前作の特集はこちら。
残念ながら今回もこう言わなくちゃ。カーク船長にクリス・パインはミスキャストだと。直情径行な性格はあい変わらずなのに、めちゃめちゃな理屈で就任した船長の地位を振り捨てて船を下りたがる(似合わないことおびただしい)。
加えてそこはクルーにまかせろよ船長が自分で行ってどうすんだっ!という場面ばっかり。まあ、娯楽映画だから仕方がないとはいえ、いくらなんでも。
ところが、彼が主役をやってから三作目、今回がいちばん面白かった。エンタープライズを棄てたエピソードがいちばんってのもいかがかと思うけれども(おかげでラストに感動的なナレーションが流れます)。
なにしろ脇役たちがいいですもん。「宇宙大作戦」時代からセクシーさが売りだった通信士官ウフーラ役に「アバター」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のゾーイ・ソルダナ。あんなに美人なのに宇宙人役が多かったけど、このシリーズではきっちり美人担当。大好き。
おまけに「キングスマン」でキレキレのアクション(なにしろ足が剣でしたから)を見せたソフィア・ブテラがまたしても壮絶な格闘を。どうやら次回からレギュラー入りするようなのでこれもうれしい。
脚本も書いたサイモン・ペッグは、おそらくたくさんのギャグをしこんでくれたんでしょうね。
まあ、ご都合主義な展開なのは仕方がないとして、お宝争奪戦という王道のストーリーと、レナード・ニモイが亡くなったことへの哀悼も(そして撮影後に亡くなったアントン・イェルチンへの哀悼も)ちゃんとしこんである。
二代目スポックのザカリー・クイントの無表情はすでにゲイの域にまで。このメンバーでひきつづき突っ走ってほしい。できれば、やっぱりクリス・パイン抜きで(笑)。