2016.1.17(日)曇り
気象に関する科学的なこと、政府や国連機関の対応など詳しく書いてあってすべてを紹介しきれないが、あとがきのところに気になる文が載っているので紹介しておこう。
「齢70代の半ばを過ぎて、近ごろしきりに戦時中のことを思い出す。なぜかと考えてみると、どうやら雰囲気がそっくりなのだ。先の見えない閉塞感の中で『地球温暖化防止』という大義の下で人々が孜々(しし)としてCO2削減に励んでいるさまは、アジアから鬼畜米英を追放して大東亜共栄圏を構築するという大義の下、国を挙げて戦っていた姿にぴったり重なる。その頃、巷には『八紘一宇』や『聖戦』などという標語が飛び交っていたものだ。その雰囲気は、理屈抜きで小学生だったわたしの身体に染み付いている。このような雰囲気、集団パラノイアがまたぞろこの国を覆い始めていることに、限りない不安と胡散臭さを覚えずにはいられない」。
これは前著のまえがきに用意されたものだが、大多数の読者には共感されないという指摘で、取り下げられたものということだ。確かに物理学者である著者がこのように社会的、政治的なことを言われるのか疑問を感じる方も多いかと思うが、田原総一朗氏の次の文でその意がよくわかると思う。
「私は正直に言って科学者ではないので、二人の指摘(武田邦彦・丸山茂徳両氏)が正しいかどうかは断定できない。(しかし)私は、戦中・戦後の体験から、世の中がある方向に向かって一斉に流れる現象というのは危険だと考えている。そして、現在の『反温暖化』一本やりの日本社会に、その危険な香りを感じるのだ」。
久々に霜の降りる朝が来た。この後、降雪も予想されている。
【今日のじょん】昨日ウッドデッキを塗りおえたので写真を撮ったら、ちょいとじょんが写っていた。昨年の様子はというとこんな感じ。
今年と去年、エライ違いですな-。