事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

Mr.インクレディブル (The Incredibles 2004 ピクサー)

2008-12-29 | アニメ・コミック・ゲーム

Incredibles02 再見。

ピクサーの頂点だったことをあらためて確認。はじめて字幕版で拝見したが、黒木瞳が完全にイメージキャストであり、三浦友和は、どうしてキャスティングされたんだかさっぱりわからないのであった(笑)。うまいけどね、やっぱり。

CGであることのメリットを、これほど活かした作品はないだろう。文字どおり“自分の殻に閉じこもる”長女のあつかいなど、うなるほどうまい。

さて、どうやら三浦友和と百恵夫妻の長男がようやくミュージックシーンに登場とか。あの“三浦くんちのお母さん”ネタを知っている身にとってはうれしいニュース。友和がRCサクセションにいたことを知っている世代にとっても、なんか、うれしい。あまりにお母さんとドッペルなので妻は驚愕。

デザイナーのエドナは職場のパソコンの壁紙にしているくらい大好き☆☆☆☆

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「悲情城市」A City of Sadness (台湾 ‘89)

2008-12-29 | 情宣「さかた」裏版

Cityofsadness01 昭和天皇の玉音放送に始まる、終戦直後の台湾の大家族の物語。感動。今までに何本映画を観たかわからないが、確実に私のベスト3に入る。他の2本は……えーと「ロング・グッドバイ」(R.アルトマン)と「メイド・イン・ヘブン」(A.ルドルフ)だろうか。

向田邦子が脚本を書いて小津安二郎がゴッドファーザーを演出したら”こんなふうになるだろう四兄弟の悲劇。同じハオ・シャオシェン監督の「恋恋風塵」でもいい味を出していたシン・シェーフェンが、聾唖の四男(トニー・レオン)に恋する姿がいじらしいし、兄弟全員が消えても、いつも通り食卓を囲む大家族のありように民族の底力を思い知らされる。

何よりも、緑濃い台湾の田舎の風景それ自体が強烈にこころを揺さぶる。なにごとも起こらないシーンで観客に訴えかける力。演出、とはこれだ。日本人が台湾に何をしてきたかを知る上でも必見。ロケ現場は今や観光名所になっているそう。完璧な映画。ぜひ。

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「東一局五十二本場」 阿佐田哲也著 角川文庫

2008-12-29 | 情宣「さかた」裏版

Tetsuyaasada01 このタイトルだけで笑ってしまうあなたは麻雀の怖さを知っている人だと思う。ど素人が、へたにプロのギャンブラーの世界に足を踏み入れてはいけないことが身にしみる短篇。

この世界で生き残るには、よほどの財力があるか、負けても金を払わない根性が必要であることがよくわかる。小金を持った地方公務員など、単にカモになるだけだ。

「麻雀放浪記」で有名な阿佐田には、他に「左打ちの雀鬼」という傑作ギャンブル小説があり、色川武大名義の「狂人日記」とともに必読。

情宣さかた・裏版「サッカーくじの裏側に2」より。

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名物

2008-12-29 | 情宣「さかた」裏版

Shiina01 行きつけの本屋の女将(って言い方も変だが)が、バガボンドの新刊でも出ていないかと立ち寄ったわたしにツツツと寄ってきて「ホリさん!今週号の週刊文春読んだ?」ときいてくる。

「え?……いいえ。」オヤジ系週刊誌を読む習慣はない。

椎名誠のコラム読んでみれ。ほれ、ほれ」

「あれまー」読んでびっくり。ちょいと引用すると……

【旅人(オレのことだけど)はフト山形県酒田市にさしかかり、とあるラーメン屋に入った。思いがけなく活気のある店であった。そしてその店の壁にはざっと30品目ぐらいの麺料理が書かれており、しかもなんとワンタンメンと書かれている札は店の壁の一番右端の、つまり“一般的大衆料理店の壁の品書き順列右端最優先位置”に煌々かつ粛々と掲げられており、ワンタン関係だけで他に四品目程の家来どもを従えているのであった。

(略)

それまでまったく知識の片鱗もなかったのだが、この酒田というのは隠れたる旨ラーメン地帯で、老舗はたいてい自家製麺。関東のラーメン屋の5~10パーセントにたいして酒田はなんと八割の店が自分のところで麺を打っているのである。

(略)

酒田が間違いなく日本の、いや世界のワンタンメンの未来を担っている、ということがよくわかったのである。】

Senryu02 ……ね?ほぼ2ページ酒田のワンタンメンを激賞しまくっているのだった。女将の戦略にのって文春を買わされたけれど、メイン購読者である30~40歳代のサラリーマンにとって椎名誠は一種のカリスマだし、ひょっとしたら酒田のワンタンメンブームが静かにやってくるかもしれない。

「椎名がうまいって書いてたから」とまずその店を訪れたのが佐高信氏だったという目撃談までメールで寄せられたぐらいだ(笑)。

まあ、名物については地元の人間がいちばんそのありがたみが分かっていないのかも。寒鱈まつりにすらわたしは行ったことがないし、ワンタンメンとはあのレベルが当然のものだと思っていたわけだから。その本屋の女将も「いやー実はあたし、その店行たごどなくてー」と脱力することを言ってました。

あ、肝心のその店とは、市役所近くの「川柳」というラーメン屋です。 

2004年1月23日付「情宣さかた・裏版」より。

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