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hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

武ちゃん〜銀座グルメ

2024-07-21 05:00:00 | グルメ
美術館に行った後、焼き鳥を食べに銀座に行く。以前にTV東京系の番組『今夜もコの字で2』の最終回でも紹介された『武ちゃん』に行って見た。このお店は銀座4丁目、晴海通りから少し歩いたところにある。不思議なことにお隣も焼き鳥屋(鳥政)さんである。

予約を受けないので5時半に行くが、開店直後のはずにもかかわらず3組ほどの先客がいた。噂通りのコの字カウンターに案内され、目の前ではご主人がもうもうと煙を上げて焼き鳥を焼き上げている。



席に着くと大根おろしと小さなサラダが到着、飲み物は瓶ビール(生ビールはない)をお願い。焼鳥は8本のコース、おしんこは2人で1皿をお願いした。

すぐに小さな容器に入ったスープ、上には椎茸が浮いているがこれが美味い。熱いのだが、すぐに飲み干してしまう。サラダはドレッシングがかかっていてキュウリが星形に整形されていた。

ビールのあてにお新香を食べるが、これが絶品。特に茄子、白菜、カブがたまらない。



1本目は皿に乗って提供される。つくねとウズラの卵、辛子醤油で味付けされている。エシャロットに酢味噌がついたものもあしらいに。次いでササミを焼いてワサビが乗っている。こちらはさっぱり、一本ずつ違いを楽しむ。



レバーはタレ焼き、火入れが抜群。久しぶりに美味いレバーにたどり着いた。
ここでお酒、銘柄は白鷹。常温か燗酒を選択できるが、ぬる燗もできますと言われてぬる燗をお願いする。辛口でキレがある。



皮は醤油焼き、香ばしく適度に脂が乗っている。カリッとした食感にもう一本欲しくなる。アスパラガスは鶏を巻いてある。

鴨は田楽味噌と細かく切った紫蘇、間に挟んだネギと実に好相性、七味唐辛子を振って頂く。酒が進みすぎ、もう2本目。ほぼ同時に腿肉、こちらは肉肉しい逸品。

銀杏は薄皮のまま焼いて、おばさんが後ろで焦げた皮を払う。鶏手羽先はやはりゴール、食べ応え満点。酒を最後の3本目追加。
他にも白板に色々と書かれていたが、私は白レバーを1本追加する。先ほどのレバー同様、火入れ具合が最高に美味い。

気がつけばもう満腹、通常は塩とタレしかない焼鳥だが、醤油や味噌など色々な味付けでお客さんを飽きさせない、老舗の工夫を感じた。




店の方も気がきく人ばかりで実に気持ちの良いお店であった。もちろん、再訪したいお店である。ご馳走さまでした。

武ちゃん
中央区銀座4ー8ー13
0335616889

珍客来訪〜ヤモリ、タヌキ、ガマガエル、シジュウカラ

2024-07-20 05:00:00 | 日記
珍客が我が家にちょくちょくやって来る。住まいは杉並区久我山だが、20年前に引っ越したたきには隣の地所は畑でかぼちゃや冬瓜などを作っていたし、空き地もところどころに残っていた。それらがなくなり住宅となった今でも近くには大きな邸宅があり、大きな銀杏や辛夷、欅、クヌギなどの大木が生えていて夏になると草も茂り、野生動物にはいい隠れ家のようになっている。さらに盛夏には昼は蝉、秋の夜はコオロギなどが大きな声で鳴いている。

こんな場所のため、小動物がちょくちょく散歩に出掛けているようだ。以前よく見かけたのがハクビシンだが、最近はお目にかからない。しかし、今でも私の庭を我が物のように横断していくのはタヌキ。

(子ダヌキの姿も)

(庭の鉢の陰)

5年くらい前にタヌキの子供達が我が家を覗きに来てそばによると蜘蛛の子を散らすように逃げて行ったのには肝を冷やした。

(ハクビシン)

タヌキは夜行性と言われているが、このところ我が家の庭を通過するのは昼も夕方もある。お隣が不在がちということもあり、今日などは午前5時頃からガサガサいっており、何かと思えばタヌキくんが盛んに活動していたのだ。

