ルリボシヤンマ 青メス探索で信州へ。
ルリボシヤンマ 青眼型メスは、先月に岐阜県で撮影したが、胸部と腹部斑紋も水色になる完全な青色型のメスを撮りたい。ただし、すでに10月に入り中部山岳地帯におけるルリボシヤンマの発生は終わっているかもしれない。他の昆虫も含めて一枚も撮れない覚悟が必要。
5日。午前2時に起床し自宅を2時半に出発。いつもなら前日の夜に出発して、現地または現地近くで車中泊するのだが、今回は行くことに迷いがあり、2時に起きることができたら向かうことにしたが、執念ともいうべきか、目覚まし時計の音ですぐに起き、無心のまま車を走らせた。
目的である池(標高1,600m)に6時半到着。5年前の8月に2回訪れたことがあり、ルリボシヤンマの生息は確認済みだが、当時は青色型のメスの確認をしていなかった。おそらくここにいるに違いないと言う虫屋の勘での訪問である。気温10℃。寒い。紅葉も始まっている。池は日当たりが良く、8時過ぎには朝陽が当たり始めたが、トンボもチョウもいない。手がかじかんできたので、諦めムードで車内待機。
9時。これでいなかったら帰ろうと池を覗くと、1頭のヤンマが池上に出た草の間から飛び出し、また降りて行った。産卵していたようだ。サイズはかなり小さく、複眼をはじめ全体的に黒っぽい。
車に戻ってカメラをセットし、再び池を覗くと、そのメスは林の中へと飛び去ってしまった。季節が進み、これだけ寒くても、まだいてくれたことが何より嬉しい。
その後、3頭のメスを確認。1頭だけ撮影できたがノーマルタイプであった。最初に目撃したメスは、老熟のために黒っぽく見えたのだろうが、若い時期であれば、複眼と胸部、腹部斑紋も水色である可能性が高いように思う。来年は、この池に的を絞って個体数の多い発生最盛期に訪れたい。
この日東京では30℃以上の真夏日。10月としては異例の暑さだが、標高1,600mの当地の気温は、10時で15℃。それでもアキアカネのペアがあちこちで産卵を始め、ルリボシヤンマのオスも5頭出てきた。ホバリングを交えながら、メスが産卵していそうな場所を丹念に飛び回り、時折、池畔の白樺に太い幹に止まって休む様子も見られた。オオルリボシヤンマのオスもそうだが、休憩時は小枝にぶら下がることはほとんどない。太い幹にべたっと止まることが多い。日中、ルリボシヤンマのオスたちは、かなり念入りにメスを探すが、オスが多く出てくると、メスは産卵にはやってこない。産卵は、オスがいない朝と夕方限定なのである。
夕方まで待ってみようかとも思ったが、来年の再訪に期待し、お決まりのオスのホバリングを撮影して当地を11時過ぎに引き上げた。
帰りがけに標高を200m下げた池に立ち寄ってみた。ここでは、オオルリボシヤンマが何頭も産卵中。他にキトンボ、ムツアカネ、オオアオイトトンボが多数、そしてキベリタテハも見られた。
お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。
ルリボシヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/250秒 ISO 160(撮影地:長野県 2019.10.05 10:40)
ルリボシヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/200秒 ISO 160(撮影地:長野県 2019.10.05 10:40)
ルリボシヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/400秒 ISO 1000 +2/3EV(撮影地:長野県 2019.10.05 11:22)
ルリボシヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/200秒 ISO 125(撮影地:長野県 2019.10.05 11:05)
ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/200秒 ISO 250(撮影地:長野県 2019.10.05 10:01)
ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県 2019.10.05 10:02)
ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F7.1 1/200秒 ISO 400(撮影地:長野県 2019.10.05 10:08)
紅葉
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F7.1 1/500秒 ISO 320(撮影地:長野県 2019.10.05 13:05)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2019 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます