hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

『久我山歳時記』㊹〜大暑と土用

2024-07-22 05:00:00 | 日記
『久我山歳時記』㊹。小暑から約2週間、7月22日は大暑である。大暑というくらいだから一年で最も暑い時期。

梅雨明けが7月18日で『梅雨明け10日』と言い、梅雨明けから10日間は太平洋高気圧の勢力が強く、安定した晴天が続くことが多い。今年も週間予報を見ると確かにずっーと晴れ、しかも最高気温が鰻登り、35℃が普通になっている。

七十二侯では『桐始結花(〜7月26日)』『土潤溽暑(つちうろおうてむしあつし、〜8月1日)』『大雨時行(たいうときどきにふる、〜8月6日)』であり、8月7日は立秋、つまり夏の最後にあたる。とはいえよくできたものでここで涼しくなるのではなく、『残暑』に変わる。



ただ、私はこの中で『桐花結花』がこの時期であるというのは納得がいかない。というのは桐の花が咲き始めるのは5〜6月の初夏の時期で、7月末に近いこの時期はたとえ旧暦に引き直しても6月19日〜21日に当たるのであまりに遅すぎるのではないかと思う。ちなみにこの写メは5月連休頃のものである。



久我山を歩くと夏の盛りに咲く花は盛りだくさん、白粉花の赤紫の花、ホウセンカの赤い花、キョウチクトウの白い花などである。

子供の頃より馴染みがある朝顔は色々な庭で咲いている。最近は朝顔と言ってもリュウキュウアサガオのように初冬まで咲き続け、一日中萎まないものもある。(宿根草で毎年のように生えてくる)

また、野生化したマルバアサガオ(ヨーロッパで園芸植物化されたアサガオの近縁種)は毎年空き地全体を覆うように赤紫色の花を咲かせている。



また、ひまわりの花もあちらこちらに咲き始めている。近年は昔のように2mもある種類よりももう少し丈の低いミニヒマワリを植える家が増えている。



ピンクの花が可愛らしいのがグラジオラス、次々と花を咲かせてくれる。



小暑の頃から咲き始めたムクゲ(木槿)はピンクや白一色のものから、真ん中の部分が赤くなっている『日の丸』という品種が咲き乱れていれる。



我が家の庭はキキョウが終わり、日々草が花を次々と付けている。宿根草のモミジアオイもだんだん大きくはなっているが、花を咲かせるにはもう少し時間がかかる模様。



花ではないが、タマサンゴのオレンジ色の実がたくさんなっている。これは白い花が咲いてその後に綠の実がなり、緑が白、白がオレンジと変わっていく。ソラニン(じゃがいもの芽にある毒)が含まれるために、これだけ美味しそうでもよく知っている野鳥はつつかない。

ところで『土用』という言葉をこの時期よく耳にするが、これは立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を指す。雑節の一つで今年は立秋8月7日から遡り、7月20日から『土用』となる。さらにこの中の『丑の日』は鰻を食べると良いとされ、今年は7月24日と8月5日となる。なぜ土用の丑の日に鰻を食べると良いと言われるのかは諸説あるが、江戸時代に発明家として名を馳せた平賀源内が品物が捌けず困っていた鰻屋の主人のために考えたという説が有名。

鰻屋が店先に『本日は土用の丑の日、うなぎの日』と張り紙をしたところ鰻がよく売れ、周りの鰻屋が真似をしたというエピソードから来ているらしい。これが現代の広告に繋がっていると広告の教科書には書いてある。

食欲の落ちる夏真っ盛りのこの時期に精の付くものを推進する動きはその前よりあり、他にも『土用のしじみ』『土用の卵』『うのつく食べ物』などが推奨された。夏バテしないように栄養のあるものを食べようとする風習があったようである。

大暑らしい35℃を超える日々が続きますが、くれぐれもご自愛のほど。



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