対流)位がいいとされているよ。
③ 蕎麦と言えばネギ。針は包丁を指を切ってしまうほど、研ぐのはネギを薄く切るためなのだ。それを氷水で晒すと、みずみずしくなって、とっても美味しくみえる。ちょっとその時、ほぐしておくと尚いいね。蕎麦を目で楽しむのも、重要な要素だ。
④ 好みによって、オオバ、すりゴマなんかをあえてもいいね。それはお好みで。わさびだが、本当は「安曇野」「湯ヶ島天城」のわさびがいいのだが、無い時の方が多いに決まってる。まあ、それもその時々で、あるものをね。以前、新潟の雪が深い事で有名な津南に行った時に、「ヘギ蕎麦」(縁のある板にのってくる)を食べたのだが、あちらは、わさびを使わない。黄色いカラシを使うのだ。これは江戸っ子ではありえないのだ。お姉さんに聞いて見ると、「えー、わさびで食べるなんて聞いた事ないって!。」 「そっちのが不思議だぞー。」所変わると品変わるだ。
さあ、麺を茹でるぞ。多目のお湯が沸騰したら、乾麺を入れる。でもお湯がさーっと冷えておとなしくなる。人に拠ってはここから茹で時間を測る方、再び沸騰して、面がぐるぐると廻り始める頃から茹で時間を設定する人様々。針の場合は、前のタイプが多いね。その代わり、麺をとって食べてみる。でもあまりよく分からないがデレデレしていなければ良しとする。(芯が残ってるならもうちょっと茹でるよ。大体、指定時間を守っていれば、OKだ。)硬いなら、茹でればいいが、茹ですぎは処置の仕様も無い。タイマーで測るといいね。テレビとか音楽聴いたりしてると、忘れてしまうので、タイマーで測っておくと便利。袋の裏に書いてある時間はやはりその蕎麦に合った時間だよ。
茹で上がったら、ザル等で麺を取り、お湯を切って、まず水道水で熱を洗い流す。ここで氷を使っても意味ないよ。氷は蕎麦麺の熱が取れてから。暫く水で熱を取る。氷は水を切ってその上に乗せて、かき回せて麺を冷やすのだ。氷水で漬けておいてもすぐ、あったまってしまいます。これの方がグングンと冷えて締まってくる。手に腰を感じてくるのだ。
次にザルに小分けして盛り付ける。盛り付け終わったら、その上にも氷を乗せておく。何しろ冷たく冷やすのだ。
さあ、喰うぞ。針は売っている麺つゆを使うので、それを薄めるのに、冷水というより、氷を入れて薄めるのだ。それにお好みでわさび、オオバ、すりゴマを入れてツルっと食べる。冷たい!。この位でないと、美味しくないよ。
少なく麺を取ったら、冷たい麺つゆに絡めて「ツ」っと食べるのだ、よく旅番組でKRさんが「ズル」っと音を食べているのを見るが私は「ツ」っと喉で食べるのが好きだよ。絶対口いっぱい頬張るなよ。
とまあ、ながなが書いたが、要は、ガンガンと冷やすのさ。え、山の水が無いので氷が作れないって?。無ければ、コンビニのロックアイスを買ってきてもいいんジャン?。針は東京で食べたくなった時はロックアイスを使うよ。ロックアイスは残ったら、ウィスキーのオンザロックにでも使ってね。面倒くさい時は冷蔵庫の氷でいいんだ。要はガッチリ冷やすのさ。←って誰でも知ってらい!