高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

神々の山嶺(頂き)

2018-06-18 13:04:15 | 日記

ひさしぶりに読み応えのある小説に巡りあった。 夢枕獏さんの神々の山嶺。 ウキでの案内はこちら⇒⇒ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E3%80%85%E3%81%AE%E5%B1%B1%E5%B6%BA

一昨日の子どもキャンプで ひとりテントを張って、そのテント内で読み上げましたが・・、この読後余韻から抜けられない・・・。、

山岳小説であり、ミステリーであり、ちょっと男女の話も織り交ざっている。 著者は、構想から20年あまりをかけて書き上げており、渾身の力を込めて書き上げ、もう山岳小説は書けないとまで あとがきしていた。

私は山ノボラーではありましたし、山岳ガイドを仕事にしていた時代もありました。 ヒマラヤなど海外登山遠征経験はありませんが、5000mを越える高度へのトレッキングはしたことがあります。 岩登りクライマーでもありましたが、アルプスの屏風岩や利尻島の青い壁の第二登を狙ったこと(これは敗退)はありますが、冬期の大きな岩壁を数日かけて登るような体験はしたことはありません(小樽赤岩の東大壁の冬期登攀で滑落して大怪我したことはあり)、積雪期のビバーク体験をして凍傷になったこともありますが、手足の指を切り落としたことはありません・・が、それらの体験から ヒマラヤの7000mを越える高所でのクライミングやビバークの大変さは想像できます。 この小説にはそういった行動の情景が描かれています。登山を知らない人には読み進める興味が半減してしまうでしょうが、 主人公の生き様「なぜ山にのぼるのか」は、別に山でなくとも、「なぜ人は、なんのために生きるのか」に通じる大きなメッセージがあります。 

ミステリー部分は、エベレストの初登頂をしたのかしなかったのかのなぞの人物マロリーの所有物であろうと思われるカメラが発見され、それを巡ってのサスペンスが展開されます。

そして、ラストシーンは、そのマロリーの遺体が見つかり、その隣には・・・といったクライマックスを迎えます。

上下巻ある長編小説ですが、少しでも山登りに関心がある方にはお薦めの小説です。

私は電子書籍Kindleで読んだのですが、単行本で所有したいと思っていたが、さきほど、Amazonで 谷本ジローさん作画のコミック全巻をおとな買い(といっても全5巻ですが)してしまった・・。

 

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