鳥も色々な種類がやって来て目や耳を楽しませてくれる。ウグイスは姿を見たことは殆どないが、冬から春になり、だんだん鳴くのが上手くなる。
冬になると餌を求めてメジロがつがいでやってくる。



木に刺したみかんを狙って、椋鳥やヒヨドリも来る。最近は飼われていたのだろうかブンチョウやインコが群れを作ってやって来たり、シジュウカラが来て鳴いてくれたりと楽しい。

珍客と言えば爬虫類。個体によって姿がかなり変わるが、尾の長いトカゲが住んでいるようで小さな子供も含めてよく見かける。ガマガエルは水栓のある穴に常駐していてあたりを歩き回る。



朝窓を開けようと網戸を見るとヤモリ発見。久しぶりなので連れ合いにも見せるが、体長8センチほど。足には吸盤が付いていて垂直な網戸や壁をものともせず登って行く。



手に取るとキューと鳴くが家を守ってくれる大切な動物のため、静かに網戸に戻した。彼が活躍して蚊などを捕まえてくれることを期待している。

逆にこの所の猛暑で蚊が飛んでいないのには庭掃除や薬剤散布の際にも助かっている。


揚子江菜館〜元祖冷やし中華を頂く

2024-07-19 05:00:00 | グルメ
夏になると冷やし中華を食べる機会が増えるが、その元祖であるお店が神保町にある。すずらん通りは昔からグルメには嬉しいお店が並んでいる通りなのだが、『キッチン南海』『スヰートポーズ』『ろしあ亭』などはコロナ騒動の前後で廃業してしまい、新しい店が増えた。その中でこの揚子江菜館は今も盛業中である。

店に入ると1階は4人テーブルが8個くらい並んでいて、我々も奥の方の一席に座る。メニューを見ると『池波正太郎セット』とあり、お店の人に聞いて見ると『上海焼きそば、シウマイ、お酒』のセットだと言われる。お酒はいらないので私は上海式焼きそば(柔らかい麺、1380円)を注文。相方は昭和8年に考案された『元祖五色涼伴麺』(1580円)を注文した。



周りを見るとやはりこの店の冷やし中華は大人気、お隣のお姉さんも頼んでいた。

5、6分でまず冷やし中華到着、富士山型に綺麗に飾り付けられ、上に錦糸卵、周りにはキュウリ、チャーシュー、糸かんてん、筍、周りにウズラ卵、海老、椎茸が配されている豪華版。

私も少し頂くが、麺は細いちぢれ麺、タレによく絡む。具もそれぞれに旨さがあるが、特に椎茸と錦糸卵が美味い。

特筆すべきはタレ、一般的な冷やし中華のタレは酢の味がかつが、こちらのは柔らかい甘さが際立つ。かと言って甘すぎず、これぞ伝統の旨さであろう。

遅れて私の池波正太郎が愛した上海式焼きそば。硬い麺(揚げ麺)だと餡掛けになるため、柔らかい麺の選択は正しい。上には玉ねぎ、もやし、椎茸、細切りの豚肉が乗っているが、シャキシャキで美味い。味付けは薄めの醤油メイン。

量は多く見えるが、野菜のうまさでついつい食べてしまう。途中からは味変に辛子や辣油を使うが、私は辣油が好みである。

さらにシウマイ4つと酒を飲んでいたのだから池波正太郎という人はかなりの健啖家だったのだろう。



とにかく味付けが単なる中華ではなく、和式中華そのもの、これならば熱燗が合うのもわかる。もう少し多人数で春巻や餃子、おすすめの酢豚なども食べて見たくなる。相方も大満足でした。ご馳走さまでした。

ps.地下鉄の情報雑誌ALKU夏号の表紙を飾っていた。

揚子江菜館
千代田区神田神保町1ー11ー3
0332910218

TRIO展の気まぐれ観覧記

2024-07-18 05:00:00 | 日記
休みを取り、用事が午前中で終わったため、東京国立近代美術館で開催中の『TRIOパリ・東京・大阪モダンアート・コレクション』を見に行く。午前から降り続く雨も中々止まず、神保町駅から歩くとやはり結構遠い。竹橋を渡り、右側に美術館の建物を発見した。



東京国立近代美術館(略称、MOMAT)は元は京橋にあったものを1969年に当地に移し、開館したものだが、この建物はブリヂストンの創業者石橋正二郎の寄付により寄贈したことを初めて知る。

中に入ると趣旨が描かれているが、パリ・東京・大阪(パリ市立近代美術館、当館、大阪中之島美術館)の秀作を持ち寄り、色々なテーマで並べ展示するという企画である。入るとすぐに『椅子に座る人』というテーマでロベルトドーネーの『鏡台の前の裸婦』、佐伯祐三の『郵便配達夫』、安井曽太郎の『金蓉』という三作品が迎えて来れる。



なお、この展示会は各美術館の所蔵ということもあり、殆どの作品を写メに納めることができる。



続いて『川のある都市風景』ではノートルダム大聖堂、お茶の水の聖橋などが並ぶ。『都市の風景』ではユトリロの『セヴァスト通り』、長谷川利行の『新宿風景』、河合新蔵の『道頓堀風景』といずれも味のある絵が並ぶ。



『都市のスナップショット』ではブレッソン、ドアノーなどのパリ、奈良原一高、冨山治夫などの東京、天野隆一などの大阪の写真が展示されている。続く『近代化する都市』のコーナーには三越銀座店の開業のポスターや大阪あべの近鉄の秋の秀彩会のポスターなども飾られている。



マグリット、ダリ、シャガールなどの名作を見ながら歩くが、どれも名画ばかり、ついつい時間がかかる。



メインのように扱われている『モデルたちのパワー』のコーナーにはアンリ・マティスの『椅子にもたれるオダリスク』、萬鉄五郎の『裸体美人』、モジリアニの『髪を解いて横たわる裸婦』の3作品が並んでいた。この周りにはあまり人はいなかったが、それぞれの力強さ、特に萬鉄五郎の絵の迫力と構図の面白さ、モジリアニの瞳が描かれた表情はしっかりと目に焼き付けた。

もう一つ眼に止まったのが、『こどもの肖像』、藤田嗣治の『少女』、岸田劉生の『麗子肖像』、原勝四郎の『少女像』であった。



さらに『響きあう色とフォルム』と題して岡本太郎、ダリ、草間弥生などの作品が並べられていた。また、並べてある萬鉄五郎の作品も決して見劣りしない。





ほぼ最後の『ポップとキッチュ』と題したコーナーに私の好きな奈良美智の『In the Box』を見つけ、勝手に喜んでいた。

それにしても『3つの対比』というテーマに沿い、これだけのアートが並べられた展覧会の意図、面白みなど感心させられた展覧会であった。なお、萬鉄五郎の『裸体美人』は7月21日までで一旦展示替えになり、8月9日から再度展示されるので気をつけて頂きたい。


EUREKA(ユリイカ)〜下北沢グルメ

2024-07-17 05:00:00 | グルメ
下北沢の『1966 DOMANI』が閉店して1年半くらいになる。その後、下北沢で洋食を食べる店がなく、探し当てたのが『EUREKA(ユリイカ)』である。かつては池ノ上駅近くにあったお店が下北沢駅西口から5分ほどのところに移転したとネットにはあった。

下北沢駅西口でおり、下北沢の通りとしては広めの通りを行くとスマホの地図には近くまで来たと出ているが、お店がない。ウロウロ探すと路地の奥まったところに赤いカーテン、18時ちょうどにopenのため、まだ開いていなかった。

店に入り、右手奥の席に案内される。メニューはブリフィクスとアラカルトの2つあり、取り敢えず両方もらい検討する。一皿の量も分からないため、取り敢えずブリフィクス5500円をお願いする。中身はアミューズの後、前菜、メイン、デザートまで含んでいて、前菜1つ追加で1000円増しとなる。


まずはビールで乾杯、暑い日には堪らない。すぐにアミューズ、『玉ねぎの冷製ムースコンソメゼリー』から。しっかりとした味付けとなっていてなかなか美味い。


前菜は2人で3皿、『海老と帆立のサラダ仕立て』『イワシのリエットと鶏レバーペースト盛り合わせ』『田舎風パテ』をお願いした。



いずれもオーソドクスな料理だが、サラダは帆立が美味いし、ソースもちょうどいい。レバーペーストにしても田舎風パテにしてもワインのつまみとしてよくできている。
メインは私が『NZ産仔羊のロースト』、相方が『牛頰肉の赤ワイン煮込み』を注文。まず、羊のローストはランチョップをシンプルに塩胡椒で焼いた一品。2本も乗ってきたが、脂の部分が多いこともあり、もう少しよく焼いて脂を出すか、ソースがあった方がありがたい。ただ、肉自体はかなり美味い。

牛頰肉の煮込みは味付けがやや物足りず、しかも量がたっぷり。私が煮込みにも箸を付けたが、老夫婦にはやや多かった。
普段ビストロでは前菜を何皿も食べ、メインは滅多に食べることがないことを思い出し、アラカルトで行く方が良かったように思えた。

ドルチェは私が『クレームドブリュレ』、相方がメニューにない『プリン』をお願いした。

2つは似た味付けかと思ったが、クレームドブリュレは席まで焼いたコテを持ってきて作ってくれる。プリンはカラメルが大人の味、美味い。最後にコーヒーを戴いたが2人とももう満腹。

次回はアラカルトで行くことを決意。味はなかなかいいし、待たされることもない。雰囲気も良かったが、やや椅子が固かった。ご馳走さまでした。もし行かれるのであればお店を通り過ぎないように注意、嬉しいことにネット予約も可です。

EUREKA
世田谷区北沢2ー28ー7
05054572732


6月の旅⑦〜道の駅八ッ場ふるさと館へ

2024-07-16 05:00:00 | 旅行
6月の旅⑦、旧太子駅を出て国道292号を走るとJR吾妻線長野原駅横に出てそこから県道376号線を右に曲がり、しばらく行くと道の駅八ッ場ふるさと館に出る。この道の駅は八ッ場ダム(吾妻湖)に掛けられた不動大橋の近くに作られている。

ダムも気になるが、その前に昼食。道の駅に併設されている蕎麦屋『やまと屋』に入る。この店のメニューはカレーと蕎麦が中心。注文は相方がせいろそば、私がかけそば、さらに舞茸の天ぷらを注文する。



お店は地元のシニアの方で営まれている。店は11時半というのにほぼ満席。土曜日は東京などを朝に出発するとこの辺りに今くらいに到着するのだろう。





出てきた蕎麦は北海道産の蕎麦粉とこの辺りの水で作られていて蕎麦の香り高く、こしがあって美味しい。舞茸の方も香り高く、かなり楽しめた。



早速、不動大橋を渡る。不動大橋は八ッ場ダム建設にあたり、林地区と河原湯地区を結ぶ橋として建設、鋼・コンクリート複合トラス・エクストラドースド橋という難しい構造で作られた長さ590mにも渡る長大な橋である。



橋の真ん中あたりからは途中にある橋や遥か遠くに八ッ場ダムが見渡すことができる。ただ、よく見ると岸に近い土肌が結構見えて、水の水位が低いように感じた。また、前に広がる青緑色に光る吾妻湖の湖面が美しい。橋の右手、上流の方には大きく突き出した『丸岩』の岩峰も眺めることができる。



丸岩は標高1124m、三方は100m余りの岩壁で南の方だけが道に接している。戦国時代に地元の豪族である羽根尾城主羽尾幸全が丸岩城を築き、北に向かう北条氏に対抗するため、真田昌幸が兵を駐留させていた。

道の駅に戻り、インフォメーションで写メを見せてダムカードをもらう。(ダムカードを貰うにはダムを写した写メが必要)道の駅の直売所でネギやブルーベリーなど地元の野菜や果物を購入、テイクアウトの食べ物を食べる人も多く、大変な混雑である。いよいよ八ッ場ダムに向かった。(以下、次回)





みのがさ岩本町本店〜岩本町ランチグルメ

2024-07-15 05:00:00 | グルメ
三回目のチャレンジでようやく『みのがさ』の岩本町店に行き着くことができた。やはり11時半オープンというのは立喰そばにしては遅すぎあのか、私が短気なのか。
店の左半分ではお弁当販売をしていてこちらも人気がある。



私はすぐに店に入るが、目の前にはお客さんの列、というのは厨房にいるおじさんとおばさんに注文し、すぐに作ってくれ、お金と引き換えに商品をもらう昔ながらの方式だからである。

入口近くの壁には写真付きのメニューが並んでいるが、実はもう少し対応できるメニューがある。並んでいるうちに注文を考えるのだが、初訪問ということもあり、いつもの『かき揚げそば』(510円)をお願いする。

前に並ぶ人の注文を聞くと『イカ天そば、冷やしに唐揚げ一つ、半カレー』などいろんな組み合わせがあり、常連は組み合わせを楽しんでいるようだ。

私のシンプルな注文はすぐに出来上がり、お金と引き換えに丼を受け取る。七味唐辛子や箸などもあるのでこれを取って壁側のカウンター席に座る。これが意外に高く、椅子の横に渡した棒に足を乗せて安定させる。



まずは自慢のお汁から頂く。壁には『こだわりの蕎麦つゆ、返し・ヒゲタ醤油、三河本味醂、出汁・日高昆布、鰹節』とあるが、確かに香り高い色の薄めのツユは美味い。関東にありがちな醤油辛いツユではない。



麺も『こだわりの蕎麦粉・最高銘柄、戸隠(信濃町)』とあるが、細めのそばは喉越しがよく、これならばもりそばも美味いだろうと思う。

上に乗るかき揚げには主に玉ねぎが入っているが、さくら海老の姿もちらほら。汁を吸って柔らかくなりがちなのが玉に瑕だが、こちらもいい味に仕上がっている。
店にはひっきりなしにお客さんが入ってきて待ち時間を無駄にせず、待つ間に本を読む人が多いのは神田に近いこともあるかも。

汁にも麺にも強いこだわりを持つロマンチストのご主人としっかり者でよく気がつく奥様、2人が協力することで最大の力を出すことが出せそうである。ご馳走さまでした。

みのがさ本店
千代田区岩本町3ー10-5
0338669969


中目黒駅〜目黒駅周辺の坂道②

2024-07-14 05:00:00 | 坂道
『東京の坂、日本の坂』その215。中目黒〜目黒駅の坂道巡り②。新道坂と並行する旧道を歩く。この道は坂の塀に色々とカラフルなペイントがなされていて面白い。



坂を下ると目黒川日の出橋に出る。少し戻り、右に曲がり、駒沢通りの歩道橋を渡る。



左に少し行き、右に曲がると目黒学院の前に出る。この道をそのまま真っ直ぐ歩くと『この先階段あり、車の通り抜けはできません』という標識が現れる。この道をひたすら行くと最後は右に石段が出てくる。これが『別所坂』である。



別所坂の標識によると『この近くに別所という地名があったので別所坂と呼ばれるようになった。「別所」は新しく開いた土地のことを意味するが、目黒では突き当たりの場所、行き止まりのことを「べっしょ」といっていたことが地名になったともいう』と由来に関して書かれていた。





階段の下には庚申塔が6柱あるが、これは庚申講を信仰する人が建てたもので、豊作や長寿、家内安全を祈ると共に交流の場として集ったもので3年18回の集まりを終えると塔を建てた。この庚申塔は1665年〜1764年までに建てられたものである。



階段を登るとようやく一息つく。ここも眺めの良い場所であったため、江戸後期に千島探検をした近藤重蔵がミニ富士(築山)を作り、目切坂の元富士に対し、新富士と呼ばれて多くの見物人を集めたと言われる。



その遺構が平成3年に発掘され、新富士遺跡と言われている。なお、この新富士に関しては山を作った町人塚原半之助と近藤重蔵・富蔵(息子)とが諍いを起こし、殺傷事件(槍が崎事件)を起こしたという後日談もある。


この辺りは高台となっていて坂の上から真っ直ぐに歩くが、道がわかりづらく、近道と思い曲がるとさらにあらぬ方向に向かい、気がつくと元のところに戻るという体験をしてしまった。(以下、次回)


神田樽平〜コノ字酒場で日本酒を呑む

2024-07-13 05:00:00 | グルメ
日本酒の蔵元直営店のはしりといえば『樽平』であろう。銀座と神田に直営店を持ち、新宿にもこれに準じる店を持っていた。銀座の店は何しろ太田和彦氏の名著『精選東京の居酒屋』(1993年草思社)の一軒めに載っている店である。ただ、2017年に区画整理に引っかかって閉店、今は神田店のみとなった。



