サラリーマンでも大家に!競売不動産投資が密かなブーム 2009年9月12日 夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_investment__20090912_4/story/11fuji320090911209/
競売にかけられた一戸建てなどを安く落札し、それを賃貸して家賃収入を得る「競売不動産投資ビジネス」が密かなブームになっている。新築マンションなどを購入して家賃収入を得る一般的な不動産投資に比べ、元手が少なくて済むのが特徴だ。サラリーマンでも大家になれる、最新不動産投資の最前線をのぞいてみた。
東京・錦糸町のビルで7月中旬、不動産投資の初心者を対象にした「不動産投資研究会入門セミナー」が開かれた。参加費は2万1000円と決して安くないが、サラリーマンを中心に120人以上が参加した。
セミナーはマネジメント会社「ライムス」(東京・平河町)が4年前から始めたもので、競売物件を落札し、それを賃貸して家賃収入を得る方法を教えてくれる。競売物件は投資額が少なくて済むため、副業を考えるサラリーマンや主婦の間でブームになりつつある。
講師を務めるのは「サラリーマンでも『大家さん』になれる46の秘訣」(実業之日本社)の著者として知られる住宅評論家、藤山勇司氏。藤山氏自身も競売物件を含めて94軒の一戸建てやアパートを所有し、年間の家賃収入が4200万円超という実績を持つ。
競売物件に投資するメリットについて、藤山氏は「新築マンションを購入して家賃収入を得ようとすると、物件価格だけで1000万円以上かかり、初期投資がかなりの額に及ぶ。それに比べ、裁判所で競売にかけられる不動産、例えば、大都市近郊の一戸建てだと300万円台で落札できる場合が多い。初期投資額が圧倒的に抑えられるのが利点」と説明する。
競売物件の検索は、最高裁判所のホームページや民間競売サイト「不動産競売格付センター 981.jp」などにアクセスすれば、物件概要や最低入札価格、入札日、入札までの必要事項が無料で閲覧できる。
仮に競売にかけられた一戸建て(延べ床面積30坪)を300万円で落札したとして、初期投資額は総額でいくらかかり、投資利回りはどれくらいになるのか。
落札額の300万円以外にかかる費用としては不動産取得税や登録免許税などがある。これらを物件価格の10%と想定すると30万円。さらにリフォーム代が1坪4万円として30坪で120万円。初期投資額は落札額も含めて計450万円ということになる。
この物件を月6万円で貸し出すと、年間の家賃収入は72万円。これに固定資産税や修繕費用などがかかるため、その諸経費を家賃収入の20%(年14万4000円)として差し引くと57万6000円となり、これが最終的に手元に残る家賃収入となる。
450万円を投じて年57万6000円が入ってくるということは、利回りは年12.8%。8年弱で初期投資額を回収できることになる。家賃を6万円以上に設定すれば、利回りはさらに上がり、初期投資額の回収期間も短くなる。
「ある程度家賃収入を得たら、途中で物件を売却して利益を確定させることも可能」(藤山氏)だ。
不動産競売流通協会によると、7月の全国競売物件数は前年同月より約7割も増えて7229件だった。8月も約3割増の7344件と高水準を維持しており、競売不動産投資にはまたとないチャンスといえそうだ。
競売不動産、この1年で倍増 住宅ローン返済行き詰まり 2009年8月21日 朝日
http://www.asahi.com/housing/news/TKY200908200352.html
競売にかけられる不動産の数がこの1年余りでほぼ倍増したことが、不動産競売流通協会の調べで分かった。住宅ローン返済に行き詰まる人が増えているのが原因とみられる。
競売までの手続きには1年弱かかるため、この夏のボーナス大幅カットの影響が出るのは来春ごろ。競売数はさらに増える可能性がある。
競売は、借金の返済が行き詰まり、担保物件の買い手が見つからないときに裁判所を通じて売りに出す手続き。裁判所ごとに物件情報を公告するが、全国の集計値は公表されていなかった。20日に不動産業者らでつくる不動産競売流通協会が初めてまとめた。
協会によると、08年3月の競売物件は3773件だったが、昨年夏から急増。今年3月には7千件を突破。7月は前年同月比70%増の7229件だった。毎月の競売の約半数は戸建て住宅、2割弱がマンション住戸、残りが土地や事業用不動産など。戸建ての競売は08年3月の1744件から09年7月には3512件まで膨らんだ。
都道府県別では、1千世帯あたり競売物件数(08年7月~09年6月)が最も多かったのは茨城と宮崎の34件。山梨32件、福井30件と続き、都市部より地方で競売物件が多い傾向がみられた。
協会の吉村光司代表理事は「一定期間たつと金利が上がる住宅ローンを組んだものの、予想していた昇進・昇給が実現せず、返済に行き詰まる世帯が増えている」と分析。
また、不動産業界の資金繰りが悪化し、競売前の任意売却では買い手が見つかりにくくなっていることも、背景にあるという。
う~ん。競売不動産が倍増ですか…(滝汗
ただ、この競売不動産。確かに割安とはいえ、人気のある地域の物件だと(競争が激しく)何よりも購入価格の予想がつきにくいですし、事前に建物内の状況を見ることもできず、リフォーム費用の予測も困難。
そしてなによりも、先住者がいる場合は、明渡し交渉にかかる費用や明渡し料 (立退き料や引越し代とか…)及び明け渡しスケジュールなども考慮をしなければならないだけに、購入する側から見ると、(業者はともかく一般の方にとっては)『単純に安いから』というだけの理由では手を出しにくく、競売の仕組もまだまだ敷居が高いんですよね…(溜息
(マイホームを手放す側にとっても、自分の家に1日も長く住めれば、それはそれでラッキーかもしれませんが、その分資金繰り的には悪化しますし、精神的にも落ち着かないことでしょう…)
日本の場合、マイホームを所有することに思い入れをもつ方の比率が先進国の中では異常なまでに高く、いよいよ瀬戸際に追い込まれるぎりぎりのところまで我慢して住宅ローンを払い続ける傾向が元々強かったところに、この突然の不況による収入源や失業…。
住宅ローンをぎりぎりまで支払い続けて何とか資金繰りをつけようとした当事者にとっては、引っ越しのための費用確保さえ大変で、正に悲劇以外の何者でもありませんが、このような悲劇を防ごうと思えば、早期の段階で資金繰り破綻を防ぐ売却システムの構築と、購入する側のリスクの軽減の双方の課題の解決について真剣に考えていく必要もあるのではないかと思います。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_investment__20090912_4/story/11fuji320090911209/
競売にかけられた一戸建てなどを安く落札し、それを賃貸して家賃収入を得る「競売不動産投資ビジネス」が密かなブームになっている。新築マンションなどを購入して家賃収入を得る一般的な不動産投資に比べ、元手が少なくて済むのが特徴だ。サラリーマンでも大家になれる、最新不動産投資の最前線をのぞいてみた。
東京・錦糸町のビルで7月中旬、不動産投資の初心者を対象にした「不動産投資研究会入門セミナー」が開かれた。参加費は2万1000円と決して安くないが、サラリーマンを中心に120人以上が参加した。
セミナーはマネジメント会社「ライムス」(東京・平河町)が4年前から始めたもので、競売物件を落札し、それを賃貸して家賃収入を得る方法を教えてくれる。競売物件は投資額が少なくて済むため、副業を考えるサラリーマンや主婦の間でブームになりつつある。
講師を務めるのは「サラリーマンでも『大家さん』になれる46の秘訣」(実業之日本社)の著者として知られる住宅評論家、藤山勇司氏。藤山氏自身も競売物件を含めて94軒の一戸建てやアパートを所有し、年間の家賃収入が4200万円超という実績を持つ。
競売物件に投資するメリットについて、藤山氏は「新築マンションを購入して家賃収入を得ようとすると、物件価格だけで1000万円以上かかり、初期投資がかなりの額に及ぶ。それに比べ、裁判所で競売にかけられる不動産、例えば、大都市近郊の一戸建てだと300万円台で落札できる場合が多い。初期投資額が圧倒的に抑えられるのが利点」と説明する。
競売物件の検索は、最高裁判所のホームページや民間競売サイト「不動産競売格付センター 981.jp」などにアクセスすれば、物件概要や最低入札価格、入札日、入札までの必要事項が無料で閲覧できる。
仮に競売にかけられた一戸建て(延べ床面積30坪)を300万円で落札したとして、初期投資額は総額でいくらかかり、投資利回りはどれくらいになるのか。
落札額の300万円以外にかかる費用としては不動産取得税や登録免許税などがある。これらを物件価格の10%と想定すると30万円。さらにリフォーム代が1坪4万円として30坪で120万円。初期投資額は落札額も含めて計450万円ということになる。
この物件を月6万円で貸し出すと、年間の家賃収入は72万円。これに固定資産税や修繕費用などがかかるため、その諸経費を家賃収入の20%(年14万4000円)として差し引くと57万6000円となり、これが最終的に手元に残る家賃収入となる。
450万円を投じて年57万6000円が入ってくるということは、利回りは年12.8%。8年弱で初期投資額を回収できることになる。家賃を6万円以上に設定すれば、利回りはさらに上がり、初期投資額の回収期間も短くなる。
「ある程度家賃収入を得たら、途中で物件を売却して利益を確定させることも可能」(藤山氏)だ。
不動産競売流通協会によると、7月の全国競売物件数は前年同月より約7割も増えて7229件だった。8月も約3割増の7344件と高水準を維持しており、競売不動産投資にはまたとないチャンスといえそうだ。
競売不動産、この1年で倍増 住宅ローン返済行き詰まり 2009年8月21日 朝日
http://www.asahi.com/housing/news/TKY200908200352.html
競売にかけられる不動産の数がこの1年余りでほぼ倍増したことが、不動産競売流通協会の調べで分かった。住宅ローン返済に行き詰まる人が増えているのが原因とみられる。
競売までの手続きには1年弱かかるため、この夏のボーナス大幅カットの影響が出るのは来春ごろ。競売数はさらに増える可能性がある。
競売は、借金の返済が行き詰まり、担保物件の買い手が見つからないときに裁判所を通じて売りに出す手続き。裁判所ごとに物件情報を公告するが、全国の集計値は公表されていなかった。20日に不動産業者らでつくる不動産競売流通協会が初めてまとめた。
協会によると、08年3月の競売物件は3773件だったが、昨年夏から急増。今年3月には7千件を突破。7月は前年同月比70%増の7229件だった。毎月の競売の約半数は戸建て住宅、2割弱がマンション住戸、残りが土地や事業用不動産など。戸建ての競売は08年3月の1744件から09年7月には3512件まで膨らんだ。
都道府県別では、1千世帯あたり競売物件数(08年7月~09年6月)が最も多かったのは茨城と宮崎の34件。山梨32件、福井30件と続き、都市部より地方で競売物件が多い傾向がみられた。
協会の吉村光司代表理事は「一定期間たつと金利が上がる住宅ローンを組んだものの、予想していた昇進・昇給が実現せず、返済に行き詰まる世帯が増えている」と分析。
また、不動産業界の資金繰りが悪化し、競売前の任意売却では買い手が見つかりにくくなっていることも、背景にあるという。
う~ん。競売不動産が倍増ですか…(滝汗
ただ、この競売不動産。確かに割安とはいえ、人気のある地域の物件だと(競争が激しく)何よりも購入価格の予想がつきにくいですし、事前に建物内の状況を見ることもできず、リフォーム費用の予測も困難。
そしてなによりも、先住者がいる場合は、明渡し交渉にかかる費用や明渡し料 (立退き料や引越し代とか…)及び明け渡しスケジュールなども考慮をしなければならないだけに、購入する側から見ると、(業者はともかく一般の方にとっては)『単純に安いから』というだけの理由では手を出しにくく、競売の仕組もまだまだ敷居が高いんですよね…(溜息
(マイホームを手放す側にとっても、自分の家に1日も長く住めれば、それはそれでラッキーかもしれませんが、その分資金繰り的には悪化しますし、精神的にも落ち着かないことでしょう…)
日本の場合、マイホームを所有することに思い入れをもつ方の比率が先進国の中では異常なまでに高く、いよいよ瀬戸際に追い込まれるぎりぎりのところまで我慢して住宅ローンを払い続ける傾向が元々強かったところに、この突然の不況による収入源や失業…。
住宅ローンをぎりぎりまで支払い続けて何とか資金繰りをつけようとした当事者にとっては、引っ越しのための費用確保さえ大変で、正に悲劇以外の何者でもありませんが、このような悲劇を防ごうと思えば、早期の段階で資金繰り破綻を防ぐ売却システムの構築と、購入する側のリスクの軽減の双方の課題の解決について真剣に考えていく必要もあるのではないかと思います。