ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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4月の離婚件数増加、年金分割制度申請スタート影響か 

2007-06-27 21:15:05 | Weblog
4月の離婚件数増加、年金分割制度申請スタート影響か 2007年6月21日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070620it15.htm
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070621k0000m040080000c.html
朝日 http://www.asahi.com/life/update/0621/TKY200706210054.html
産経 http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070621/jkn070621010.htm
 厚生労働省が20日に発表した今年4月分の人口動態統計速報によると、4月の離婚件数は前年同月比6%増の2万3355組で、昨年4月以来、1年ぶりに前年同月を上回った。
 離婚件数は昨年5月から今年3月までいずれの月も前年と比べ減少していた。今年4月から、離婚後に夫の厚生年金を妻と分けることができる年金分割制度の申請が始まり、同省は「制度開始まで待ち、4月に離婚に踏み切った人が多かったのではないか」とみている。
 年金分割は2004年の年金改革で導入が決まったが、ここ数年、結婚期間が長い夫婦の離婚件数ほど減少率が高い傾向にあり、年金分割の開始まで離婚の申し出を控える「熟年離婚待機組」が増えているとの見方が強かった。
 社会保険庁によると、今年4月分の年金分割の請求件数は計293件。年金分割の相談件数は、今年3月まで7千件台が最高だったが、4月は約1万2000件に急増した。


 まあ、今年の4月については、離婚時の年金分割がスタートしたばかりなので、年金分割待ちの離婚件数が増えることは予想されましたが、この離婚分割 世間で思われている程、多額の年金額を分割できるわけではありません(婚姻継続期間が長く、分割割合が最大の50%、サラリーマンの夫と生涯専業主婦の組み合わせでも月5万円になればかなり恵まれた方です!)し、単純に件数だけを比較して一喜一憂してもあまり意味がない(婚姻件数が減り始めているのですから、離婚件数が減り始めるのはある意味当たり前のことです)のではないかと、個人的には捉えています。

 そもそも、マスコミは年金分割が導入されるから離婚件数が増えるという単純な見方をしているようですが、離婚分割はあくまでも離婚するかどうかの判断材料の一つに過ぎませんし、本気で夫と別れたがっている妻にとっては、(勿論経済的に確保できるものはできる限り確保しようとしますが)、分割できる額が少ないからといって、離婚をやめるケースは、それ程は多くはないと思いますけどね…。

「人口動態統計速報」平成19年4月分 はこちら
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2007/04.html

社保庁職員:障害厚生年金でミス…自分で現金振り込み 

2007-06-27 21:11:37 | Weblog
社保庁職員:障害厚生年金でミス…自分で現金振り込み 2007年6月23日
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070623k0000m040136000c.html
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0623/TKY200706230137.html
 小田原社会保険事務所(神奈川県小田原市)の年金相談担当の40代男性職員が前に受け付けた同姓の別人と勘違いして、市内の30代男性が障害厚生年金を受けるために提出した診断書を放置していたことが分かった。職員は添付書類を紛失したと思い込み、男性からの問い合わせに「支給が決定した」などと虚偽の回答を少なくとも4回して、自分で男性の口座に24万円を振り込んでいた。
 社会保険庁神奈川社会保険事務局(横浜市中区)によると、男性が「個人名で年金が振り込まれるのはおかしい」と別の職員に聞いて発覚。職員は「言い出せなかった」と話しているという。
 同事務局は手続きをやり直しているが、男性が年金を受給できるかは現時点では未定。また、同事務局は事実を今月8日に把握しながら、他の郵送ミスと一緒に22日に初めて公表。職員の処分を検討しているが、年金記録の不明問題で問い合わせが殺到しているとして、職員は22日も勤務を続けている。


 この職員は何を勝手なことを…(怒
 障害年金が支給されるかどうかは、医師の診断書を元に、障害認定基準と照らし合わせて判断すべき性質のものですし、もし担当者個人の主観で支給の有無を決めていたら、不公平が生じてしまいます。
 大体障害年金はその障害状態が続く以上、ずっと支給され続ける性質のもの。ポケットマネーでいつまでも振り込み続けることができるものでもありませんし、今回請求者が不審に思わなければ、請求の度に振り込んで、自分のミスをもみ消すつもりだったのでしょうか???

Dr.北村 ただ今診察中:第131話 女性が避妊の主役になろう

2007-06-27 21:09:14 | Weblog
Dr.北村 ただ今診察中:第131話 女性が避妊の主役になろう 2007年6月21日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/women/news/20070621org00m100012000c.html
 子捨て、子殺し、死体遺棄・・・。それにしても、何の罪のない子どもをなぜ殴り殺すのか。産めない、育てられない子どもをなぜ産むのか。ひとりで背負うことのできない悩みがあるならばなぜ"HELP(助けて)!"と叫ばないのか。
 新潟県長岡市の県立高校のトイレ個室で女子生徒(18)が出産し男児が死亡したという事件が起きています(本紙6月7日報道)。10か月にもおよぶ妊娠期間を彼女はどのような気持ちで過ごしていたのでしょう。身近にいたはずの親、教師、友人達は彼女の妊娠に気付かなかったのでしょうか。妊娠は男女の営みの結果であるにもかかわらず、相手の男性の姿が見えないこともいら立ちを隠せません。孤立した彼女が相談する場もなく事件を起こしたとしたら、学校や社会のサポート体制の不備を嘆かずにはおれません。100%確実な避妊法が存在しない以上、生殖可能年齢にある男女間で性交が行われれば妊娠は避けられないということです。
 この直後にも、「裸の女児が捨てられていた」「夜尿が気に入らないと殺した」などという事件が続きました。仕事柄、このような子どもにまつわる事件が目に付くとファイリングを続けていますが、もう限界です。こんなファイルがどんどん増えていくことに耐えられないのです。
 今さら言うまでもありませんが、あなたがそうであったように、子どもはセックスの結果としてこの世に誕生します。だから「Every Child a Wanted Child.(すべての子は、待ち望んだ子として生まれて欲しい)」。僕の所属している社団法人日本家族計画協会が50年以上も訴えてきたメッセージです。
 人工妊娠中絶を手放しで推奨するつもりはありませんが、産めない、仮に産んでも育てられないというのであれば、わが国の法律に基づいて人工妊娠中絶手術を受けることは恥ずべきことでも、とがめられることでもなく、女性の性と生殖に関する権利であることを知ってください。この法律とは母体保護法。現在は妊娠22週を超えると手術を受けることさえも許されません。母体の健康などに配慮すれば手術は妊娠12週未満(妊娠初期)で受けて欲しいものです。
 そんなことを言っても、気づいた時には中絶手術が受けられる時期を逸してしまったという方もいるでしょう。産んで自ら育てるか、それがかなわないかの選択に迫られます。人の口に戸は立たないといいますから、安直に身近にいる友人に相談するというわけにもいきませんが、親、兄姉、親戚などに"当たって砕けろ"です。成功例は数多くあります。児童相談所、福祉事務所など公の立場で相談に乗ってくれるところもあります。ご存じない方が多いのは残念ですが、日本の福祉制度はその存在と利用の方法さえ知っていれば世界に冠たるレベルにあるといっても過言ではありません。
 産めないことがあらかじめわかっているのであれば、「セックスをしない」「セックスすることを先延ばしする」という選択肢を優先してください。そうすることで彼を失うことになるなんってまさか考えてはいけません。あなたの抱える問題に目を向けることができないで"やりたい"だけの男なんてこちらから願い下げです。それでもどうしてもセックスに至るというのであれば、避妊を男任せにしないことです。日本の女性たちよ、妊娠を絶対に引き受けることのない男に避妊を任せることの愚かさにそろそろ気づいてください。性感染症予防はコンドームを使う以外にありませんが、コンドームによる避妊には限界があるのです。まずは低用量経口避妊薬(ピル)。妊娠経験があれば銅付加子宮内避妊具、今後子どもを持つ計画がまったくないのであれば避妊手術を受けるという選択肢だってあります。最後の避妊手段としての緊急避妊の存在についても、このコラムで何度も紹介させていただきました。遠慮は無用です。開設時間は月曜日から金曜日の午前10時から午後4時までと限られていますが日本家族計画協会が開設している「緊急避妊ホットライン」03-3235-2638、「OC(ピル)サポートコール」03-3267-4104があなたからの電話を待っています。


