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「年収は低くないはずなのに?」お金にゆとりが無い人への処方箋

2015年03月20日 07時19分51秒 | お役立ち情報
 厚生労働省が発表した「国民生活基礎調査」によると、1世帯あたり所得の中央値は432万円だそうです。

※ここで言う「所得」は、いわゆる「年収」のことだと思って差し支えありません。

⇒「厚生労働省 平成25年 国民生活基礎調査の概況[http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/index.html]」内、「用語の説明」参照

 1世帯あたりということですから、共働き夫婦の場合であれば夫婦の年収の合計が「1世帯あたりの所得」ということになりますね。所得金額は人によって大きく差がありますが、「中央値432万円」という数字を見て、「うちはもっとあるな」という方も多いのではないでしょうか。

 しかし、そんな「平均的な家よりも年収が高い世帯」であっても、貯金が思うように貯まらなかったり、毎月の支払に苦しんでいる家庭も少なくありません。そこで、今回は「年収が比較的高いにも関わらず生活が苦しいと感じる」家庭への、家計管理への処方箋をお伝えしたいと思います!





今と昔で変わったところを探してみる


 始めから今と同じだけ稼いでいた、という人は少ないはずです。では、今より年収が少ない頃、どのように生活していましたか? 今より年収が少ない頃でも、それなりに生活はしていたんですよね。年収が上がるにつれて、いつのまにか生活レベルを上げてしまった部分があるのではないでしょうか。

 たとえば、「バーゲンではなく正規価格で服を買う回数が増えた」とか、「月に1回の外食が週に1回になった」など、ご自身の生活の変化を振り返ってみましょう。

 年収が上がるのに合わせて生活レベルを上げること自体は悪いことではありませんが、生活レベルを上げすぎるとせっかく年収が上がったのに、貯金が増えないどころか家計が赤字になってしまいます。

 昔の生活レベルを思い返してみて、「本当はこれぐらいでも生活できる」というレベルにまで戻すことで、ゆとりを作り出すことができます。もちろん完全に戻す必要はないので、「ここは今贅沢しすぎているかも」と思うところを改めてみましょう。


高年収=お金持ちではないと知る


 高校生の頃、毎月3万円ほどしか稼げず、「大人になって25万ぐらい稼げるようになったらさぞかし贅沢できるんだろうなぁ!」なんて思っていませんでしたか? 25万円稼ぐ大人が、高校生と同じように実家に暮らし、マクドナルドで外食を続けているならたしかに贅沢ができるでしょう。きっと、毎回チキンナゲットなどのサイドメニューを食べちゃいます。 

 しかし、大人になると友達と外食するのに毎回マクドナルドということはありません。飲みに行けばそれだけで3千円ぐらいはかかるでしょうし、一人暮らしをすれば家賃や光熱費もかかります。(実家暮らしでも、いくらかお金を入れる人の方が多いはず)

 年収300万円のときには、「年収400万円あればさぞかし貯金も増えるだろう」と思っていても、年収が上がるとそれだけ経費が増えることもあるので、思っているほどゆとりはできないものです。

 もちろん、年収が多いほど使えるお金は増えますが、収入が100万増えたからと言ってお小遣いが100万増えるわけではないということを理解しておかなくてはなりません。むしろ、年収が高くなるほど買えるモノも増えてしまうので、意識的に支出をコントロールする力が必要になります。


貯金の仕組みを構成する


 貯金は、毎月手動で貯金用口座に入金する、なんていうやり方では続きにくいです。財形貯蓄のように、自動でお金が天引きされて、貯金できる仕組みを作るのがおすすめです。

 それなりに収入がある方にまず確認していただきたいのは、今いくら貯金できているか? ということです。

 子供の教育資金や自身の老後資金などでいくら必要なのかを算出するとともに、今の時点でいくら貯金できているのかを知ることが必要なんです。自分では「全然貯金できていない」と思っていても、学資保険や終身保険などで貯蓄が継続できている人も案外います。月々1万円だけ積立定期に入れていたことを忘れている人もいるかもしれません。

 すでに貯金の仕組みができている人は、それでも足りない分があれば追加で積立定期預金を申し込むなどして、貯金の仕組みを再構成してください。

 現時点で、まったく貯金の仕組みができていない人は、一から構成してみましょう。一番おすすめなのは財形貯蓄ですが、会社に財形貯蓄が無い人の場合はネット銀行など利率が高いところで自動積立定期預金を始めたり、老後資金などでしばらく使う予定の無いお金なら終身保険を利用して資産形成するのもいいでしょう。

(終身保険はあくまでも保険ですし、資産運用の方法としてはおすすめしませんが、貯蓄が苦手でつい貯金を切り崩してしまうというタイプの人にはおすすめの方法です)

 「もっとお金があれば貯金ができるのに」というのは幻想です。すでにそれなりの収入があるのに貯金が増えないという人は、お金の使い方に問題を抱えているもの。今後年収が上がっても、その分だけ生活レベルも増やしてしまい貯金も増えませんから、今のうちにお金の使い方や貯金の仕組みを改善して、きちんと貯める生活を始めてみましょう。(執筆者:吉見 夏実)
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「村長室で性行為を迫られた」宮城・大衡村長をセクハラで訴えた女性の代理人に聞く

2015年03月20日 07時06分38秒 | ニュース
宮城県大衡村(おおひらむら)の跡部昌洋村長(66)から公務中に性交行為を強要されるなど、セクハラやパワハラを繰り返されたとして、村役場の50代の女性職員が、跡部村長に対して慰謝料など1000万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。


女性が3月13日に提訴したのを受けて、村議会は3日後の16日、跡部村長に対する不信任決議を可決した。だが、跡部村長はそのまま失職することを受け入れず、17日に村議会を解散することで対抗した。ところが、19日になって一転、村長は退職届を提出し、4月上旬に辞任することになった。


人口6000人にも満たない小さな村が、村長の「セクハラ・パワハラ疑惑」に振り回されている形だ。この事態はテレビや新聞でも大々的に報じられ、全国的に注目の的になっている。なぜ、このような騒動に発展してしまったのか。今回の提訴に踏み切った背景について、女性の代理人をつとめる藤川久昭弁護士に聞いた。

●「公務出張中に宿泊したホテルで性交行為を強要された」

――女性はどのようなセクハラを受けたのか?


「きっかけは昨年4月10日、跡部村長の公務としての東京出張に同行したことです。あろうことか、その際、宿泊中のホテルで村長から性交行為を強要されたのです。


その後、9月19日までのおよそ5カ月にわたって、出張先のホテルや、村長所有のアパート、村長が検査入院していた病院などで、十数回にも性交行為の強要が繰り返されました。


ほかにも女性が拒否したので実際に行為には及びませんでしたが、村役場の村長室でも性交行為を迫られています」


――女性は性的関係を拒否したのか?


「もちろん拒否しています。しかし、村の絶対的権力者である跡部村長に対して、逆らえない状況がありました。しかも、『関係を続けないと仕事上の不利益を与えるぞ』という内容のパワハラも受けていました。おそらく、一種の『マインドコントロール』の状況下にあったのだろうと思います。


また、主に性交行為の強要があった昨年4月~9月の期間は、セクハラメールやパワハラメールも送り付けられました。ただ、4月~6月の間のメールのほとんどは、村長から削除するように指示されて、女性は携帯電話から削除しています」


――女性がそのような状況から脱しようと思ったのはなぜか?


「きっかけは、女性が村の敬老会の行事でミスをしたことです。女性が対応をきちんとしたのに、村長から『なぜすぐ携帯に返事しないのか』『みんなの前でお前の失態を言うぞ』などと脅されました。


女性はそれまで『自分一人が我慢すれば済む』と思っていたそうです。関係を拒否すると、仕事が滞り、周りに迷惑がかかると思って我慢していました。しかし、人格を否定するような発言をされたことが、変わるきっかけになりました」


――どのような手段をとったのか?


「まず、女性は昨年9月23日に友人に相談しました。そのとき、『完全にセクハラ・パワハラにあたる』と言われたので、同じ日に、副村長と総務課長にも相談しました。ところが、2人からは『このことは聞かなかったことにする』と相手にされませんでした。ちなみに10月27日も、総務課長にセクハラ・パワハラの相談をしています。


女性は心を打ち砕かれそうになりました。しかし、友人からすすめられた特定社会保険労務士に相談したところ、『間違いなく法的に問題だ』『握りつぶすほうが悪い』というアドバイスを受けて、勇気を出して性的関係を完全に拒否すると決めました。その後、その方を通じて、私に照会があったのです。友人、社労士、弁護士が女性の告発を支えたという形になります。『一人ではセクハラと戦えない』という典型例だと思います」

●メールで「殿と呼べ」

――性交行為を拒否したあと、村長はどのような行動をとったのか?


