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晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

大栗峠考(6) 8/1

2011-08-01 | 上林地名考

2011.8.1(月)晴

 大栗峠の考察をはじめて気づいたことがある。大栗峠の峠名の由来は志古田にある大栗で、その地名は崩壊地形による、というのが今のところの到達点なのだがなぜどこにあるか誰も知らないような小さな小字名を峠名にするのは不思議ではないか。大栗峠の前に考察した坪坂峠にしたって胡麻峠にしたってそうである。坪に下るから坪坂峠、胡麻に下るから胡麻峠という風に考えたが、峠名が行き先を表すのなら関屋峠、黒部峠と命名すべきでは無かろうか。大栗峠ならさしずめ志古田峠とした方が通行人には解りやすいと思うのである。
 峠名についての考察はまだ始めたばかりで数が少ないのでなんとも言えないのだが、察するに峠名は行き先を表すこともあろうが、その峠道の状態を表す場合もよくあるのではないだろうか。Img_3366
 
ニスで塗られた可愛らしい看板が架かっていた。
峠を愛する人がいることがとても嬉しい。


 大栗峠にしても、「この峠道は崩落箇所があって危ないよ」という意味で大栗峠と名付けられ、その崩落箇所はひょっとしたらあとから大栗と呼ばれたのかもしれない。
 香川、愛媛県境の猪ノ鼻峠にしても峠道の脇に猪ノ鼻というところはあるが、旅人が目標にするような箇所ではない。ただそこには豊かな水が湧き出ていたに違いない。つまり猪ノ鼻峠の意味は「この峠には良い水場があるよ」ということなのではなかろうか。
 胡麻峠については少し悩んでいる、「大唐内のこと」で書いているように「川の転回点」「川の曲流蛇行する氾濫源」という意味で鏡味完二氏の説と「胡麻高原探訪」に書いている。確かめるべく鏡味完二氏の「地名の語源」「日本の地名」の二冊を取り寄せて読んでいるところだが、どうもそのような内容のことが見つからないのだ。多門院の胡麻がそのような地形らしいというのは想像できるのだが、それだと胡麻峠が峠道の特徴を表した地名だとするのは不自然だし、胡麻に向かう峠だから胡麻峠だというのも、胡麻が誰にも知られないほどの地名だからこれも不自然なのである。おそらく「北山の峠」の著者金久氏も胡麻、大栗は気づかなかったのではないかと想像している。
 胡麻、大栗、坪、これからはじめて目にしようという土地に凄い期待感を感じる。時期尚早ではあるが、大いなる仮説として「峠地名先行説」を提唱したい。
一旦大栗峠考を締めくくり、現地を訪れ、峠道を踏んでから改めて再開したいと思う。

【作業日誌 8/1】
草刈り(6-7)終了
じょんのび谷一部葦刈り

昨日のじょん:じょんカレンダー7月分を紹介しないまま8月になってしまった。従って”昨日のじょん”とタイトルする。昨夏はメーが貰われて、よく遊びに来たが今年はユキちゃんが増えたのでちっとも来なくなった。というより肥えて車に乗れなくなったという話も聞こえているが、、、、。Img_3404

 

コメント
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