 毎日新聞で連載記事を担当しているドクター北村の記事の中に興味深いものがあったので、当ブログでも紹介したいと思います。日本では軽視されがちな、リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の問題にも深く関わってくると思いますが、日本ほど思春期までに性の問題について正しく十分な知識が与えられないまま(公教育の中での性教育は多分後進国よりも遅れているのでは…)で、その一方で性行為に対しての意識の自由化のみが進んでしまった国も珍しいと思いますし、若い男女が、この問題について真剣に考える場も与えられていないように思います。
 個人的にはこの記事は、女性だけでなく男性の方にも読んでもらいたいと思いますし、その上で、自分のパートナーとどう接していくのか、自分たちの子供達に対してどう教えていくのかを真剣に考える機会にして頂ければ幸いに思います。

ミートホープ田中社長、対応終えた時点での退任表明

2007-06-27 21:03:33 | Weblog
ミートホープ田中社長、対応終えた時点での退任表明 2007年6月27日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626i116.htm?from=main1
 北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」の牛肉偽装事件で、ミート社の田中稔社長は26日、本社で開いた従業員説明会の後、29日付で全従業員71人を解雇するほか、顧客への対応を終えた時点で社長を退く考えを表明した。
 会社の存続については、三男の恵人(よしひと)専務が「弁護士と(会社の)法的整理も検討したが、再建をあきらめているわけではなく、まだ協議中」として、再建の可能性を探る考えも示した。
 午前10時から3時間半近く行われた説明会には従業員約50人が出席。田中社長と長男の等取締役、恵人専務が説明した。出席者によると、田中社長は「皆さんに迷惑をかけた」と謝罪した上で、全員解雇の方針を伝えた。長年働いてきた従業員も多く、すすり泣きの声も上がった。
 説明会後、従業員の男性は「いきなり解雇される気持ちは分かるでしょう。生活ができなくなる」と肩を落とし、「全国の人に迷惑をかけて申し訳ない」と話す女性もいた。
 田中社長は、報道陣を前に、「従業員は本当に一生懸命やってくれた。信じてくれたのに裏切ってしまった」と語り、「事の重大さを認識していなかった。もう辞めます。こんな騒ぎを起こしたんだから」と述べた。
 また、恵人専務は「5年前に入社して不正も一部知っていた。社長と同じ責任を負っている」と述べ、不正への関与を明らかにした。


 対応を終えた時点で社長を退くも何も、従業員を全員解雇してしまっては、会社の残務整理をすることしかできませんし 社長を退くのは当たり前のこと。それに、その社長の暴走を止めようともしなかった親族しか残っていない会社に取引きを持ちかける奇特な取引先もないと思うのですが、専務に至っては未だに再建を諦めていないようで…。私にはこの一族が何を考えているのか全く理解ができません。
 大体、仮に1%でも会社を存続させることができる可能性があるとすれば、会社破綻の直接の原因を作った一族の退陣は、このようなケースでは最低限の条件だと思うのですが、専務は一体何を企んでいるのでしょうね…。個人的には(周囲が受け入れてくれるかどうかは別にしても)本気で顧客にかけた迷惑を挽回したいと考えているのならば、法的責任を果した上で、裸一貫から出直して欲しいと思います。

北海道加ト吉の冷凍コロッケの8割で不正表示と、農水省 

2007-06-27 20:58:28 | Weblog
北海道加ト吉の冷凍コロッケの8割で不正表示と、農水省 2007年06月26日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0625/TKY200706250356.html
 農林水産省は25日、食品加工卸会社・ミートホープから仕入れた「牛ミンチ」を使って、北海道加ト吉が製造した冷凍コロッケ30品目(29品目は牛肉、1品目は豚肉・牛肉と表示)をDNA鑑定した結果、8割にあたる24品目で表示と異なる豚肉や鶏肉の混入がみられたと発表した。
 鑑定の結果、30品目すべてから牛肉の反応が出た。そのうえで25品目からは豚、うち9品目から鶏の反応も出たという。


