京都の夜はいつも石塀小路の『さくら』という店に行っていたが、嵐山に移ってしまったため、色々なグルメ本を見た上で男の週末2018年11月号に掲載されていた『馳走いなせ屋』にお邪魔する。
地下鉄御池駅から歩いて10分弱、柳馬場通りに面した店で町屋らしく細い路地を歩いて行くと玄関があるが、店の中はかなり広々としている。Gotoの関係もあるのか、満席とのこと。
我々は食事とそれに合わせた日本酒を出してくれる楽ちんなコースを選択、まずはビールで乾杯する。
先付けはキノコの養生蒸し。茶碗に山芋を敷き、キノコなどを入れ、蒸しあげ、さらに銀餡を掛け、生ウニも乗せてある。これが優しい味わいでスタートにぴったり。
お隣のボックスも年恰好が同じくらいの京都の方。奥様は良く話し、良く笑う。何の話だったかは覚えていないが会話する機会があり、話に花が咲く。知らない店でお隣さんと仲良くなるのも楽しい。
2品目からは日本酒を所望、最初は獺祭・純米大吟醸(山口県)と無難なところ。2品目は八寸、栗の渋皮煮、野菜の煮浸し、鴨ロース、赤コンニャク、信太巻、牡蠣の時雨煮と酒肴が並ぶ。全て美味いが、特に鴨ロースは秀逸。
椀物はズワイガニの真薯、かぶらのすりながしがかかっている。酒は富翁(京都府)、やや甘口の純米吟醸である。
向付は鰆、カンパチ、鯛、ハモ。マグロは京都ではあまり登場しない。酒は萩の露(滋賀県)の特別純米、爽やかで飲みやすい。白身魚ながら、鰆もカンパチもしっかり脂が乗り、酒がすすむ。
食べ終わった向付の皿を見ると蟹が出てきたのにはビックリ。
蓮根豆腐は相方の好物、旬を迎えた蓮根の旨味を感じる。薄味だがしっかりとした味付けは京料理らしさ。続く紫竹庵の出来立ての豆腐も然りである。
酒は大治郎(京都府)、しっかりとした生酛づくりである。
料理は魚中心で流れて来たが、ここで平井牛のステーキ。酒は不老泉(滋賀県)の木桶作り、しっかりと応えてくれるナイスチョイスである。
この辺りからはあまり良く覚えていないが、『海老芋の天ぷら』『帆立貝とブロッコリーの黄味酢掛け』などが供され、最後は『いくらご飯』お腹いっぱいといいつつ完食、デザートのわらび餅までちゃんと頂きました。
最後に飲んだ『醸し人九平次』(愛知県)は美味かった。京料理を堪能、さらに宿で貰った地域共通クーポンを駆使してリーズナブルなお支払いといいとこだらけでした。ご馳走さま。
馳走いなせや
京都市中京区三条柳馬場上ル油屋町93
0752557250