第二十話「囚われの軍師」はこちら。
前回の視聴率は15.0%とほぼ予想通り。イッテQの好調の裏で健闘している。というか他の局の分を食いまくっているのだろう。日テレがゴールデンにおいて特番をいっさいやらず、通常番組だけでいこうと決めたのはひとつの見識だ。
今回は軍師版巌窟王。土牢に閉じ込められた官兵衛は、劣悪な環境のなかで健康を失っていく(脚のアップがあるあたりが哀しい)。追い打ちをかけるように息子の松寿丸を織田が殺したと村重は語る。信長がそう命じたのは、有岡城の守りが堅く、どうやら有能な軍師、つまり官兵衛の策ではないかと邪推したから。
しかしよく考えてくださいよ。織田方にも有能なもうひとりの軍師がいたじゃないですか。半兵衛はなにをやってるんですか。
「それがしが、松寿丸の首を刎ねまする」
半兵衛の機略はそっち方面でした。彼は主君をもたばかって松寿丸、あ、今回から明らかになったんでしたね、のちの黒田長政をかばう。
これを知っているのはおねと半兵衛だけという設定。まあ、ありえないですわね。むしろ、秀吉も信長もある程度は察していたんでしょう。
しかし官兵衛はそうはいかない。なにしろ情報が浅知恵のだしからしかもたらされないのだから。よく、狂わなかったと思う。ひねくれ者になるくらいなんですか。
同じことが姫路城でも。息子の生死は不明、人質の孫は殺されたと告げられた職隆の悲嘆は深い。実際に子を亡くしている柴田恭兵の涙は、これ演技なんだろうかと思ったぐらいだ。「刑事定年」以上に泣かせてもらいました。
官兵衛救出のために、家来三人衆はそれぞれ動き出す。わたし、このドラマで大成するのは高橋一生と濱田岳だと断言できます。ミッション・インポッシブル並みの連携プレイで……ぜんぜんそうなってない(笑)
ほんとうなら前夜のうちにアップしたかったんですけれど、うちの猫が負傷してしまい、ひたすら動揺。で、動揺しながら猫といっしょに寝てしまったという器用な男。今回の視聴率は15%台後半とよみました。
第二十二話「有岡、最後の日」につづく。