 私、当初は北海道加ト吉は被害者かと思っていましたが、その北海道加ト吉が製造した冷凍コロッケ30品目のうち24項目で表示と異なる肉の混入が見られたようです。
 さすがに牛肉を使用と書いているのに、牛肉を全く使用していない商品はなかったようですが、ここまでいい加減な経営体質だと、加ト吉本社としても北海道加ト吉の本社への統合や会社の清算を含めた抜本的な対策が必要だと思いますが、金森社長は北海道加ト吉を100%子会社化して監視の目を強めることを決定(金森社長は今回の不祥事とは関係なく、2年前から他の株主と交渉を進めていたとしていますが、今回の一連の不祥事で売却話が大幅に進んだことは否定できないと思います http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070627k0000m040109000c.html)。
 北海道加ト吉に勤める従業員としてはひとまずは、ミート社の対応と異なり、雇用が確保されてほっとしているのだとは思いますが、加ト吉本体も今年の3月に循環取引きによる売り上げの水増しが露見して、世間が向ける目は厳しいだけに、その再建は予想以上に大変そうです。

食肉偽装:コロッケ横流し工場長を事情聴取 加ト吉会見
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070627k0000m040109000c.html
加ト吉社長、コロッケ無断販売で管理不行き届き認める
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626i117.htm

ミート社社長、馬肉と牛脂で作った「牛カルビ」も販売か

2007-06-27 20:55:09 | Weblog
ミート社社長、馬肉と牛脂で作った「牛カルビ」も販売か 2007年6月27日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070627i201.htm?from=main2
 北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」による牛肉偽装事件で、田中稔社長(68)は、別の食肉会社に勤めていた約40年前にも、馬肉と牛の脂で作った肉を「牛カルビ」として偽装販売していた疑いがあることが、取引のあった知人男性(67)の証言でわかった。
 農林水産省が25日に発表した調査結果では、ミート社の24年前の不正行為が確認されたが、男性の証言は、田中社長の不正が、それ以前から始まっていた可能性を示している。
 田中社長は、1976年にミート社を創業したが、それまでは苫小牧市に本社を置く別の食肉会社で、役員を務めていた。田中社長は、多くの工場を切り盛りする立場だったという。
 男性は田中社長の古くからの知人で、飲食店を経営していた68~71年ごろ、田中社長の紹介で、この食肉会社から「牛カルビ」を購入した。通常の半値で買えたため、「どうしてこんなに安く買えるのか」と疑問に思い、田中社長の案内で苫小牧市内の工場を見学。「牛カルビ」の製造工程で、馬肉に牛の脂を張り付ける作業を目の前で見た。田中社長は「いろんな方法があるんだよ」と言うだけで具体的な説明はしなかったが、「すぐに牛肉ではなく馬肉と分かった」という。

ミート社、産地偽装など不正13項目 農水省検査で判明 2007年06月26日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0625/TKY200706250350.html
 牛ミンチの偽装問題で、北海道苫小牧市の食品加工卸会社ミートホープが約24年前から商品を偽装し、牛ミンチだけでなく牛スライスや豚ひき肉、牛脂にも表示外の肉を混ぜるなどしていたことが25日、農林水産省の立ち入り検査結果で分かった。同省は田中稔社長(68)ら幹部が不正と認識しながら指示していたと確認。日常的な賞味期限の改ざんや産地偽装なども相次いで確認されており、一連の不正は13項目。同省は改善を求めて同社を指導する方針。
 同省は22~24日、ミート社と系列販売会社、北海道加ト吉の3業者の幹部らから聞き取りをした。さらに資料の分析で判明した偽装行為の概要を公表した。
 検査結果によると、一連の偽装行為は、田中社長か社長の意向を受けた幹部の指示だった。確認された最初の偽装は83年ごろで、豚ひき肉に焼き豚の端材を混ぜていた。牛ミンチへの混入は98年ごろからで、豚のほか鶏やカモも混入し、現在の販売先は18社。同年ごろまで、豚ひき肉に豚の内臓も入れていたという。
 02年以降は、国産の牛スライスに5回に1回の割合で外国産肉を混入▽牛脂に豚脂を混ぜる ▽牛粗びきに豚やラムを入れる、などの偽装を次々と始めていた。
 賞味期限の改ざんも繰り返されていた。
 牛ミンチでは、加工日を意図的に翌日にして賞味期限を延ばす「先付け」が日常化。05年ごろからはフライドチキンや焼き鳥、ブタ串の冷凍食品を別業者から仕入れ、賞味期限を改ざんしたうえで、外食用や業務用に再出荷していたとする。
 北海道加ト吉の前工場長(53)=24日付で解任=から格安で横流しされていた冷凍コロッケも、賞味期限を改ざんして売っていたという。
 今回の検査では、ミート社工場から、大手鶏肉卸業者名の包装袋1万5000枚以上を発見。田中社長は「24年ごろ前に入手し、種鶏を詰めて販売していた。最近はやっていない」と説明したが、大量に保管されているのは不自然だとして、同省はその後も悪用していなかったか調べる。
 一方、同時に検査を受けた北海道加ト吉の前工場長は、今回の牛ミンチへの豚肉の混入について、「牛肉以外の肉の混入は知らなかった」と説明したという。
 一連の行為は、日本農林規格(JAS)法に触れる可能性がある。ただ同法は、消費者向け食品が対象で、業務用は適用外のため、同省は引き続き、ミート社販売先の商品に不適正表示がないかどうかを調べる。



