ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

日々のニュースをFPの視点からチェックしてコメントします

伊良部元投手が暴行事件、大麻騒動の若ノ鵬は解雇処分

2008-08-21 19:24:45 | Weblog
伊良部元投手を釈放 原因はクレジットカードが凄過ぎ!? 2008年8月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080820/crm0808202024028-n1.htm
 大阪府警曽根崎署は20日、バーで酔って店長に暴行したとして現行犯逮捕した元プロ野球投手、伊良部秀輝容疑者(39)を、逃亡の恐れがないことなどから即日、釈放した。捜査を継続し暴行容疑で書類送検する方針。
 午後5時ごろ、釈放された伊良部元投手は曽根崎署前に姿を見せ、神妙な面持ちで「せっかく楽しく飲んでいたが、ちょっと手違いがあった。本当に申し訳ない」と陳謝。「被害者に謝罪する意向は」との記者の質問に小声で「はい」とだけ答え、足早に去った。
 同署などによると伊良部元投手は20日未明、大阪市北区のバーで酒を飲み、支払い時に「ブラックカード」と呼ばれる最上級のクレジットカードを提示したが、「取り扱えない」と断られ激高。応対した店長(22)の髪をつかむなど暴行したとされる。支払いは別のカードで済ませたという。

若ノ鵬容疑者を解雇、間垣親方の理事辞任を受理 日本相撲協会 2008年8月21日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/sports/martialarts/080821/mrt0808211402001-n1.htm
 日本相撲協会は21日、大麻所持容疑で逮捕された大相撲の幕内若ノ鵬寿則容疑者(20)=ロシア出身、間垣部屋=に対する処分を決める緊急理事会を東京・両国国技館で開き、若ノ鵬容疑者を解雇することを決めた。解雇は角界の賞罰規定の中で理事会決定事項としては最も重い処分で、現役力士に下されるのは初めて。
また、同容疑者の師匠で、協会理事の間垣親方(元横綱2代目若乃花)が「理事を辞任したい」と申し出て受理された。
 北の湖理事長によると、間垣親方は20日夜、「理事を辞任したい」との意向を北の湖理事長に伝えていた。辞任の申し出について北の湖理事長は21日午前、「役員であることと、弟子の不祥事が重なったことを重く受け止めたのだろう」と話した。
 間垣親方は5月に朝げいこで弟子を殴打してけがを負わせ、減俸処分を受けている。
 若ノ鵬容疑者は、6月に東京都墨田区の路上で大麻入りたばこ1本を財布の中に隠し持っていた疑いで、18日に警視庁に逮捕された。



 大麻の所持容疑で、現役力士である若ノ鵬容疑者が逮捕され、解雇されるという一連の騒動にもかなり驚かされましたが、日本では72勝69敗11セーブ、メジャーでも34勝35敗16セーブをあげた、プロ野球好きなら誰もが知っていると思われる、あの伊良部秀輝元投手がバーで酔っ払って暴行事件を起こす不祥事があったようですね…(吃驚
 それにしても暴行事件の原因が、なんとブラックカードの存在を店長が知らなかったことだったとはこれまた吃驚。
 まあ、店長としては、カード取り扱いリストにそのカードが載っていなかったことから、マニュアル的に断ったのだと思いますが、伊良部容疑者もブラックカードである旨の説明をし、店長もオーナーと連絡をとるなどもう少し双方が機転を利かせていれば、このような騒ぎになることもなかったのではないかと思います。(伊良部容疑者はイメージダウン、お店は格好の上客を取りこぼしたわけで、双方にとって大損害ですね)
 まあ、伊良部元投手は元々酒癖が悪かったという噂もあるのですが、若ノ鵬の件といい、後生ですから子供たちの夢を奪うようなマネだけは止めて欲しいものだと思います…(溜息

生活保護受給者の高額通院費、8割審査不十分 

2008-08-21 19:20:22 | Weblog
生活保護受給者の高額通院費、8割審査不十分 2008年8月20日
朝日 http://www.asahi.com/health/news/TKY200808190377.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080819-OYT1T00693.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080819AT1G1902919082008.html
 生活保護受給者が通院する際に支給される交通費(移送費)について、厚生労働省は19日、高額支給の8割以上で審査が不十分とする調査結果を公表した。厚労省は「ずさんな処理と言わざるを得ない」として、審査にあたる自治体に対し、悪質な場合は刑事告訴も含めた厳しい対応をとるよう指導した。
 昨年11月に北海道滝川市で発覚した元暴力団員らによる2億円を超える移送費詐欺事件を受け、昨年暮れの1カ月を対象に月3万円以上を支給した全国1086件(6015万円)について通院回数や審査の経緯などを調べた。
 全体の83.9%にあたる912件(4925万円)で書類不備や料金が妥当かをチェックしないなど、必要な審査をした記録がなかった。不正を疑われるのは67件(6.2%)あった。このうち、虚偽申請など犯罪行為に該当すると思われる事例が41件(459万円)確認され、具体的には領収書の偽造▽同じ領収書を複写し何度も使用▽非効率な通院経路などで、書類審査で見抜けるものもあった。
 厚労省によると、生活保護の移送費は年間約44億円(06年度)に達する。自治体のずさんな運用の背景には、厚労省が定める移送費支給基準が「最低限度の移送」としか規定されていなかったこともある。同省は4月、局長通知で「手続きの明確化」をはかるなど、移送費の抑制姿勢を強めている。



 生活保護受給者の移送費(交通費)については、暴力団関係者らによる2億円を超える移送費詐欺事件を受けて、昨年暮れの1ヶ月を対象に、月3万円以上を支給した全国1086件(6015万円)について調べたようですが、全体の83.9%にあたる912件(4925万円)でタクシー利用が必要かどうかを検討した記録がなかったり、通院証明書に通院日の記載がなかったり、タクシーについては意図的に遠回りしたと思われるようなケースなど、必要な審査が十分行われておらず、不正を疑われる事例も67件(6.2%)、虚偽申請など犯罪行為に該当すると思われる事例も41件(459万円、3.8%)見られたようですね。
 まあ、バス代や地方鉄道の電車代だけの請求ならば、余程不自然なケース以外はそれ程ピリピリすることも無いと思いますが、タクシー代や都道府県をまたぐ長距離の電車代についてはもっときっちり調べて欲しいものですし、もし暴力団あるいはそれに準じるような輩が職員を脅迫するような言動を行ったら即時通報して、場合によっては逮捕&拘留できるくらいの権限の強化を行うくらいは、元々の財源が税金から出ていることを考えても、そのくらいは行ってもバチはあたらないのではないかという気もしなくもありません。
 それにしても、なんで月3万円以上の調査なんでしょうね…??? 病院だって別に毎日通うわけでもないでしょうし、バス1本・週に2回程度のペースなら月1万円もかからないと思います。むしろ1日2000円以上、あるいはタクシーを使う場合は無条件にチェックを厳格化した方が、不正取得を探しだす上でも手っ取り早いと思うのですが…。

JR東海、日本車両を買収 リニア総合体制整える

2008-08-21 19:13:51 | Weblog
JR東海、日本車両を買収 リニア総合体制整える 2008年8月16日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080815AT1C1500C15082008.html
朝日 http://www.asahi.com/business/update/0815/NGY200808150004.html
毎日 http://mainichi.jp/select/biz/news/20080816k0000m020089000c.html
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080815/biz0808151941007-n1.htm
 東海旅客鉄道(JR東海)は15日、鉄道車両メーカー最大手の日本車両製造を買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)を実施し、日本車両を連結子会社化する。JR東海は2025年の開業を目指し首都圏―中部圏を結ぶ中央リニア新幹線の建設を計画中。車両メーカーを傘下に取り込み、リニア車両の開発から保守まで総合的に対応できる体制を整える。
 JR東海は8月18日から10月7日までTOBを実施し、日本車両の持ち株比率を現在の1.8%から50.1%まで引き上げる計画。買い付け価格は1株当たり370円で、追加取得に必要な額は最大262億円となる。日本車両は15日、TOBへの賛同を表明した。日本車両はTOB成立後も、東京、名古屋両証券取引所への株式上場を維持する方針。



 日本車両製造と言えば、1896年に創業した老舗企業で、創業以来、旧国鉄や私鉄・産業用に多くの鉄道車両の納入実績があり、他にも特別装甲車や基礎工事用建設機械、橋梁(きょうりょう)、農業用プラントなど、とりわけ大型分野に強い企業ですが、リニアモーターカーの開発体制を整備したいJR東海と、PCB処理プラント事業の失敗や近年の公共事業削減の影響を受け業績がイマイチな日本車両製造の思惑が一致。最大262億円をかけて現在1.80%の保有株式を最大50.10%まで買い増しすることで連結子会社化するようです。
 完全子会社化しないのは、他のJR各社や私鉄会社に対する配慮なのだと思いますが、今後はより大きな会社が特定の分野に強い会社をグループ入りさせる動きが広まって行くのではないでしょうか…

 ちなみに部品メーカー業界でも、デンソー、独ボッシュに次いで世界第三位に位置するカナダの自動車部品メーカーであるマグマ・インターナショナルが日本で2009年から部品の生産を始める意向を表明(クライスラーの買収に部品メーカーが手を挙げたことが世間の話題になりましたが、マグマはその部品メーカーです)していますが、当の部品メーカー業界はサプライヤーが飽和している成熟市場。そこでマグマは企業文化が合う会社ならば、日本国内での買収も積極的に打ち出しています(マグマには、金型メーカーのオギハラの米国工場を買収した実績もあります)が、この鉄道車両業界もサプライヤーが飽和しているという意味では同じような状況ですし、今後は外資も含めて、優良メーカーの取り込み合戦が広がっていきそうな気がしますね。

日経平均3日続落 終値99円安の1万2752円

2008-08-21 19:10:13 | Weblog
日経平均3日続落 終値99円安の1万2752円 2008年8月21日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080821NTE2INK0321082008.html
 21日の東京株式市場で、日経平均株価は3日続落。終値は前日比99円48銭(0.77%)安の1万2752円21銭だった。売買が低調な中、株価指数先物の大口売りをきっかけに主力株のバスケット売りが見られた。米金融システムや景気に対する不透明感が根強いほか、円相場が一時1ドル=108円台に上昇したことやアジアの主要な株式相場の下落が重しとなった。
 東証1部の売買代金は概算で1兆6430億円(速報ベース)だった。



 21日の日経平均は、朝方こそNYダウの買戻しもあり、前日終値を上回ったものの、すぐに下落に転じ、その後は12720円―12840円の間を行ったり来たりするような展開で、終値ベースとしても前日比99円48銭安い12752円21銭で終了しました。
 まあ、NYダウも上昇したとはいえ、2日間で310ドル下落した反動と見るのが妥当でしょうし、対ドル&対ユーロがそれぞれ1円を超える円高となり、アジア株も冴えない動きとなってしまっては、先物主導で売りが入ってしまうのも致し方ないでしょうね…。

<参考> 15時05分時点での為替レート
1ドル 108円88銭―90銭(前日比1円24銭の円高)
1ユーロ 161円06銭―11銭(前日比1円47銭の円高)

爆破予告:アイシン機工に電話…見習い社員逮捕 愛知 

2008-08-21 12:56:29 | Weblog
爆破予告:アイシン機工に電話…見習い社員逮捕 愛知 2008年8月20日 毎日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080820k0000m040180000c.html
 愛知県吉良町の自動車部品メーカー「アイシン機工」を爆破すると電話したとして、同県警西尾署は19日、同県碧南市相生町2、同社見習い社員、木村正直容疑者(22)を威力業務妨害容疑で逮捕した。
 調べでは、木村容疑者は18日午前7時10分ごろ、同社に電話をかけ、対応した警備員(52)に「今日から1週間ラインを止めろ。さもないと爆破させる。わかったな」などと話し、同日午前8時15分ごろから約1時間45分にわたり、警備員や従業員ら計約90人に爆発物を探させ、業務を妨害した疑い。容疑を否認している。
 木村容疑者は、19日朝にも「なぜ止めなかった。今日から1週間止めないと、トヨタ本社工場と元町工場を爆破する」と2度目の電話をしてきた。木村容疑者は今年2月18日に採用され9月1日に正社員になる予定だったといい、動機を調べている。



 アイシン機工といえば、トヨタ系列とはいえ、日産系や海外のメーカーにも部品を卸している、あのアイシン電機の主要グループ会社(グループ会社といっても従業員数も約1850名程度の立派な大企業)の一つですが、そのアイシン機工に2度に渡って爆破予告の電話があり、見習い社員が逮捕されたようです。
 それにしても、この逮捕された見習い社員。実は来月の9月1日から正社員に採用される予定だったそうで、見習い採用からちょうど半年後に脅迫電話をしていることから、おそらく本人には本採用の内示は既に出されていたと思うのですが、本採用されなかったことを根に持ってイタズラ電話をしたというのならばまだ心理的に理解できないわけでもありませんが、なんでこのタイミングでこのような愚かな事件を引き起こしたのか…(唖然
 世の中には正社員になりたくても中々なれない方もいますし、特定の会社にどうしても入社したくて契約社員や見習い社員として働き続けている方もいるというのに、こんな事件を引き起こされてしまっては、ますます非正規社員に対する偏見が強まらないか非常に心配です。

福島県立大野病院 帝王切開死亡事件に無罪判決 ニュース6本

2008-08-21 12:48:28 | Weblog
帝王切開死亡事故で医師に無罪判決 「医療過誤なかった」 2008年8月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808201156003-n1.htm
 福島県大熊町の県立大野病院で平成16年、帝王切開手術を受けた女性=当時(29)=が手術中に死亡した事件で、業務上過失致死と医師法(異状死の届け出義務)違反の罪に問われた産婦人科医、加藤克彦被告(40)の判決公判が20日、福島地裁で行われた。鈴木信行裁判長は、医療行為と患者死亡との因果関係を認めたうえで、措置自体は一般的な医療行為で過失はなかったなどと判断し、加藤被告に無罪(求刑禁固1年、罰金10万円)を言い渡した。
 手術時の判断をめぐり、執刀医の刑事責任が問われたこの事件の公判では、「過失は明白」とする検察側と、「手術は適切だった」とする弁護側が全面対立。子宮に胎盤が強く癒着する「癒着胎盤」という珍しい症例に対し、胎盤を剥離(はくり)する行為を続けた医療行為は適切だったのか▽危険は予見できなかったのか▽警察に届け出なかったことは医師法違反に該当するのか-などが争われていた。
 判決では、胎盤剥離開始後の大量出血の大部分は、子宮内壁の胎盤を剥離した部分からであり、被告の剥離行為と女性の死亡に因果関係があったと認定。大量出血自体も予見は可能だったとした。
 その上で、最大の争点だった、癒着胎盤と認識した後も剥離を継続した加藤被告の医療行為の是非については、検察側の「子宮摘出を行うべきだった」とする主張に対し、「一部の医学書や検察側証人の主張にすぎず、一般性を欠いている」と指摘。胎盤剥離を完了させて子宮の収縮を期待しながら、止血操作を行い、その後子宮を摘出した加藤被告の行為は「臨床上の標準的な医療措置」と認め、過失はなかったと判断した。
 医師法違反については、「診療中の患者が診療を受けている当該疾病で死亡した場合は(異状死の届け出義務の)要件を欠く」とし、「(今回は)癒着胎盤という疾病を原因とする過失なき診療行為をもってしても避けられなかった結果と言わざるをえず、異状に該当しない」と判断した。

無罪判決に産科医、身じろぎせず 遺族は涙 2008年8.月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808201140001-n1.htm
 手術中の判断をめぐり、執刀医の刑事責任が問われた福島県大熊町の県立大野病院で発生した妊婦死亡事件。病院の調査委員会が報告書を作成し調査を終えた後の逮捕・起訴に医療界からは「通常の医療行為で逮捕されれば現場が萎縮(いしゅく)する」などと強い反発の声があがっていた。全国で産科医の不足や過酷な労働状況が指摘される中、福島地裁が下したのは、医師の裁量を認めた「無罪」判決。法廷内ではさまざまな感情が渦巻いた。
 午前10時過ぎにダークグレーのスーツを着て入廷した加藤被告。裁判官に向かって一礼をした後、傍聴席の被害者家族が座っている方向に向け、深く頭を下げた。
 鈴木信行裁判長に名前などを確認されている間は、緊張からか、せわしなく両手を動かしていたが、「無罪」の主文が言い渡されると、身じろぎせず聞き入った。
 加藤被告は女性が死亡した後も大野病院ただ一人の産婦人科医として勤務し、平成18年2月18日の逮捕時にも、約10人の入院患者と20~30人の外来患者を抱えていた。妻も第一子の出産間近で、加藤被告は自分で子供を取り上げる予定だったという。
 しかし逮捕で状況は一変。妻の出産に立ち会えず、患者のケアも不可能になった。保釈後も現場に復帰せず、休職を続けていた。
 主任弁護人の平岩敬一弁護士は加藤被告の近況について「謹慎に近い状態で、医学博士の学位を取るために自宅で研究を続けていた」と話す。
 今年5月に開かれた最終弁論では、加藤被告は「もし再び医師として働けるなら、もう一度地域医療の一端を担いたい」と希望を述べていた。
 一方、被害者女性の家族もまた、「無罪」を言い渡した裁判官を見据えながら判決に聞き入った。女性の父親は、祈るような形で手を組み合わせたまま、唇をかみしめ、判決理由に耳を傾けた。
 女性の父親や夫は1月の意見陳述で「この事件で、閉鎖的だった医療界が国民の関心の的になった。事件が開かれた医療のあり方や臨床の実態を考えるきっかけになることを願う」と希望した。
 同時に、「幼くして母を失った子供を見るとふびんになる」「夜中、突然目が覚めるという状態が続いている」「わが家の生活から笑顔が事件以来、無くなってしまった」などと、事件後に家族の生活が様変わりした苦しみを吐露し、加藤被告に対して厳罰を望んでいた。
 判決の朗読が始まって5分ほど経った後、うつむいた父親が突然涙をこぼし始めた。感情を抑えられない様子で、ハンカチを取り出しては、涙を何度もぬぐっていた。

死亡女性の父親が会見 「非常に残念」 大野病院事件 2008年8月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808201957013-n1.htm
 死亡した女性の父親、渡辺好男さん(58)も20日の判決後、福島県庁内で記者会見に臨み、「非常に残念。今後の医療界に対して不安を感じざるをえない」と無念の表情をみせた。
 終始固い表情の渡辺さんは「私が本当に知りたいのは、手術中の詳細なやりとりではなく、(加藤医師が)どうして態勢の整った病院に娘を移さなかったのかということだった。裁判では明らかにされず悔しい。命を預かっている以上、すべての不安を取り除いて臨んでほしかった」と、不満をあらわにした。
 渡辺さんはこれまで、匿名で取材に応じてきたが、この日は実名を公表。「実名で声明を発表することで、多くの人に医療事故をより身近に感じてもらえると思った。これを機に、医療も良い方に変わってもらえたら」と理由を説明。また、国が進めている“医療版事故調”設置については「真実を説明してもらえる機関になってもらいたい」と要望した。
 一方、捜査機関に対しては「自分1人ではここまでこられなかった。裁判になったおかげで分かったことがたくさんあった」と感謝の気持ちを口にした。

大野病院事件無罪判決 裁判以外の解決策を 2008年8月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808201148002-n1.htm
 薬剤の誤投与など明らかな医療ミスではない医療事故をめぐって医師の刑事責任が問われた大野病院事件で、20日の福島地裁判決は、医師の裁量を認め、無罪とした。医療行為の是非をめぐる刑事責任追及の難しさを改めて示したといえる。
 産科医の減少、相次ぐ産科の閉鎖…。事件は医師不足を加速させ、特に地域医療に深刻な打撃を与え、国の医療政策にも大きな影響を与えた。
 「通常の医療行為に刑事司法が不当に介入した。医療が萎縮(いしゅく)する」。医師の逮捕後、日本医学会など、100を超える医療関連団体も相次いで抗議声明を発表。困窮する実情を受け、医療界は、医師に病死以外の異状死の届け出を義務付けた医師法21条の見直しや、警察以外の第三者機関による死因究明制度の設置を国に要請した。
 国は、産科の人材や機能の集約化を打ち出し、医師に過失がなくても患者を補償する「無過失補償制度」の設置を決定するなど対応をとってきた。
 医療界は判決に胸をなでおろす結果になったが、今回の事故の遺族は「なぜ亡くなったのか」と、やりきれない気持ちを抱えたままだ。
 多くの医療事故の遺族は、必ずしも負担の大きい裁判を起こさずに事故の真相を知りたいと考えている。
 昭和大学医学部の岡井崇教授は「刑事責任を問うことで、医療事故の再発防止や真相を究明することにはならない」と指摘する。
 国は、公平な立場で医療の専門家が事故を分析し、死因究明を行う国の新組織「医療安全調査委員会(仮称)」の創設を急いでいる。事件は刑事、民事を問わず、裁判での医療紛争解決の難しさを浮き彫りにした。裁判以外での患者と医療界の不信感を埋め、解決手法のあり方が求められる。

「逮捕は正当」 県警と地検がコメント 大野病院事件 2008年8月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808202001014-n1.htm
 福島県立大野病院事件で無罪判決が言い渡された20日、捜査に当たった福島県警と福島地検は重苦しい空気に包まれた。
 県警の佐々木賢刑事総務課長は「県警として捜査を尽くした。判決についてはコメントできる立場にない」と言及を避けた。また、加藤医師を逮捕したことについても「法律と証拠に基づいて必要性を慎重に検討し、正当な手続きを経て逮捕した」と話すにとどめた。
 一方、福島地検の村上満男次席検事は「当方の主張が認められず残念。今後は判決内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対処したい」とする談話を発表した。
 県警の捜査に対しては、「証拠隠滅や逃亡の恐れはなく、逮捕は不当だった」と、医療界が強く反発。また、捜査に当たった富岡署に県警本部長賞が贈られ、「有罪が確定していないのにおかしい」などという声を上がっていた。
 ある捜査幹部は「この事件で、医師の注意義務や説明責任を喚起できたことは無駄ではなかったと思う。しかしその代償はあまりにも大きすぎた。医師の責任を問うことの難しさを痛感した」と振り返った。

「当然の判決」と医療界 大野病院事件 2008年8月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080820/trl0808202116016-n1.htm
 医学界からは判決を「当然」とした上で、刑事手続きにかわって事故原因の調査にあたる医療事故調(医療安全調査委員会)の早期設置の必要を強調する声が相次いだ。
 日本産科婦人科学会は会見で、岡井崇理事が「今回のケースは逮捕する理由がなかった」と捜査を批判。「専門家が中心になって第三者機関を設けて検討していれば刑事訴追はなかった」と、医療事故調設立の必要性にも言及した。
 日本産婦人科医会は「正当な医療行為をしたが、残念ながら力が及ばなかった不幸な事例であり、当然の判決結果」とする会長コメントを出した。
 日本医師会は木下勝之常任理事が会見で、「日常診療に従事している医師には妥当な結果。医療の専門家ではない人たちが捜査すると今後も同じような結果が起こりうる。専門家が判断できる組織の設置に努力したい」と話した。
 また、舛添要一厚労相は、医療事故調について「臨時国会でまとめられればいいと思う」と、法案の提出に意欲を示した。




 この事件については、当事者以外にも、他の医療事故被害者やその家族は勿論のこと、日本中の産婦人科医が『他人事ではない』と固唾を飲んで見守っていたのではないかと思いますが、検察側の訴えが棄却され、無罪判決が出たようです。
 まあ日本の場合、医療技術の進歩もあり、わずか数十年で母体死亡率が世界でも有数のレベルまで低くなり、出産で命を落とすことの方が珍しくなってしまったことから、世間でもお産のリスクというものが意識されなくなっていると思いますし、だからこそ、非常時の対応に対してどこまで産婦人科医が責任を負わなければならないのかが裁判という形で問われたのだとは思いますが、さすがに明らかな医療ミスでもないのに逮捕は、『えっ?』と驚かざるを得ませんでしたし、医師の過失については、たまたま特殊な症状だったこともあり医師1人で対処するには困難だったこと、遺族の父親が求めていた『態勢の整った病院に移すこと』についても、運び込まれた福島県立大野病院の立地状況(福島県双葉郡大熊町下野上字大野98-1)を考えると、同じ双葉郡にある他の総合病院は(同じく産婦人科医1名体制の)双葉厚生病院のみで、いわき市や郡山市の大病院に運ぶには、『搬送時間を考えると患者の体力が持たずに動かすのは却って危険』と判断したのではないかと思いますし、有罪とするにはいささか酷な状況だったのではないかという思いを持ちました。

 ただ、一つ気になったのは、日本医師会木下理事の『医療の専門家ではない人たちが捜査すると今後も同じような結果が起こりうる』という、上から見下ろすような傲慢なものの言い方…。
 判決では、加藤医師の医療行為と女性死亡の因果関係については認め、『大量失血も予見できたとしたうえで、検察側が指摘した通り、癒着胎盤の剥離を中止して子宮を摘出していれば、最悪の結果を回避できた』可能性を指摘していますし、裁判所の判断は、あくまでも『被告の医師が有罪になる程の十分な証拠が揃わなかったため無罪にした』に過ぎず、医師の道義的責任まで否定したものではありませんし、今後このような事件が起きたときに、もし調査委員会が医師だけで構成されていると、公平な判断そのものが下せなくなる可能性も想定すべきかと思います。
→例えば、総合病院が地域に1つしかなく、産婦人科医が1人体制の地域で、今後同じような事件が起き、代わりの医者の確保も困難な場合、医師だけで構成する委員会が本当に公平な立場で判断ができるでしょうか??? グレーゾーンなケースの場合、地域の医師不足を考慮して、ついつい甘い判断をする誘惑に駆られないでしょうか???

