アル中の妻、環境保護オタクの娘、頭のネジがすっとんでいる(しかも原子力発電所に勤める)父親……ゲイ、ドラッグ、共和党批判など、過激なネタ満載でありながら、全米で大人気のアニメ。こういうのを見せつけられるとアメリカ人の方が日本人よりもはるかに懐が深いのか、と思わせられる。
ファンにとっては常識なのだろうが、声優たちはかけもちで何人ものキャストを担当している。つまりチームワークの作品なのだ。それなのに日本では劇場版に和田アキ子や所ジョージをもってくるセンスのなさ。そりゃ、怒られるわ。
しかしあのFOXがよくこんな過激なアニメに金を出してるよなあ(実際には作品内容に絶対に口を出さない契約になっているとか)。国粋主義者マードックは複雑な思いでいるだろう。でもとりあえずメチャメチャに稼いでくれるんだから強いよね。
のっけからグリーンデイのコンサートシーン!ゲストはトム・ハンクス☆☆☆★★★
とにかく嫌みがなくていい。ぐうたらでメタボなパンダが、ぐうたらでメタボであることによって勝利を得る展開は、全国のでぶガキを勇気づけたかも。字幕版のジャック・ブラックとダスティン・ホフマン、そしてアンジェリーナ・ジョリーの科白回しを聴いてみたい気もするなぁ。DVDで見直してみよう。吹替版の山口達也と笹野高史も健闘していたけどね。
全篇にあふれる中華風味も違和感がない。北京オリンピックがむしろ逆風となるリスクもありながら、大ヒットしたのは嫌みのなさのおかげだろう。
このアニメなら、続篇を見たいような気がする☆☆☆★★★