 ミート社が24年前から、偽装をしていたことにも吃驚しましたが、こちらはあくまでも確認できたもので、不正行為も13項目にも及んだようですね。 それだけでも吃驚なのですが、この不正行為を何とも思わない経営体質は、田中社長が独立する前に所属していた別の食品会社で工場を切り盛りする立場だった頃から既にしみついていたようで、なんと前にいた会社では、馬肉を混ぜた牛カルビを作っていた疑いまである(田中社長の場合、噂といってもこれまでの言動を見ると、結構信憑性が高いのでは…)ようです。
 まあ、当時としては、こういった食品偽装の問題もそれ程うるさくなかったのかもしれませんが、問題は一度この手の不正に手を染めると、その後競争力を高める抜本的な努力を怠り、どんどん不正行為の道に入り込んでしまい、抜けられなくなってしまうこと。(ある意味売り上げを架空計上する粉飾決算にその形は似ていると思います)
 いつかはその体質を修正しなければ、破綻は必至だったのですが、肝心の経営者の質が伴わなかったために、この会社の破綻は起こるべくして起こったように思います。

関連ニュース
「昔の肉屋の感覚引きずった」ミート社社長、会見で釈明
http://www.asahi.com/national/update/0627/TKY200706260479.html
ミート社、偽装牛ミンチ368トン販売 昨年7月から
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070625/jkn070625023.htm
ミート社、牛肉の証明書も偽造 北海道警が押収 2007年06月25日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0625/TKY200706250204.html

ミンチ偽装、生協に電話800件 「牛ゼロ」商品も 

2007-06-27 20:51:25 | Weblog
ミンチ偽装、生協に電話800件 「牛ゼロ」商品も 2007年06月25日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0624/TKY200706240198.html
 「生協だから信頼していたのに」「子どもに食べさせてしまったが、大丈夫なのか」――。
 ミート社の偽装ミンチを使った「牛肉コロッケ」を販売していた日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)に組合員からの苦情や問い合わせが相次いでいる。かかってきた電話は、問題が発覚した20日から3日間だけで800件を超えた。
 日本生協連は、商品30品を外部検査機関に送り、DNA鑑定。その結果、すべての商品に豚肉が混入されていた。「牛」がまったく検出されない商品もあった。
 幹部は「生協ブランドを信頼してくれていた組合員を、結果的に裏切ってしまった」と、肩を落としている。
 生協の「牛肉コロッケ」を製造していた北海道加ト吉には、問題発覚後、一部取引先から「当分、取引を控えたい」との打診が続いた。そして24日には、余った冷凍コロッケをミート社に還流していた内部の不祥事が発覚した。
 親会社の加ト吉(香川県観音寺市)は、今春に不正会計問題が発覚。新経営陣による初めての株主総会(28日)の準備に追われている最中だった。金森哲治社長は「商品の問題だけは起こしたくなかった。今回の方がショックは大きい」と厳しい表情で語った。
 ミート社の肉を扱っていた全国の食品関連企業は、相次いでミート社との取引を停止。ローソンや味の素、明治乳業といった大手も販売中止や出荷停止を余儀なくされた。ある食品業者は「一業者の不祥事で、業界全体の信用を失いかねない」と憤りを見せた。


