2010.3.6(土)雨
砂鉄の含有率を調べる実験が始まった。調査方法の規準となるべく、念道橋上流の砂を採取する。(2月20日)バケツに砂を入れ、竹の棒でかき混ぜながら水を流す。これは比重選鉱というよりはゴミや泥を洗い流している作業だ。そこそこ水が澄んできたら、箱に広げて乾燥させる。乾燥したものを2mmの篩にかける。これは重量で含有率を比較するために、磁鉄鉱を含む小石では誤差が出るだろうという考えから、いわゆる砂にしぼって砂鉄を採集することにしたものだ。乾燥した砂、1000gを用意して、容量を量る。丁度700㏄だった。
採取場所、乾燥、篩がけ
ここからどの程度砂鉄が採取されるかが実験なんだが、採取方法が問題となる。古代のタタラ場では鉄穴流し(かんなながし)という、流水を使った比重選鉱が行われていた。またお椀や皿を使ったわんがけ法という選鉱方法もあるようだ。これは砂金取りなどで見られる方法のようだ。いずれにしてもコツがいるし、安定的な採取が出来ない。そこで磁石を使った磁気選鉱というのをやるわけだが、これが一筋縄ではいかない。磁石を直接砂の中に入れると、しっかりくっつくが、磁石から離す作業が大変なわけだ。そこでススムさんの助言で、プラスチックの容器に磁石を入れ、砂の中でかき混ぜ、別の容器の上で磁石を取り出すという方法で集めることにした。最初のうちはしっかり砂鉄がくっつくのだが10分もすると少しばかりとなってくる。20分やってほとんど着かなくなった。磁石を直接入れてみると結構くっついてくる。あと20分ネオジウム磁石で直接採取する。フェライト磁石ではほとんど着かなくてもネオジウム磁石だとよくくっついてくる。どこかでもう取れないというところまで来ればいいのだが、いつまでも少しずつくっついてくる。というわけで20分で切り上げたわけだ。天秤秤で計量すると75,7gであった。今の時点ではこの数字が大きいものやら小さなものやら解らない。沢山のサンプルを集めることと、砂鉄選鉱方法を工夫する必要がありそうだ。集まった砂鉄は完全なものではなく、磁鉄鉱を含む小石、砂が含まれているようだ。従って茶色や赤色の砂が混じっている。
プラ容器を使った磁気選鉱では磁力が弱まる弱点がある。
今日のじょん:とにかく雨が多すぎる。朝な夕なにレインコートを着るのが気の毒な様子だ。明日は晴れてくれい。
カッパ着せられて思い切りいやそーな顔。