 最近はセカンドオピニオンの普及もあり、現場のお医者さんは大分フレンドリーになってきた印象がありますが、上層部は自分の陣営を守ろうと汲々しているばかり。
 民間企業でも『俺達は専門家だから余計な口は出すな』と他部門の介入を拒否してきた組織がおかしくなってしまい、酷い時には会社そのものが経営破綻してしまった例は数知れずありますし、もう少し同じ高さの目線から話せないものかと、いささか不快感さえ感じますが、上層部がこのような患者を見下す態度を取っている限り、患者やその家族の医師不信はいつまでたってもなくならないでしょうし、ドクター陣営側の大幅な姿勢の譲歩が見られなければ、これからも民事版の第二、第三の大野病院事件が起こてしまいそうな嫌な予感がしますね。

NYダウは68ドル高→11417ドル NY原油は114.98ドル 日経平均午前終値は44円安で終了

2008-08-21 12:28:24 | Weblog
NY株反発、ダウ68ドル高の1万1417ドル 2008年8月21日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080821AT3L2100121082008.html
 20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。前日比68ドル88セント高の1万1417ドル43セントで終えた。前日夕に予想を上回る決算を発表したパソコン大手ヒューレット・パッカード(HP)が堅調で指数を支えた。ただ公的資金注入が近いとの思惑から米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)がそろって急落し、相場の重しとなった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりの反発で、終値は4.72ポイント高の2389.08だった。

NY原油、小幅続伸 2008年8月21日 共同通信
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080821/biz0808210832002-n1.htm
 20日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は小幅続伸し、指標となる米国産標準油種(WTI)9月渡しは前日比0.45ドル高の1バレル=114.98ドルで取引を終えた。
 この日発表の米週間原油在庫統計でガソリンが市場予想に反して減少、買い優勢となった。9月渡しの取引は20日で終了。同日夕の時間外取引から取引の中心となる10月渡しは、前日比1.02ドル高の1バレル=115.56ドルで取引を終えた。

日経平均続落 午前終値44円安の1万2807円 2008年8月21日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080821NTE2INK0121082008.html
 21日午前の東京株式市場で、日経平均株価は続落。前引けは前日比44円56銭(0.35%)安の1万2807円13銭で、10時過ぎには下げ幅が100円を超える場面があった。円相場が1ドル=109円台半ばと朝方に比べ円高・ドル安で推移していることや、根強い米金融システムに対する不信感、内外景気の後退懸念が保険など金融株を始め、ハイテクなど主力株の下げにつながった。下げ幅を拡大する場面では株価指数先物にまとまった売りが出て主力株の売りにつながるいわゆる「先物主導の下げ」と指摘された。東証株価指数(TOPIX)も続落。
 前引け時点の東証一部の売買代金は概算で7553億円、売買高が7億4831万株。値下がり銘柄数は1083、値上がり銘柄数が458、変わらずが149銘柄。




 20日のNYダウは、さすがに2営業日で310ドル超下げた反動もあったのか、3営業日振りに反発。前日比68ドル99セント高い11417ドル43セントで終了しました。
 もっとも、ファニーメイとフレディマックについては、公的資金の投入が近いとの思惑から再び急落。日本では株価の下支え要因になるような材料が、アメリカの両株では悪材料視されるというのも興味深い現象だと思います。ただ面白いのは、同じ金融株グループであるJPモルガンチェースやバンカメといった金融株は大きく買い戻されていること。今後の相場展開がますます読みにくくなっている材料といえるでしょう。
 一方の、NY原油は前日比0,45ドル高い1バレル114.98ドルで終了。私にはまだまだ実需と比べるとこの水準は割高に映るのですが、どうも112ドルあたりまで下げると上げに転じるようで、当面は110ドル割れは難しそうです。

 ちなみに、21日の日経平均の午前終値は、前日比44円56銭安い1万2807円13銭で終了しましたが、一時12741円22銭と、100円を超える下げ幅を記録。前日は上海株の急騰(最終的には7.62%高 http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT3L2004K 20082008&g=MH&d=20080820)といった株価買い支え材料もありましたが、今日は戻り待ちの売りもあり、その上海株も一時2.4%の水準まで下落。今日の日経平均も厳しそうですね。