樽平酒造は山形県東置賜郡川西町にある300年以上の歴史を持つ酒造メーカーで『樽平』『住吉』のブランドに加え、山田錦を使った大吟醸『雪むかえ』など新たな商品開発にも余念がない。

樽平神田店は神田駅西口から徒歩1分のところにあり、戸を開けるとコの字カウンターが広がり、その周囲に2〜4人席、2階にも部屋がある模様である。


予約して18時半に入るとカウンターは7分の入り、私の席はカウンターから近い2人席、銀行時代の同僚Yさんと久しぶりの一献である。まずはビールで乾杯、お通しは切り昆布となかなか渋い。



頼んだ『芋煮』と『カツオの刺身』が来たところで金の『樽平』を2合冷でもらう。確か、以前は常温だったはずだが、冷たく冷えていて美味い。



独特の日本酒らしさがいい。芋煮は肉が少ないのがやや不満だが、芋も他の野菜も美味しく、山形らしい味(?)がする。

2人で呑んでいるとあっという間に徳利が空になる。大阪時代によく呑んだ店の話などで盛り上がる。



再び2合と併せて『串カツ』『さつま揚げ』『だし巻き』を注文する。山形の郷土料理に来たはずが、単なる居酒屋と同じような注文になる。

まあ、熱々の串カツに辛子とソースを掛けて頂くが、しっかりした樽平は負けることなく美味い。さつま揚げ然り、だし巻き然りである。



3回目の注文の際に同じ酒ばかりでは芸がないと『生吟醸・雪むかえ』をお願いする。ついでに『ししゃも』『〆さば・トリガイ刺身』も注文。

雪むかえは上品で今流行りの酒に近い。樽平の後だと少し物足りないが、呑めば美味い。また、〆さばは酒に合うことを今更ながら実感する。



もう1本の思ったが、2人とも酒は十分ということで『漬物盛り合わせ』を頼むが、赤かぶの甘酸っぱさ、ナスの旨さなど流石に漬物大国山形県だけある。これだけ頂き、2人とも大満足。



ただ、山形県らしい料理は芋煮と漬物だけだったが。ご馳走さまでした。

樽平神田店
千代田区内神田3ー13ー2
0332514140


6月の旅⑥〜旧太子駅跡という産業遺産

2024-07-12 05:00:00 | 旅行
6月の旅⑥、草津温泉を離れ、国道292号線を走る。途中まではホテルの横を通る道であったが、国立療養所を越えたあたりから山道になり、ジグザグ道を下って行く。



道の駅六合(くに)に立ち寄るが、こちらの野菜の販売所では驚くほど大きな野菜(ブロッコリー、白菜、キャベツ、リーフレタス)が売られていて都会人はびっくりする。



この辺りには石で作られた道祖神がいくつも置かれていて、こちらの道祖神はバス停横に鎮座していた。



その少し先に『旧太子(おおし)駅跡』がある。国鉄吾妻線(当時は長野原線)は1945年に渋川〜長野原が開業、さらに日本鋼管群馬鉄山のある太子まで会社の専用線を作り、ここで採掘される鉄鉱石を京浜地方まで運搬する目的で開業した。



1952年に専用線は国鉄に移管、1954年からは旅客輸送も開始した。しかし、群馬鉄山は1963年に閉山、この影響を受けて1970年11月1日に休止、さらに長野原〜大前延伸に伴い、1971年5月に廃止された。



その跡には鉱石積み出しのホッパーなどが遺構として遺されていて、2014年に地元自治体(中之条町)が駅舍やレール、ホームなどを復興する事を決め、駅舍も2018年に再建した。この駅舍は当時の写真などを参考に実物大に再建したものである。

とにかく広い駐車場に車を止め、階段を降りると駅舍の前に着く。中に入り、入場料200円を支払い、中に入る。当時の写真がたくさん貼られ、また、ビデオも上映されている。



外に出ると鉄鉱石を落としたホッパー設備がかなり朽ちながらも凡その姿を残している。


また、ホームには懐かしい駅名表示板、さらにホームには大井川鐵道や茨城交通などの無蓋車が6両、国鉄の車掌車が1両、計7両止められていた。


まさに『夏草や兵どもが夢の後』と言った雰囲気であった。(以下、次回)