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実はWordにだってExcelとの親和性などのいいところはたくさんある。最大の利点が「だってみんなWordだから」これはまちがいない。それでは情報交換を前提にした文書作成ソフトがWordで事実上スタンダード化しているというのに、なぜ官公庁は一太郎派が多いか。理由の第一は“閉じている”からだろう。海外取引が多い大会社だけでなく、その大会社と取り引きする中小にしたって一太郎に固執することはむずかしい。でも公務員にはまだそれが許される余地があるということだ。
もうひとつの理由は、自虐的になるけれど、それまでのファイルをそのままいかしたい……つまり前年度のファイルをちょいとアレンジしたいという前例踏襲主義が生き残る職場ほど……しまった。言いすぎ。
わたしが言いたいのはこういうことだ。一太郎のソフトとしての優秀性はよくわかった。しかしデファクトスタンダードとしてのWordの地位は(今のところ)ゆるがないのだし、一太郎派もWord文書を身構えないで扱えるようになってほしいと。事実、この二つのソフトの間にはもう操作においてほとんど差はない。水性ボールペンと油性ボールペンぐらいの違い。だからもう「えー、あたし一太郎しか使えないしぃ」とか平気な顔で言うなウチの職員たちよ!
07年10月23日付事務職員部報「新財務システム⑪」より。