『枕草子』299段に書かれたエピソード…「かうろほう(香炉峰)の雪いかならん」と主である皇后に問われてお傍の女官のひとり清少納言が「すだれを挙げてみせた」という話で有名です。長恨歌の中の一節の「峨眉山の下、人の行く事稀なり」と「香炉峰」とをごっちゃにしてました。但し書きに書いてあるのがゴッチャになって覚えていたんですわ。
【香炉峰下新卜山居】
日高睡足猶慵起 日高く睡り足れるも猶起くるに慵し
小閣重衾不怕寒 小閣衾を重ねて寒きを怕れず
遺愛寺鐘欹枕聴 遺愛寺の鐘は枕に欹ちて聴き
香炉峰雪撥簾看 香炉峰の雪はすだれをあげてながめる
匡廬便是逃名地 匡廬は便ち是れ名を逃るるの地
司馬仍為送老官 司馬は仍お老いを送るの官と為す
心泰身寧是帰処 心泰かに身寧きは是れ帰処
故郷何独在長安 故郷独り長安に在あるのみなる可けんや
『香炉峰下新卜山居』訳
陽は高く昇り寝足りていながらなお起きるのはものうい。 小さな二階建ての草堂で布団を重ねて寝ているので少しも寒くはない
近くの遺愛寺の鐘の音は枕に頭をつけたまま耳を傾け。 香炉峰の雪はすだれをあげてながめる
廬山はこれ隠遁の地。 司馬という役職もまた老人用の閑職だ 。 心身ともにやすらかに過ごせるところこそ己が帰るべき場所。 長安の都だけがふるさとではないよ。
六本木に住んでいた頃、龍土町の西麻布の近くに「中華料理・廬山」がありまして、そこのシェフが作る団子(ゴマではなく、色の凄くケバイ色の団子)がとても美味しかったのを覚えています。何かの会でお店を使った時にお土産で出してくれたんですね。
ただ、それを頂いてすぐに、退職されたみたいで、食べられなくなりました。美味しい味が今でも舌に残っています。
なんだよ、最後は「食い物」の話になっちゃうんだ!。
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