晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

原発銀座 5/28

2011-05-28 | 日記・エッセイ・コラム

2011.5.28(土)雨

 昨日ニュースや番組の中で、古文書に16世紀、若狭湾に大津波があったことが解り、関電の情報と食い違うことが報道されていた。天正地震(1586年)による津波のようで家が流され多くの死者が出たというものである。文献が複数有り、信憑性が高いと言われている。若狭湾には過去にも大きな津波は無いと言うことで、原発銀座と言われる若狭湾の原発の津波想定は信じられないくらい低い。関電はこの地震については知っていたようだが、内陸型の地震なので、記録が無いという認識であったようだ。例え内陸型であっても津波があったと言うことは関電の言い分は通らない。当然想定する津波の高さを検討し直さなければならないし、その対策を取らなければならない。とまあ番組の要旨はそのようなものだった。歴史、史学というものが防災の分野では大きな威力を発揮するものだと感心する。今朝の新聞に出るだろうと思っていたら載っていない。讀賣もたいしたこと無いなと思っていたら、昨日の新聞に載っていた。さすがだな。Img_2979
 
讀賣新聞27日付の記事。


 原発の警戒区域が10Kmから20Kmに拡大され、わがじょんのび村も高浜原発の警戒区域に入るのかと調べてみると、予想外にその範囲外であった。それでも22,8Kmということで、被害が出れば同じである。なんとも複雑な心境だ。
 ところで草壁に住んで反原発の運動をされていた核科学者の久米先生の遺作「科学としての反原発」の第2刷が発行されるという記事があやべ市民新聞に載っていた。先生が亡くなられたのはもう一昨年になろうかと思うが、原発の近くに住んで活動されていたことは凄いことだと思う。先生の遺志を引き継ぐためにも是非読んでみたい。Img_3106

先生はこの草壁に20年間住まわれた。


「科学としての反原発」久米三四郎著、七つ森書館発行、1,890円

今日のじょん:雨模様なので店は暇だし昼寝ばかりしていたら、じょんはそれ以上に朝から晩まで眠っている。よくそんだけ寝られるナア。
Img_2978

寝てばっかしやないけえ。  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝・山本作兵衛さん 5/27

2011-05-28 | 雨読

2011.5.27(金) 曇、雨

 当ブログの検索サイトからのヒットに「山本作兵衛」関連がやたら多くて、何かいなと思っていたら、朝刊に氏の作品がユネスコの記憶遺産に登録されたという記事が掲載されていた。大変おめでたいことで心からお祝い申し上げたい。
 山本作兵衛さんといっても一般的には知られていないと思うが私は20年ほど前に読んだ「地の底の笑い話」(上野英信著)の挿絵ですっかり虜になってしまった。氏の絵は写実的なんだがユーモラスで、傍らに説明文が付いている。この説明文が新書版では小さくて、虫眼鏡で読んだものである。新聞では絵師と書いてあるが、元々は炭坑夫で実際にヤマで働いていた方だから絵の内容もリアルで歴史的な価値も具えている。(2010.3.29~30、雨読「炭鉱に生きる」参照)Img_2976
 
作兵衛さんの絵が載っている二冊。


 氏は1984年に亡くなられているが、今回の登録は私としても大変嬉しい。
 画集などもう少し買っておけば良かったと思うが、結構高値であったので手が出なかった。今となれば431円で買った画文集「炭鉱に生きる」が宝物になってしまった。
氏の作品の載っている本は前述の二冊だが、炭鉱に関するものはあと二冊、どちらも上野英信氏の著作で「追われゆく鉱夫たち」と「廃鉱譜」を持っている。どちらも未読で置いたままになっているのだが、それはいわゆる”つん読”ではなくて、途中まで読んだが、あまりに悲惨な内容で読み進められないというものである。
 なにが悲惨かと言って、その労働の過酷さと貧しさである。日本の近代化を担った基幹産業としての石炭産業の職場がなぜこのように悲惨であったのだろう。もちろん厳しい中でも楽しい出来事やささやかな喜びはあっただろうし、作兵衛さんの絵の中にもそのような場面もある。
 しかし石炭産業が斜陽化していく中では悲惨さばかりが表に出て、この二冊が読み進められないのだ。Img_2977_2

読み進められない二冊。


【作業日誌 5/27】
畑の柵作り

今日のじょん:隣のチコの元気がない。聞けば胃腸を壊しているようで、食事もとらないことがあるそうだ。普段元気なだけに気になりはじめた。いくみちゃんが見に行ったら「タマネギが干してあっておらへんで」ということだった。心配になって行ってみると、確かにいない、えらいこっちゃと思っていると奥の方からのそっと出てきた。元気は無いけど、生きていて良かった。Img_2975

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする