連れ合いが出かけたため、1人で夕飯を食べる機会ができた。滅多にないチャンスとトンカツ屋に行ってロースカツ定食を食べることにした。少し前に腸の調子が悪くなり、2日はほぼ絶食、その後3日はうどんを昼、夜と食べる生活が続き、大袈裟ではなく、生まれて初めて食欲がないという日々を体験した。ようやく治った時に食べたいものをしっかり食べようとするとロースカツ定食に繋がったのである。
店は悩んだが、最近店が増えてきた『かつくら』という店にした。昔のトンカツ屋のメニューは『ロースかヒレ、たまに串カツ』と数少なかったが、今のトンカツ屋さんは違う。肉の種類も豚の品種まで拘り、ドングリしか食べない豚や銘柄豚など、幾つもあるので頼む方も苦労する。
とはいえ当初の予定通り、『ロースカツ膳』に『海老カツ』を付け、ビールと豪華にしてしまった。すると『豚汁にしますか？』と聞かれて同意すると『芥子は入れますか？』と聞かれてうなづく。
机の上の漬物を小皿に取り、これをあてにビールを飲む。暑かっただけにビールが美味い。
また、小さなすり鉢に胡麻が入ったものが出てくる。この店の特徴はこの胡麻を摺り、2種類のソースを適当に加えてそれにカツをつけて食べるのである。
少し待つとまずは海老カツ、タルタルソース。次いでロースカツ膳、お味噌汁、ご飯が登場する。
最初にたっぷりとタルタルソースをかけて海老カツから頂く。普通に言うと海老フライ、揚げたての上にタルタルソースの旨さも相まって身は甘く、堪らない美味さである。そして忘れずにビールを一口。
次に皿に辛子を幾つかの小袋から出してロースカツに付け、ソースに付けて口に運ぶ。カリッとした食感と豚肉の脂の旨味が重なり、至福の時。やはりカツはロースがいい。
キャベツにはドレッシングをかけて食べるが酸っぱさの控えめな和風ドレッシングをかけて食べるとキャベツの千切りは無限に食べることができる。ご飯、味噌汁、キャベツは食べ放題だが、私はキャベツのみ、3回もおかわりしてしまった。
豚汁は具沢山、ニンジン、レンコン、イモなども入り、白味噌仕立て。辛子入りは悪くないが、ただ、私としては赤出しの方がピッタリと嵌る気がする。
とにかくロースカツは久しぶりという（カツ丼は食べてはいるが）こともあり、ゆっくりと味わって食べるのがむずかしい程早く食べ終わってしまった。最後に皿に残る漬物でご飯を頂き、完食。罪悪感は拭い切れないが、揚げたてのトンカツほど美味いものはなかなかない。ご馳走さまでした。
かつくら 吉祥寺店
武蔵野市吉祥寺本町2ー3ー1東急百貨店吉祥寺店9階
0422238651