「村長からはそれまでも、セクハラ・パワハラメールを送られていたわけですが、さらにエスカレートしました。


これまで確認できたメールは、性交行為を拒否する前のものも含めて全期間で1271通もあります。訴状では、約1300通としていますが、削除した過去のものを含めると、1500通くらいあるだろうと私は考えています。いずれ、準備書面で正確な数字を出したいと考えています」


――すべてがセクハラ・パワハラのメールなのか?


「すべてがセクハラ・パワハラメールにあたるとは限りませんが、そもそも短期間で1300通のメールは非常識でしょう。計算すると、1日あたり約10通になります。私たちは、これほど多くのメールを送ること自体もパワハラだと主張しています」


――メールの内容について、具体的に話せるものはあるか?


「裁判の都合上、現時点で具体的な内容を明かすわけにはいきませんが、休日にもかかわらずメールの返信を要求したり、休日の会食への送迎を強要したり・・・。ほかにも『殿と呼べ』という内容もありました。


さらには、メールに絵文字を使うよう強要したり、下の名前で呼んだりもしていました」

●「村長に近寄らないようにアドバイスした」

――その後、どのような展開があったのか?


「昨年10月下旬あたりから11月21日までの間、女性のお孫さんの問題をきっかけに、村長から新たな攻撃がおこなわれました。


女性のお孫さんが私立のこども園に入園する予定でした。それに対して、『職員としての権限の濫用じゃないか』という、ありもしない言いがかりをつけてきたのです。


結論から言うと、不正でも何でもなかった。私立のこども園ですし、女性には権限はありません。しかも、入園希望がすごく多かったわけでもありません。


ちなみに私は、このあたりから、本格的に本件に関わるようになりました」

●誓約書を強要された

「そんななかの11月10日、女性は村長から『誓約書』を手書きで書かされました。その内容は、次のようなものです。


『何事があっても別れることはしないし、長いお付き合いをすることを誓います。その中には色々な約束事を守ることを誓います。もし、この誓いを破った時は、いかなる事をされても、異議はありません』」


――誓約書は誰が持っていたのか?


「なぜかわかりませんが、女性本人も持たされていました。内容は、明らかに公序良俗に違反しますから、そもそも法的効力はありません。不貞行為を強制するようなものですからね」


――女性はなぜ「誓約書」を書いたのか?


「お孫さんのこともありますし、仕事を円滑にすすめるには、仕方がないと思ったようです。


しかし、すぐに、女性から私に対して、『先生、誓約書にサインさせられました』という連絡がありました。『法的根拠がないから安心してください。引き続き、関係を拒絶し、訴訟の準備をしてください』と伝えました。


さらに、村長に加担する村議が『お前の孫の入園を不正問題として、村議会の一般質問で取りあつかう』と言ってきたのです。女性が『不正じゃない』ときっぱりと否定したところ、今度は『村職員の教育問題としてあつかう』と」


――どのようなアドバイスをしたのか?


「女性には『誓約書があっても、当然だが、村長との関係は拒絶しつづけ、しかも、なるべく村長に近寄らないように』とアドバイスしました。


また、『もし提訴するようになると、あなただけではなく、家族にも影響が出てくるかもしれない。村も大変なことになるだろうから、よく考えてください。家族の了解をとってください』と伝えました。その後に、『家族の了解をとった』いう連絡がありました。


その後、女性は11月21日、村長室に呼び出されました。おそらく、村長にしてみたら『誓約書まで書かせたのに、なんで復縁しないんだ』という思いがあったのかもしれません。


しかし、まさか弁護士がすでに付いているとは思わなかったんでしょう。とにかく、私と村長は、そのとき、電話でやりとりをすることになりました。この電話の中で、村長は『わかりました。謝罪します』と述べています。このときの会話は、ボイスレコーダーの録音に残っています」

●村長「違法なセクハラはなかった」と答弁

――その後、村長のパワハラはなくなったのか?


「このときの謝罪を受けて、女性はいったん溜飲を下げました。『これからはセクハラもパワハラもなくなる。仕事も順調になる』と安心しました。ところが、そんな期待はあっさりと裏切られました。今度は、村長が彼女を避けはじめるようになったのです。


たとえば、職務上、村長に決裁を求めても、まったく応じなかったり・・・。困った女性から私のところに『村長が約束を守らない』という連絡がありました。


このような中、私から村長側に『謝罪に加えて、もう二度と近づきませんと一筆を入れてくれるのか』『仕事について不利益をしませんと言ってくれるのか』と伝えましたが、らちがあきません。


村長の代理人弁護士も『そちら(女性側)から具体的な提案をしてくれ』というばかりです。こちらはカネの問題として捉えていませんから、具体的な解決提案をしたくても、できません。村長側が考えるべきことです」


――どういう対応をとったのか?


