散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

富良野グラフィティ

2007年04月30日 23時55分51秒 | 写真館
【富良野の周囲は山。初めて行ったときは驚いた】




【ナゥピー】

→「容器ごと食べられる」と書いてあるが、納豆をモナカ皮につめたもの。給食でも出ており、私のいた時代には「ナッピー」と呼ばれていた。

【へその街なんだよね】


【へそ踊り発祥の地】

旧産炭地の旅3-富良野(おまけ)

2007年04月30日 23時49分10秒 | 旅日記
約1時間電車に乗り、7年ぶりの富良野である(旧産炭地ではない)。私は11歳から18歳まで富良野に住んでおり、その後も親が住んでいたために何度か行ったことはある。久々に駅前に立った私は、あっと驚いた。





かつての駅前には地方都市らしいしょぼくれた(失礼)ビジネスホテル、レンタカー屋、飲み屋街があったのだが、大工事中で全て消滅。やや外れた所に新しいホテルが2軒建っているではないか。いやいやすっかり変わったなあと思いつつ、まずは私の母校巡りだ。既に親も富良野を離れ、年賀状を書く相手すら一人しかいないほど私の富良野への縁は薄くなっている。東京からやってきた同僚の方がはるかに行っているくらいだ。

恐らく今回が最後の富良野訪問になるかもしれない。そういう思いもあり、まずは中学校へ。ここは私が在学中に新築された校舎なので、通っていた当時のままの建物であった。次に昔は舗装されていなかった通学路を通り小学校へ。子供にとっては結構な距離があり、猛吹雪時の通学は今考えてみると非常に危険であったかも知れない。

道外の人の参考に書いておくが、私が小学生時代の富良野市では、朝の気温がマイナス30度を下回ると授業の開始が2時間遅れになる(休みにはならない)。25度を下回ると1時間遅れで、マイナス24.9度だったりするとガッカリしながら登校したものである。という状況なので、私はダイヤモンドダストをごく普通の現象だと思っていたものである(最近は温暖化のせいか、ここまで気温が下がらない)。

ところで小学校と高校はすっかり建て変わって記憶にない姿になっていた。最近の世相では、オッサンが学校を真剣に見つめていたりすると通報されたりするかもしれないので、程ほどで切り上げて、徐々に街中へと移動開始。実家がある頃は飲みに出たことがほとんど無いので、早い時間に商店街と飲み屋街を散策する。かつての同級生の家も商店を営んでいた所は結構記憶に残っており、いまだ営業しているところもあり、店ごと跡形も無くなったところもある。私がお世話になっていた書店も無い(結局、市内で本屋が見つからなかったのだが・・・)。

かなり歩き、疲労困憊。駅からすぐ近くのオシャレな「F Café」へ。



どうやら開店したばかりらしい。オリジナルブレンドコーヒーを注文する。メニューの説明を読んでいると、店主夫妻は根室出身で札幌の喫茶店(これが私の今の家の近くだ)で修行をした後にこの店を開店したらしい。先ほどガラス工芸展示を見てきて、その作者も関西出身であったのだが、富良野市で商売をやる人は、得てして富良野人ではないことが多いような気がする。沖縄と同じであこがれた人がやってくるのかなあ。

コーヒーはマイルドで優しい味。富良野は実は水道水が旨く(札幌も他の地域に比べると悪くないのかも知れないが、次元が違う)、それが良い影響を与えているかも知れない。開店記念の100円引きに感謝して、さあ飲みに行くか。

富良野市には「K」という非常に有名な居酒屋があり、そこはさすがに年中無休であるのだが、ゴールデンウィークにも関らず商売っ気の無い店は普通に休んだりしているため、あまり選択の余地が無い。2回ほど「K」には行ったことがあるので、ぜひ違う店にと思っていると、割と近くにこぎれいな居酒屋「S」を発見。ちょうど外に出てきた店主と目が合い、1番目の客になってしまった。



歩き詰めだったためビールが旨い。通しには大根の辛味漬けと新漬けが到着。メニューのお勧め品から富良野産アスパラの天ぷら、富良野地養豚の塩たれかけを注文してみた。まずアスパラ天がやってきた。



ボリューム大でちょっと困ったが、いやいや、非常にさっぱりした揚がり具合で、アスパラの汁気と風味もたっぷり。手が止まらなくなるくらいの美味しさだ。店長に聞いたところ「ハウス物ですが」ということらしいが、取れたてには違いあるまい。

次の富良野地養豚の塩たれかけも実に良い。



脂の甘みと、程よい塩たれの味付け。熱々を食べてもよし、やや冷めても味のバランスが崩れないのだ。「芋焼酎飲み比べメニュー」から粒露(黒麹)というのを注文。残しておいた通しをつまみながらちびちび。もう一品行きたいところだが、残念ながらちょっと満腹。ぜひこの店は、複数人で訪問してもっといろいろ試して見たいなあ。

まだ帰りの電車の時間にはしばらくある。ということでもう1軒飲みに行く。お店の人の感じは良かったものの、感心しないところもあり詳しくは書かないでおこう。帰りがけに商店街の酒屋でおばちゃんのお勧めに従い男山上撰ワンカップを購入。これから約3時間の帰宅の道のりである。



【銀河鉄道999状態。実は他に2人ほど乗っている】


富良野を出てすぐ、「ガコン」という嫌な音と振動。しばらくすると運転手さんのアナウンスで「鹿に接触しましたので、電車の状況を確認してきます」とのこと。ワンマン電車なので、駅との連絡や車内アナウンスから、事故状況の確認まで一人でやらなければならないのだ。結構なプレッシャーだろうなあ。結局、約10分遅れで無事発車。乗り継ぎもJRの取り計らいで何とかなり琴似着。

3時間も電車に乗っていると腹が減ってきて、最後に「M屋」のビビン丼で空腹を満たして終了。37183歩。25キロくらい?


旧産炭地の旅3-赤平

2007年04月30日 14時31分27秒 | 旅日記
12時20分赤平駅に到着。駅は「交流センターみらい」という街一番の大きな建物と合体しているが、とにかく人がいない。大体こういう施設を作ると、訳も無く中高生がたむろしていたりするものだが、それすら見かけないのだ。

【街を圧するその姿】


【でも人はいないよ】


街中を散策するも、赤平市郷土館は休館。図書館も休館。一体どうしろというのだ。結局「みらい」に戻り電車の時間待ちに読書。館内にある街を紹介するビデオシアターも映像は写らない。ショーケースに地元の産物紹介があり、特産品は塊炭飴(これが炭鉱町にはどこにでもあるのだ)、北海道のジャガイモを使った冷凍食品のコロッケ、ティッシュペーパー、木製トレー、足マット、味付け数の子、子持ちししゃも(なぜ海産物が・・・)など。また、加賀から入植した人が赤平を開拓したらしく、その縁で石川県加賀市と友好都市らしい。九谷焼が送られてきていたが、赤平からは何を送ったのであろうか。

「みらい」をたった一人で管理しているオジサンの所に観光客らしき人が「革製品を作っているところがあると聞いたのですが」と質問。オジサンは場所を教えてくれるものの「今日はやってないから。うん、日曜・旗日は休みだから」とのこと。観光客を迎える体制にはなっていないのね。それはそれで良いのだが、市内には「赤平市へようこそ」なんて看板もあったりするから困ったものだ。

今、地方都市では何とか町おこしをしようと、いろいろな名産や観光施設などに頼っている。正直に言って北海道や、さらには日本全体に関わる構造的な問題(人口減)を解決するほどの産物は無いと思うのだが、赤平にはその希望を持つための“何か”すらない(赤平の人、スマン。率直な感想だ)。何だか更に生命力を奪われて、いよいよ富良野へ。
(全然、旧産炭地であったころの姿を見ることもできなかった。資料館や郷土館が開いているのを確認すべきだな)

滝川、芦別グラフィティ

2007年04月30日 12時27分01秒 | 写真館
【滝川に猪木参上】


【タキカワカイギュウのレプリカ骨。全身模型がある自然史博物館へぜひ】


【合鴨って白いのか・・・】


【滝川釧路間は普通電車で最長距離じゃなかったっけ】


【芦別駅。北海道じゃストーブはあたりまえ】


【ボブディランかあ】


【しあわせになりたいなあ】


【赤シャツの奴が経営してやがる】


【遠くに観音】


【近! 展望台から見る観音の手】


【幸運を祈られた。お前もな】


【ややしょぼいおみやげ】


【芦別+ワシントンホテル?】

旧産炭地の旅3-芦別

2007年04月30日 12時12分57秒 | 旅日記
1昨年のゴールデンウィークにはなんとなく歌志内へ、去年は意識して夕張へと旧産炭地を巡る旅に行ってみた。今年は旧産炭地の旅第3弾「赤平・芦別」+久しぶりに出身地「富良野」への旅となった。長文で写真が多くなると思う(回線細い人スマン)。

目覚ましのスイッチを入れ忘れ、6時に起きて慌てて仕度をする。1日散歩切符を購入し、6時39分琴似発、8時39分に滝川についた。電車待ち合わせで約1時間あるため、滝川市内散策。さすがに祝日の8時台ではほとんど歩いている人もいない。9時になり、健康保険センターみたいな所でトイレを拝借。タキカワカイギュウの骨格レプリカと合鴨(滝川名産)の剥製があった。

駅に戻り、芦別へ。札幌から近い順に行くと滝川-赤平-芦別の順番になるのだが、昼食を芦別で取りたいこともあるし、この方が電車の接続が良さそうだ。芦別駅前ではまず五重塔がお出迎え。



市内を散策しながら北の京芦別や観光物産センターがある観光エリアへと向かう。

観光物産センターは開いているものの、レストランは11時半開店らしい。すぐ隣にある「星の降る里百年記念館」ではなにやら写真展もやっているようで、楽しみに近寄ると休館。あのー、確かに月曜日なのであるがゴールデンウィークには開館しておくという発想は無いのだろうか。しょうがないので「北海道大観音」に行ってみることにした。無駄に大きい「星の降る里大橋」を通り、かつてはホテルと大観音を結んでいたモノレール(廃線)を眺めながら観音像の足元へ。








