outdoor life by mizota

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ヒグマ対処法

2008年06月21日 19時55分16秒 | 日本三百名山に登る旅
昨夕から富良野西岳の麓にある富良野プリンスホテルから少し下がった広場で天気の回復を待っています

今日は時々小雨が降る天気でしたが僕は変わらずヒグマについて調べていました

美由紀は昼迄テレビを見たり本を読んだりしていたんですが昼過ぎに出かけて多量の「モリノカレバタケ」を採ってきました

キノコ探しの名人といえます



話しは変わり少々焦りすぎですが・・・

僕が聞いたり読んだ本やインターネットの記述、たった一度の超間近遭遇と4度の接近臭(固体確認なし)で得た知識の中で信じられるものを基本に利益に囚われない離れた立場から考えたヒグマとはおおよそこの様な動物であると自分の中で考え対処法を考えました

これを二回に分けて書いてみますが僕は考え方が変わりやすい所がありますので「今はこう思っている」という程度に読んで貰えると助かります。

世の中の殆どの事は「利益が絡む」事で捻じ曲げられます。全員とは言いませんがそれぞれが利益になるような主張をするからでそれは生活のためでありある面仕方がないともいえます

そしてそれに感化された人が現実を知らず被害者に何の協力もせず賛同してしまうという現実があります 

確かに地球は人間の為だけにあるのではありません。しかし人は生きなければなりません

ヒグマの命と貴方自身や貴方の子供の命とどちらが重いかを問えば正直な人は迷わず自分や自分の子供の命と答えるでしょう。(貴方の一人の子供と全てのヒグマであっても)

貴方が今現在ヒグマの脅威に晒されていればより深刻な問題であるはずです。

また貴方の財産や収入をヒグマが奪うならヒグマを減らして欲しいと思うはずです。

それはさておき、大きな目でみると北海道のヒグマとはヒグマの中でも非常に変わった進化をしていました

本来ヒグマは8割以上の肉と2割程の植物を食べて生きている肉食獣なのですが北海道のヒグマはそれが逆転しているんです

なぜこうなったかを考えると「肉が不足した時代」が長かったからに相違ないと思います。

ヒグマは本来哺乳類の中でも頂点に近い生き物であり、数少ない「餌として同種を殺してでも喰う」哺乳類でした

人間が人間を食うことなら「人肉食の精神史」の中には多数の事例があり、味なども細やかに書かれています。

同種を喰うことはライオンでも飼い犬でもあることなのですが事情が違います。犬の場合、育てられないと親が判断した時に子を喰います。

ライオンの場合古いボスを新しい雄が倒した時ハーレム内に居る雌が連れている子を雌を発情させる為に殺して喰うそうです

同種を喰うことは哺乳類では珍しくないことではあるのですが「餌として」同種を殺してまで「北海道のヒグマ」は喰うのです

その割合は他の地域のヒグマを上回るようで同種を餌として殺し喰うほど動物性タンパク質が不足している北海道のヒグマは「熊のプーさん」からはかけ離れた哺乳類の中でも珍しいほど危険な野獣なのです 

しかしなぜそうなったかを考えるとここでも「肉の不足」が考えられます

二つの肉の不足からの進化を言い換えると昔から餌となる動物の割合より「生息数が多すぎる」と思わないわけにいきません。

なぜ生息数が多くなってしまったのかは気候風土が大きく影響していると思うのですが、出生率は殆ど変わらないと思うので育つ率が高いのだろうと思えます

いずれにしても食性を変化させて来た北海道のヒグマも生理的に動物性タンパク質は欠かせません。(飼育されることによって動物の生理は大きく変化するので飼育されている羆の資料はなんの役にも立たない)

しかし健康なヒグマばかりではありませんから自力で動物性タンパク質を獲ることが出来ない羆も当然います

そんなヒグマも含め行き過ぎた保護政策によって人を恐れないヒグマが増え現在のままではヒグマによって今後より多くの人命が失われたり家畜や農産物に被害を与えることは明らかです

現在「ヒグマに喰われて無くなった人の数」は数字として表されていますが、それはあくまでも誰かが熊に襲われた現場を見たか、捜索中に明らかにヒグマに喰われたと判断できる死体の一部を発見した場合に限られています。(年平均約二人)

しかしこれが正しい数字とは思えないのです。 では先日僕がヒグマに出会ったときあのヒグマが僕と美由紀を咥えて林の中へ引きづり込み一部を食べたあと残りを習性通り土中に埋めていたとすれば・・どうなったでしょう?

駐車場に数日車が残っているから三日もすれば誰かが警察に連絡するでしょう。 そしてブログなどから余市岳に登ったことを知るでしょう。

そして登山中に「行方不明」と発表され捜索もされるでしょう。 山は広く目撃者の一人も居ませんから百人や二百人が探して見つかるとはとても思えません。(片道の距離だけでも8キロありヒグマは襲った場所から一キロ以上餌を運んで埋めることもある)

この様にしてヒグマに喰われながら「行方不明」として処理されている人の数は北海道で毎年5人から20人は居ると思うのです。

これが登山道なら人が血を見つける事もあるでしょう。(雨でなければ)しかし山菜採りやキノコ採りの人達は藪の中ですし行ったコースも誰も知りませんから現実的に探しようがありません

この数字を無視した被害報告で話しが進んでいるところにも問題はあると思います。

確かに実数は数えようがありませんがヒグマがこれほど居る北海道で山菜採りやキノコ獲りに行って行方不明になり死体が発見出来無ければヒグマの食性から考えてそれが生きているときに襲って食べたか死んでから食べたかは別としてヒグマの餌になったと考えるのは当然でなければなりません

それだけ人の味を知ったヒグマが居ることにもなります

今回北海道に来て5回や6回の登山で3回ヒグマの臭いを嗅いでいます。(一回は超接近)ヒグマはどれほど腐った動物(人間も含め)も食べ、その腐った臭いを体に塗るように付ける習性があります。

ヒグマには獣臭だけでない動物死臭があります。 その臭いを僕が連続して感じられる距離は風上に限りますが最大約50メートル程と思います。(僕は人より嗅覚が優れていると思うし多くの人がそれを認めている)多分普通の人が臭いを感じたら10メートル以内にヒグマが居て襲おうかどうか迷っていると思います

と言うことは常に動物性タンパク質が不足していているヒグマ、中には人肉の味を知っているのがそれほど人の近くにいると言う事です

無神経な人や鼻の悪い人は感じないかも知れませんが・・・

風下に居るヒグマは僕も解りませんが風が満遍なく吹いているとすれば毎回山に登るたびに50メートル以内にヒグマが居た事になります

鈴の音が全く効果が無いことは先日の遭遇で明らかです。美由紀の鈴はインドネシアで買ったもので大きく重いですがおそらくこれ以上は無い位大きな音が出続けます。(今まで山で会った人でこれ以上大きな音が出る鈴は見たことが無いし歩いている時横に居て話すら困難です。会った人には必ず言われる程なのです)

話しは変わりますが野生の羆は隔年で平均二頭の仔を産むそうです。

数年前の報告で年間700頭のヒグマが生まれると書かれていましたが今はおそらく千頭程生まれていると思われます。
(捕獲数は年間2~5百頭ほど)

産まれた仔熊が全て育ちはしませんし餌となるヒグマも多数いますが「肉」は益々不足します

手ごろな肉である人間を「食べたい」と思っているヒグマの数は増え続けていると考えられます。

人を食べた経験があるヒグマも増え続けているのです。

人を食べたヒグマはすぐに続いて人を襲うと言う人は多いですがこれは間違いだと思います

そのようなヒグマも居ますが多くのヒグマは期間を置いて人を食べるから実際に人を喰ったヒグマが捕獲できなくてもすぐに次の被害者が出ていません

それからヒグマは狡賢く周りに注意して一人を狙う事のほうが多いので「行方不明」で片付けられているから解らないともいえます

今まで仲間が殺されていたから怖かった人間が捕獲を控えているために怖くないと思い始めたヒグマが多くなったから人の近くにこれほど現れるのです。

勿論山の植生が変わったことや農地や町に変わったこともあります。

いずれにしても毎年北海道で10人余りの人がヒグマに喰われていると僕は思います。

 それは北海道以外の都道府県では毎年何体もの殆ど揃った白骨死体が山中で発見されるのに北海道では非常に少ない事実があるからです

「たった10人しか喰われない}と考える人が居たら貴方の子供が一人含まれていると思ってください。

では・・お前はどうすれば良いと言ううんじゃ!と言う話になります。

僕は子孫に残すべきものはお金でも財産でもなく「安心して暮らせる社会」であると考えていますがヒグマを絶滅させると言うのなら反対です。

それを次回に書いてみます 

写真は美由紀が採って来たモリノカレバタケです凄いでしょ。
包丁やまな板、鍋蓋から比較して見てください。

写真をクリックすると大きく見えます

それから今日は珍しい人(北海道ヨットクラブ HYC)の大滝さんから電話がありました

8月の中頃室蘭で総会があるそうなんですが・・行けるかな~・・・

  



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