 このミートホープ社の一連の騒動の影響で、食品分析会社「ジェネティックID」には、各地の小売店や取扱業者から、材料に表示通りの肉が使われているかを調べるDNA検査の依頼が殺到して、てんやわんやになっている(「うちは大丈夫?」検査会社に肉製品続々 ミンチ偽装 http://www.asahi.com/national/update/0626/TKY200706260420.html)ようですが、一番最初に偽装混入が見つかった牛肉コロッケを販売していた日本生活協同組合連合会にはたった3日間で800件を超える苦情の電話が、これまた殺到しているようです。
 確かに、生協を利用する人は安全な食品を買いたいからという理由で、多少高くても生協を利用しているケースが多いですし、その生協でこのような商品を出荷してしまったのですから、これは一製造業者だけの問題では終わらずに、生協そのものの信用問題にもなりかねません。それだけに、今ここで対応を誤ると、経営に重大な影響を与えかねませんし、今後は生協としても、業界の噂にもっと耳を傾けて、疑うに値する業者に対しては抜き打ち検査を行うなど、何らかの対策を立てざるを得ないのではないかと思います。

関連ニュース
「うちは大丈夫?」検査会社に肉製品続々 ミンチ偽装 http://www.asahi.com/national/update/0626/TKY200706260420.html

不二家:店舗閉鎖でフランチャイズ経営会社などが損賠提訴 

2007-06-27 20:47:18 | Weblog
不二家:店舗閉鎖でフランチャイズ経営会社などが損賠提訴 2007年6月27日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070627k0000m040150000c.html
 大手菓子メーカー「不二家」(東京都中央区)が消費・賞味期限切れの原料を使用したあおりで計4店舗が閉鎖に追い込まれたとして、茨城県内のフランチャイズ店2店の経営会社「あおみや」(同県つくば市)と別の2店の個人経営者が26日、不二家に約4億2600万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。不二家によると、一連の不祥事でフランチャイズ店から提訴されたのは初めて。
 訴状によると、あおみやはつくば市と守谷市内で2店、個人経営者はつくば市内で2店を運営していた。今年1月、期限切れ原料の使用問題が相次いで発覚して商品供給が止まり、販売中止に追い込まれた。あおみや経営の2店はそのまま閉店し、個人経営者の2店は3月末に営業を再開したが、売り上げが落ち込み、今月閉店した。
 経営会社などは「不祥事はフランチャイズ店への背信行為で安全な品質の商品を提供する義務を怠った」と主張。今後5年間で得るはずだった営業利益や、異業種への変更費用、建物の解体費用などへの補償を求めている。
 経営会社役員の鯉渕武彦さん(38)は「店を続けたかったが、不祥事のダメージが大きかった。深刻な状況を訴えたい」と話した。不二家広報室は「訴状が届いていないため、コメントできない」としている。


 不二家に関わる損害賠償問題はいずれは出てくるだろうな…とは思ってはいましたが、とうとう閉鎖を余儀なくされた茨城県内のフランチャイズ店(3法人、4店)が民事損害賠償請求を起こしたようです。
 まあ、フランチャイズ店としては、本社が供給する食材を提供するわけですが、その本社が1月11日から洋菓子の製造・販売を停止。まる2ヶ月もお店を閉めていれば、それだけでも顧客はかなり減りますが、再開後も不祥事の影響で売り上げが元に回復するまでにはそれなりの時間がかかることがわかっていたはずなのに、再開直後に売り上げ補償比率をかなり強引に削減。これでは、フランチャイズのうち体力のないところは、到底経営体力が持たないと思いますし、脱落するお店が出てくるのも無理がないでしょう。
 ちなみにこの不二家レストラン 3月に再開するときに、不採算の数十店舗は最初から再開しないことを決めていたので、明らかな不採算店舗は混じっていないと思っていたのですが、その後も戸田橋店が6月20日に閉店、記事にあるつくば市内の2店舗も売り上げが伸びずにとうとう閉店に追い込まれてしまったようで、わかっているだけでも3ヶ月で3店舗が閉鎖。つくば市内には店舗はなくなり、茨城県内でも古河市と水戸市に1店舗ずつのみになってしまったようです。
 今後 同じく店舗の閉鎖を余儀なくされたフランチャイイズオーナーが、同様の理由で不二家を訴えてくる可能性がありますが、裁判でどのような判断がでるか、気になるところです。