事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

永続敗戦論PART2

2016-12-15 | 国際・政治

PART1はこちら

白井聡の「永続敗戦論」は、一本の補助線をひくことによって、多くの疑問を一刀両断にしてくれる。その補助線とは

「日本は敗戦国であり、しかし日本人は必死でそれを忘れようとしている」

この一本だ。

日本が敗戦国なことぐらい誰でも知っとるわ!とあなたは言うかもしれない。それではあなたは、8月15日のことをなんと呼んでいるだろう。多くの人は

「終戦記念日」

じゃないですか。もちろん対外的にも歴史的にも

「敗戦記念日」

の方が事実に近い。中国や台湾は

「抗日戦争勝利記念日」

だし、韓国は

「光復節」

で、北朝鮮は

「解放記念日」

なのとわざわざ対照しなくてもね。つまり、日本は第二次世界大戦における敗北を、それも徹底的な敗北を、あたかも天災のように感じているのではないか、と白井は指摘する。自らの戦力戦略の不備によって負けたのではなく、重大な“なにか”のために日本人は不幸に陥ってしまった、負けたのは自分たちのせいではない……と。

少なくとも、わたしは思い当たる節はあります。もちろん映像としてのヒロシマ、ナガサキがそうさせている部分はあるだろうけれど、わたしたちは再びかみしめなければならない。わたしたちは敗戦国の国民なのだということを。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする