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前回は今年の阪神タイガースの打撃について書いたのだが、今回は守備、特に投手力をデータから見た分析を書いて見たい。
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シーズンスタート時にはメッセンジャー(以下メッセ)・岩貞・能見・藤浪・秋山というメンバーであったが、藤浪の調子が上がらず青柳に変更。
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さらに福永・小野・横山などを試して、その中で小野は勝ち星が付かないものの、抑えているため先発ローテ入りを果たす。8月に勝ち頭のメッセが骨折のため外れ、相前後してベテラン岩田がローテ入りする。といった経過だが、76勝のうち先発は秋山12、メッセ11、能見6、岩貞5、青柳4、藤浪・岩田3、小野2、横山1の計47勝に留まる。
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これに対して中継・抑えは高橋・桑原・藤川・マテオ・ドリスと揃っており、これに岩崎・石崎も加わったため、先発投手が打たれても試合を作ることができた。
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勝利数もマテオ7、高橋6、ドリス・桑原・岩崎4・藤川3、石崎1の29勝となっている。また、防御率は桑原1.51、高橋1.70、藤川2.26、石崎1.21というのは素晴らしい結果である。
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これらの数字からいかに先発以降の投手の頑張りが今シーズンを支えてきたかがよくわかる。ただ、来シーズンを考えるとそれぞれが60試合以上投げているのが気になるところだが。
さらにこの状態は85年に阪神タイガースが日本一になった時に似かよっている。85年の74勝の内訳を見ると、先発はゲイル13、中田12、池田9、工藤6など50勝に対して中西11、福間8、山本和5で24勝と完投は出来ないが、後ろがしっかりしていたことがよくわかる。
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確かにあの躍進はよく覚えているが、打撃の『バース、掛布、岡田』+真弓はバックスクリーン3連発を始めすぐ思い出すし、中西や福間の頑張りは日本シリーズまで続いたが、先発のことは中々思い出せないのである。ただ、それでも85年は完投が15あったが、今年は4(秋山2、能見・メッセ1)とは分業が進んだ今とは随分異なるが。
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守備も今年の課題であったが、昨年の失策が97(セリーグ1位)。しかし、今年は82(セリーグ2位)と僅かに向上した。暴投は(昨年50→今年41)、パスボール(昨年10→今年8)と改善はしているが、いずれも低水準でまだまだ途上であることは間違いない。
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まあ、全体として防御率が昨年3.38 →今年3.32、被本塁打が昨年100 →今年91と改善しており、特に防御率は巨人に次ぐ好記録となったことは評価したい。そして中々広島に勝ってセリーグを制し、さらにパリーグの覇者に勝つにはやや投手に不安があるものの、ファンとしては最後まで頑張ってもらいたい。
というのは観客動員数セリーグ1位、最小観客数30,185人とセリーグダントツ1位であることからもいかに阪神タイガースがファンから愛されている球団と言えるからでもある。