事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「椿三十郎」(’07 東宝)森田芳光監督 織田裕二主演

2008-12-28 | 事務職員部報

Tsubakip2  黒澤明の旧作は娯楽映画として完璧な作品だから、あれを乗りこえることなどまずありえない。だからリメイクは負けいくさになることが必然。森田芳光としても「どれだけダメージを小さくして撤退するか」が課題だったはず。

 結論として、かなり健闘したのではないかと思う。かの有名な三船敏郎と仲代達矢の決闘シーンを、織田裕二豊川悦司でどう再現したかというと……

・あれだけの至近距離で向き合えば、両者の力が拮抗しているかぎりあんなやり取りになる可能性は確かに大きい。

・「いい刀は鞘におさまっているべき」というテーマにそった殺陣になっている。

……まあ、どんなアクションだったかはスクリーンでどうぞ。

07年12月21日付事務職員部報「丸の内」より。
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「映画×東京とっておき雑学ノート~本音を申せば」 小林信彦著 文藝春秋

2008-12-28 | 本と雑誌

Kobayashinobuhiko01 週刊文春連載の「人生は五十一から」~「本音を申せば」は、小林の代表作になったのではないか。本人が望んだかどうかは知らない。しかし時代をまるごとコラムで切り取ってみせるという意味で、小林ほど芸のある人はいないわけだから。

これも本人は嫌がるだろうが、虚弱な体質がむしろ長寿に幸いし、戦前を冷静に語れる人物が払底するなかで、彼しか残っていないということもある。無邪気な戦前回帰指向が若手政治家にうかがえる今だからこそ。

小林家に生まれたことでいいことなんかひとつもなかったと長女が主張したとの吐露は笑える。

オヨヨシリーズの、あのルミちゃんがねえ☆☆☆★★★

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「ザ・シンプソンズMOVIE」The Simpsons Movie (2007 FOX)

2008-12-28 | アニメ・コミック・ゲーム

The_simpsons_movie アル中の妻、環境保護オタクの娘、頭のネジがすっとんでいる(しかも原子力発電所に勤める)父親……ゲイ、ドラッグ、共和党批判など、過激なネタ満載でありながら、全米で大人気のアニメ。こういうのを見せつけられるとアメリカ人の方が日本人よりもはるかに懐が深いのか、と思わせられる。

ファンにとっては常識なのだろうが、声優たちはかけもちで何人ものキャストを担当している。つまりチームワークの作品なのだ。それなのに日本では劇場版に和田アキ子や所ジョージをもってくるセンスのなさ。そりゃ、怒られるわ。

しかしあのFOXがよくこんな過激なアニメに金を出してるよなあ(実際には作品内容に絶対に口を出さない契約になっているとか)。国粋主義者マードックは複雑な思いでいるだろう。でもとりあえずメチャメチャに稼いでくれるんだから強いよね。

のっけからグリーンデイのコンサートシーン!ゲストはトム・ハンクス☆☆☆★★★

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「カンフーパンダ」Kung Fu Panda(2008 ドリームワークス)

2008-12-28 | アニメ・コミック・ゲーム

Kungfupanda とにかく嫌みがなくていい。ぐうたらでメタボなパンダが、ぐうたらでメタボであることによって勝利を得る展開は、全国のでぶガキを勇気づけたかも。字幕版のジャック・ブラックとダスティン・ホフマン、そしてアンジェリーナ・ジョリーの科白回しを聴いてみたい気もするなぁ。DVDで見直してみよう。吹替版の山口達也と笹野高史も健闘していたけどね。

全篇にあふれる中華風味も違和感がない。北京オリンピックがむしろ逆風となるリスクもありながら、大ヒットしたのは嫌みのなさのおかげだろう。

このアニメなら、続篇を見たいような気がする☆☆☆★★★

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