事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

真田丸総集編 真田丸アカデミー賞

2016-12-30 | 大河ドラマ

最終回の視聴率は14.7%とほぼ変化なし。通期では高視聴率と報じられているけれど、マスコミは総がかりで(少なくとも「新選組!」のときに比べれば)好意的だったので多少割り引いて考えるべきかも。もっともっとみんなに見てほしい大河だった。

そして本日は総集編。通常回がすべて二文字タイトルで、総集編は四文字四部構成と来た。4時間いっきに見て、娘はやはり最終場面で泣き、わたしも納得の大河だったと再認識。

正直にいえば、三谷幸喜が真田幸村を題材にするというのは、期待半分不安半分だった。また、敗者のお話なのかと。特に、主演が山南敬助役だった堺雅人ですから。もうあのつらすぎる切腹シーンの再現は……

だからというわけではないだろうけれども、真田丸はナレ死の連続(だからこの大河で最も多くのキャラを殺したのは出浦でも秀吉でもなく、有働アナだ)。臨終そのものはほとんど描かれず、それどころか関ヶ原も合戦シーンなし。おみそれしました。

さあそれでは龍馬伝につづいて真田丸アカデミー賞を勝手に開催しましょう。

助演男優賞……腹黒本多正信の近藤正臣、狂気秀吉の小日向文世、太鼓腹家康の内野聖陽など、多くの名演はあったけれども、ここはやはりくじ引き昌幸の草刈正雄でしょ。総集編でもくっきりと彼の出演シーンだけは画面の温度が違うんだもの。

助演女優賞……最大の悪役となったダースベイダー大蔵卿の峯村リエ、秀吉とどっちが狂っているんだ淀君の竹内結子、家康と狸っぷりがタメ斉藤由貴もいいけれど、大泉洋をすっかり普通の人に見せた前妻&侍女の長野里美でいきましょう。こんな女優がいたのか。

主演女優賞&男優賞……うぜー女として突っ走り、しかし最後には視聴者みんなの支持をあつめたきり(ドラマの勘所でターボを効かせていたのは彼女だった)の長澤まさみと、レシーバーとして、くせの強い役者たちの演技をすべて受けて立った堺雅人に脱帽。

こんなにすごい音楽がつまってたのかとか、この生け花はしかしとんでもないんじゃないかとかがわかって総集編チェック正解。お正月にはBSでやるんですってよ。ぜひ!


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「半沢直樹」 (2013 TBS)

2016-12-30 | テレビ番組

「真田丸」が終わってしまった。この虚ろな心をどうやって埋めよう。ということで堺雅人主演の作品を見て自らを慰めることにする。まずは「半沢直樹」。最終回の視聴率が42.2%という馬鹿げた数字を叩き出したお化け番組。

もっとも、大河以外のドラマをリアルタイムで見る習慣がないので(ほんと、マジでレコーダーぐらい買おうよ)「へー、すごいなあ」と思いつつも一度も見ていませんでした。今ごろ見た人間に語られたくはないでしょうが、まあ聞いて。

このドラマにおける最大の疑問は、その視聴率がなぜこんなに高かったのか、だろう。もちろん、「家政婦のミタ」(こちらも見たことないです。すみません)と同様に、ブームがブームを呼び、火がついたらもう手がつけられなくなった……のと同じパターンだろうとは思う。

でも、「半沢直樹」はドラマ不況のさなかに、初回から19.4%もの視聴率をゲットしている。お堅い経済ドラマというくくりで視聴者はとらえていなかったことがわかる。なんらかの「面白そう」と感じさせるパッケージングを身につけていたわけだ。主演の半沢直樹に堺雅人、その妻に上戸彩、敵役が香川照之、キャストのトメが北大路欣也という布陣はむしろ地味なくらいなのに。

原作は池井戸潤の「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」。その、半沢の同期を演ずるのは及川光博と滝藤賢一。地味でしょ。「マンハッタンラブストーリー」のベッシーと、「SCOOP!」で泣かせた滝藤をつかまえて地味もないものだが。

その脚本と演出作法は、ともに「真田丸」と真逆なのに気づく。対比して、考えてみよう。まずは“回想”だ。以下次号

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