恐ろしいほどの快晴と白い観音像で目がクラクラする。





やたらと「星の降る里」というキーワードが出てくるが、芦別市は多分夜空が綺麗なのを売りにしていたと思う。市内各所のマンホールにも星座の画が描かれているのである。



さて大観音の中へ。人気のほとんど無いロビーでおばちゃんからチケット購入(500円)。結果的には施設の人はこのおばちゃん一人しか見かけず、観光客は10人もいたかなあ。恐ろしいほどの寂しさだった。暖房が入っていないから寒いし。

まずはエレベーターで20階へ。ここが観音様の胸元に相当し、展望台があるのだ(後で判明したが、更に上の階があるらしい)。展望台の手前に真っ暗な通路を行く胎内巡りがあるようだが、あまりの暗さにビビって挫折し、すぐ外へと出る。私はあまり高い所が好きではない上に、変な虫が沢山いるので、写真を撮ってすぐ撤退。あー、怖かった。



それから観音像内部の螺旋階段をおりつつ、胎内巡り。実にチープな感じの仏像が出迎えてくれる。中途半端に東大寺の四天王像やらがベースと分かるので困ってしまう。



通路にはこの施設を作るためだろうか、寄進者の名前やらが貼ってある。「北海道拓殖銀行」の名前も発見し、これぞまさに栄枯盛衰は世の習い、生者必滅、色即是空・空即是色などと思うのであった(うーん、宗教的だ)。





かなり生命力を吸い取られつつ、観覧終了。途中で見かけたほかの観光客が「結構すごいよね」とか言いあって、何とか気分を高めようとする気持ちが痛いほど良く分かる。何とか自分たちで盛り上げないと、どうしても「寂しい」という気持ちになってしまうのだ。盛り上げる相手のいない私は心の中で「いや、良いもの見たよ。この先無くなるかも知れないし」と自分を励ます。

気を取り直して観光物産センターに戻り、2階のレストラン「LF」へ。さて、この旅の第一目標が芦別での昼食「ガタタン」である。最近知名度も上がってきたと思うが、漢字で書くと「含多湯」、旧満州から引き上げてきた人が約60年前に開発した具沢山のスープである(詳しくは検索してみてね)。

そのガタタンを食べに来たのだが、メニュー選択で非常に迷った。もともとガタタンはスープ料理なのだが、それでは値段も付けにくいし、店で出しにくいのだろう。この店ではガタタンラーメンというのがお勧めメニューなのだ(うどんもある)。多分旨いとは思うのだが、私はガタタンそのものを食べてみたい。すると隣席の声が聞こえて「お試しガタタンスープ210円」というのを発見。これを注文しよう。となるとこれに合わせるのは汁物のラーメンではなく、ガタタンチャーハンだ!



まずはガタタンチャーハンが登場。チャーハンに薄焼き卵が乗り、その上からガタタン(というか中華あん)がかかっている。早速一口。なるほど、世の中にはスープチャーハンというメニューがあるが、その感じもしつつ、それよりもややスープのとろみが強い。味は基本的にはあっさり目だが、これは十分名物たる味といえる。



【具を掘り起こすと・・・】


そしてガタタンスープが登場。こちらは純粋なスープで、心待ちにしていたものだ。かき混ぜながら一口。とにかく具沢山でさっぱりした塩味、とろみのあるスープだから熱々だ。これこそ本当に名物と言っても過言ではないだろう。具はホタテ・海老・イカ・豚肉・かまぼこ・ネギ・白菜・人参・山菜・きくらげ・たまごと入っており、これはスープも旨かろう。

店名をイニシャルで隠しつつもどこの店だか分かってしまうのだが、あえて以下苦言を書いておく。貶しているのではなく、ぜひガタタンをさらなる名物に育て上げてほしいからだ。まず、ガタタンチャーハンは表面積が広いせいか冷めるのが速い。スープのとろみは温度を下げずに食べるための工夫だと思うので、チャーハンであっても何とか一考願いたいところだ(石焼にしてはどうだろう)。また、彩りもあるのだろうが、上に載っている冷製の海老は蛇足だと思う。

そしてガタタンスープ。私はこれこそ地元で長く親しまれた本当の味だと感じた。確かにこれをラーメンにしても旨いとは思う。だが、家庭の味はシンプルなガタタンじゃないのだろうか? 本来のガタタンを腹一杯食べたい人のために、ぜひガタタン定食をメニューにおいてほしいと思うのであった(と、レストランのアンケートにも熱く記入してきた)。

食後、1階に降りて販売コーナーを冷やかす。ガタタンラーメンは要冷蔵のため断念(これも常温保存可能なものが開発できないか・・・)。芦別名産ドリンク「タングロン」を発見するも4本パックなので、こちらも断念(バラ売りしてくれよ・・・)。タングロンとはリンゴ果汁と昆布エキスの入った飲み物のこと。かつて私が富良野に転校して行った時に初めて給食で出会い、なれぬ昆布エキスの味に「マズイ」と思ったのだが、段々好きになっていった飲み物である。



ゆりねぜんざいを購入して芦別駅へ戻る。