「そういう状況の中、女性は再び絶望し、ついには、病気休暇をとらざるをえなくなります。われわれは、このまま待っても打開の道はないと思い、訴訟の準備をすすめておりました。


しかし、このころ、心ある議員さんたちが、噂を聞きつけて、村議会で、村長の女性に対するセクハラ・パワハラについて追及してくれる、ということになったのです。


そこで、今年3月10日の村議会で『大衡村役場のハラスメント防止・対策』という項目で質問がなされました」


――村長はどんな答弁をしたか?


「人をバカにするような答弁でした。副村長にも答弁させていました。『ハラスメント防止要綱は村長に適用はない』という内容です。また、女性が何回も、副村長と総務課長相談しているのに『ハラスメントについて認知していない』といったものでした。


そしてなによりも、村長らは、村役場に『ハラスメントはない』と答弁したのです」


――提訴に踏み切ったのは、村長の答弁が直接のきっかけか?


「そうですね。村長が反省すればと期待しましたが、答弁は完全に女性を失望させるものでした。また、村長の不信任決議が、議員の14名中12名という大多数で可決されたときの議会では、村長は『彼女との関係は大変仲が良かった』と開き直る発言もしています。


『違法なセクハラ・パワハラはない』とも言っています。こんなに大きなトラブルになったのに・・・びっくりしましたよ。まだ気づかないのかと。


当初の目的は、セクハラやパワハラをやめさせ、女性の働きやすい環境を回復させることでしたが、『村がセクハラを否定している』と諦めて、訴訟に踏み切りました」

●「まるで封建社会のような言動」

――セクハラやパワハラの証拠はどんなものがあるのか?


「さきほどの『謝罪』の会話のほか、一部のやりとりがボイスレコーダーに残っています。ほかにも、セクハラメールやパワハラメールを着信した携帯も残っています。


また、村長から渡されたアパートのカギも証拠の一つです。アパートのカギを渡すなんていうのも尋常じゃないと思います。女性はこのアパートに連れて行かれて、狭い部屋で押し倒されて、性交行為を強要されています」


――女性はいま、どのような心境なのか?


「性交行為の強要からはじまり、仕事上でも嫌がらせを受けて、女性は精神的に追い詰められていました。12月に病院で『うつ病』の診断を受けて、1月から病気休暇をとっています。


女性は涙をポロポロ流しながら、どのようなことがあったのか話してくれました」


――今後、どのようなことを主張していくのか?


「村長が女性に対しておこなったのは、極めて悪質な違法行為です。しかも、まるで封建社会のような支配従属下におこうとする言動や、女性に対する不利益な取扱いの示唆もありました。


法治国家においてまったく許容できない、甚だしい人権侵害行為といえます。村長という『公人』によるこのような悪質な人権侵害行為は、到底、許されるものではありません」

●村長の退職届「責任を免れようとしている」

――村長が村議会を解散したことはどう思うか?


「村長が解散したことには、3つの罪があります。


(1)村議会は、失職のリスクがあるにも関わらず、14名中12名の圧倒的賛成をもって、不信任決議を行いました。議長も辞職勧告しました。しかし村長は解散した。すなわち、議員の英断を踏みにじったことになります。


(2)解散によって、予算の議決ができませんでした。村長は、村民に生じうる不利益に思いをいたすことになく、延命・保身を優先させたのです。すなわち、村民を軽視したことになります。


(3)村長は、村議会による、セクハラ・パワハラを追及する活動をストップさせました。首長と議会のチェックアンドバランス機能が、砂上の楼閣であることを示しました。すなわち、地方自治への信頼を失わせたのです」


――村長が3月19日になって、退職届を出したことについては、どう思うか?


「予算未成立のまま村政を放棄し、辞職するとは、無責任の極みです。加えて、村長は、セクハラ・パワハラの責任を免れようともしています。この無責任な『逃げ』を、社会も個人も許してはならないと思います。原告も激しく憤っています。


しかし、このような無軌道な行動によって、ますます国民の目は、村長に注がれるでしょう。私達は監視の目を緩めてはなりません」


(弁護士ドットコムニュース)
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