(7日の選挙)水俣市長に宮本氏再選 新人の山内氏を破る 2010年2月9日 西日本
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/151149
任期満了に伴う熊本県水俣市長選は7日、即日開票され、現職の宮本勝彬氏(66)=無所属=が、新人で元会社役員の山内康功氏(62)=無所属=を破り、再選を果たした。
前回の産業廃棄物最終処分場建設の是非を争うような明確な争点がない中で、選挙戦では低迷を続ける地元経済の活性化策や環境に特化したまちづくりを進めた宮本市政への評価を中心に論戦が繰り広げられた。
宮本氏は、1期目に、官民一体の運動をまとめて産廃処分場建設を阻止した実績を強調。国の環境モデル都市認定を受け、太陽光発電の普及や環境大学誘致など環境施策の積極的な展開を訴えて、支持を広げた。投票率は72・77%。当日有権者数は2万3074人(市選管調べ)。
◆熊本県水俣市 市長選挙結果
当 9231 宮本勝彬 66 男 無現 水俣市長
7453 山内康功 62 男 無新 無職
熊本県水俣市は、県の最南端に位置する水俣病で有名になってしまった人口2.7万人の市で、市長選は、4年前の前回選挙戦で自民・公明が推薦する当時の現職を破って初当選した宮本勝彬氏に対して、新人の山内康功氏が挑みましたが、
環境を軸にした町づくりの継続を主張し、産業廃棄物処分場建設計画に反対した市民グループなどが支援した現職の宮本勝彬氏が9231票を獲得し、
経済的衰退を問題視、最大企業チッソを中心にした経済の立て直しを訴え、自民党市議の大半やチッソ幹部らが支援して7453票を獲得した山内康功氏 を破って再選を決めました。
水俣市と言えば、つい先日もチッソの後藤舜吉会長が年頭あいさつで、『昨年7月に成立した救済法に基づく同社の分社化ができれば「水俣病の桎梏(しっこく)から解放される」&「重要なことは新チッソは水俣病に係る債務を負っていないということだ」』などと、被害者やその家族への配慮にあまりにも欠ける問題発言を連発しているだけに、もしチッソ幹部が支援する山内氏が当選したら、チッソ問題を巡る感情的対立がますます高まることにならないか真剣に懸念していたのですがが、市民は環境重視の現職市長を選択。やはり選挙直前に、チッソ会長により行われた配慮にかける発言が、選挙結果にも多少は影響したのでしょうか…。
山内氏の支持者には悪いと思いますが、チッソありきの経済振興ではますますチッソをつけあがらせることにもなりかねませんし、地元経済を左右しかねない超大企業であるからこそ、地域住民のためにも特定企業と運命共同体にならないという目線も必要。再選された宮本氏には今後の水俣市をどう運営していくのか、大いに期待したいと思います。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/151149
任期満了に伴う熊本県水俣市長選は7日、即日開票され、現職の宮本勝彬氏(66)=無所属=が、新人で元会社役員の山内康功氏(62)=無所属=を破り、再選を果たした。
前回の産業廃棄物最終処分場建設の是非を争うような明確な争点がない中で、選挙戦では低迷を続ける地元経済の活性化策や環境に特化したまちづくりを進めた宮本市政への評価を中心に論戦が繰り広げられた。
宮本氏は、1期目に、官民一体の運動をまとめて産廃処分場建設を阻止した実績を強調。国の環境モデル都市認定を受け、太陽光発電の普及や環境大学誘致など環境施策の積極的な展開を訴えて、支持を広げた。投票率は72・77%。当日有権者数は2万3074人(市選管調べ)。
◆熊本県水俣市 市長選挙結果
当 9231 宮本勝彬 66 男 無現 水俣市長
7453 山内康功 62 男 無新 無職
熊本県水俣市は、県の最南端に位置する水俣病で有名になってしまった人口2.7万人の市で、市長選は、4年前の前回選挙戦で自民・公明が推薦する当時の現職を破って初当選した宮本勝彬氏に対して、新人の山内康功氏が挑みましたが、
環境を軸にした町づくりの継続を主張し、産業廃棄物処分場建設計画に反対した市民グループなどが支援した現職の宮本勝彬氏が9231票を獲得し、
経済的衰退を問題視、最大企業チッソを中心にした経済の立て直しを訴え、自民党市議の大半やチッソ幹部らが支援して7453票を獲得した山内康功氏 を破って再選を決めました。
水俣市と言えば、つい先日もチッソの後藤舜吉会長が年頭あいさつで、『昨年7月に成立した救済法に基づく同社の分社化ができれば「水俣病の桎梏(しっこく)から解放される」&「重要なことは新チッソは水俣病に係る債務を負っていないということだ」』などと、被害者やその家族への配慮にあまりにも欠ける問題発言を連発しているだけに、もしチッソ幹部が支援する山内氏が当選したら、チッソ問題を巡る感情的対立がますます高まることにならないか真剣に懸念していたのですがが、市民は環境重視の現職市長を選択。やはり選挙直前に、チッソ会長により行われた配慮にかける発言が、選挙結果にも多少は影響したのでしょうか…。
山内氏の支持者には悪いと思いますが、チッソありきの経済振興ではますますチッソをつけあがらせることにもなりかねませんし、地元経済を左右しかねない超大企業であるからこそ、地域住民のためにも特定企業と運命共同体にならないという目線も必要。再選された宮本氏には今後の水俣市をどう運営していくのか、大いに期待したいと思います。