2010.3.29(月)雪
天気予報では雪ということだったが、ほんまに降るんかいなという気持だった。予想に反し、しっかりと降り、一時は吹雪状態となった。昨冬の最終降雪が23日ということだから、まあこんなもんかという感じだが、思えば2月に、もう春かなあなーんてのうてんきに思っていたわけだから結構応える。
もうかんべんしてよの雪。
さて、今回の雨読だが、画文集でもあり、興味深い本でもあったので一日で読んでしまった。他の雨読が連載中で、完結していないがとりあえずこの本を御紹介する。
画文集 「炭鉱(やま)に生きる」地の底の人生記録 山本作兵衛著 講談社刊 昭和42年初本 420円(古本431円で購入)
わたしが鉱山に興味を持つようになったのは、20年ほど前だろうか、岩波新書で「地の底の笑い話」上野英信著を読んでからだ。この書は九州や山口の炭坑を舞台として、かつての炭坑労働の様子を笑い話として収録されたものだが、それは単に笑い話などというものではなく、炭鉱という独特な世界に生きる民衆の生活というか喜怒哀楽が記録されている、歴史資料としても貴重な書である。特に生粋の炭鉱労働者である山本作兵衛さんの挿絵はユーモラスかつ写実的でこの本にぴったりであった。この本を読んだのは、日経新聞の書評がきっかけだと記憶するが、既に第十四刷となっており、本文には山本氏は活躍中とあったが、その時点では亡くなられていたようだ。(1984年没)山本氏は1892年生まれ、七歳で炭鉱に入り、五十余年を炭鉱で過ごされた。その後警備の仕事などをしながら絵筆をとられ、数百点の貴重な記録を残された。その絵は決して芸術的なものでなく、写実的でユーモラスな感がある。しかしその内容は過酷な炭鉱の労働や日常生活を表す貴重な歴史的財産で、三百余点が田川市市立図書館に保存されているそうだ。いつかは訪れて見たいと思うのだが、総てが閲覧できるとは思えないので、書物が市中に出回っている内に手に入れないという思いで購入した。つづく
今日のじょん:昨晩は強烈な雨が降った。雨の夜はイノシシの出る確率が高いそうだ。鹿事件以来、吠えたら確認に行くとじょんに約束したが、いきなり反古になってしまった。こんな雨の中を行く気せんわいと居直っていたら、今朝の散歩時に先日掘り起こしていた現場に行くと、しっかり新しい足跡があった。うーむ。
おとー、何かきとるで。