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山口知事に山本氏が初当選…橋下ブレーンら破る

2012-07-30 05:29:36 | Weblog
山口知事に山本氏が初当選…橋下ブレーンら破る 2012年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20120729-OYT1T01137.htm?from=main8
 山口県知事選は29日投開票され、無所属新人の元国土交通審議官・山本繁太郎氏(63)(自民、公明推薦)が、無所属新人の3人を破って初当選した。
 山本氏は自民党の国会議員らによる組織選挙を展開し、「脱原発」を掲げるNPO法人所長・飯田哲也氏(53)らを退けた。
 山本氏は当選後、「産業再生や人材育成に取り組み、二井関成知事が守ってきた県政をさらに発展させたい」と語った。
 選挙戦は、景気・雇用対策や、中国電力が同県上関町で進める上関原子力発電所建設計画への対応などを争点に、選挙期間中に米軍岩国基地(同県岩国市)に搬入された米軍の新型輸送機MV22オスプレイの一時駐機に対する主張にも有権者の関心が集まった。

自民、予想上回る「苦戦」に危機感 山口知事選 2012年7月30日 日経
 原発政策が争点となった山口県知事選は自民、公明両党の推薦候補が当選したものの、「脱原発」を掲げた飯田哲也氏が予想を上回る追い上げを見せて善戦した。自民党は保守王国とされる山口での勝利に安堵しつつ、脱原発や第三極を掲げる勢力が今後の選挙で存在感を増す展開への警戒感を強めている。
 自民党の河村建夫選挙対策局長は29日夜、自公両党の推薦候補の勝利について「固い保守基盤の県民の冷静な判断が働いた。大阪維新の会など第三極の影響が全国に及んではいけないと危機感を持ち、全力で戦った結果だ」と強調した。
 山口県は民主党への政権交代の風が吹き荒れた2009年の衆院選でも、自民党が4議席中3議席を獲得した。自民党は今回の知事選を次期衆院選の前哨戦と位置付け、総力戦で臨んだ。地元の安倍晋三元首相や高村正彦元外相らの選挙応援に加え、終盤は石原伸晃幹事長や茂木敏充政調会長が山口入りし、国政選並みの態勢を整えた。
 7月下旬には公明党の支持母体・創価学会にも協力を要請し、自公で懸命に組織票を固めた。それでも自民党幹部からは「投票率が上がれば浮動票は相手候補に流れ、厳しい結果になる」との声が出ていた。
 敗れた飯田氏は大阪府と大阪市の特別顧問を務め、橋下徹大阪市長のブレーンの一人でもある。その善戦ぶりは橋下氏が代表を務める「大阪維新の会」などへの支持の広がりを予感させる。みんなの党は政府の消費増税方針への反対や第三極の結集を訴えており、知事選でも勝手連的に飯田氏の応援をした所属議員がいた。
 自民党の谷垣禎一総裁は「反原発の流れが県知事選で出てくることが日本の将来を考えたときにいいことなのか」と指摘してきた。だが原発政策は、今後も選挙で重要な対立点の一つになるとみられる。公明党幹部は「原発即時ゼロを看板にした候補者に多くの支持が集まることは脅威だ」と語る。
 民主党は今回の知事選で自主投票に回った。米軍岩国基地に搬入された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの本格運用は各候補が慎重姿勢を示して争点とはならなかったが、政府は今後も難しい調整を迫られる。
 国民新党の下地幹郎幹事長は「不安除去がオスプレイの運用の条件と山本氏は語っている。政府は今回の結果を軽視すべきではない」と語った。
◇山口知事選確定得票
当  252461 山本繁太郎 無新
   185654 飯田哲也 無新
    55418 高邑勉 無新
    37150 三輪茂之 無新



 山口県知事選挙ですが、4期16年間現職を務めた二井関成氏が今期限りで勇退することを決めたことから、自民・公明が推薦する63歳で元国土交通審議官・山本繁太郎氏、NPO法人所長で53歳の飯田哲也氏、元県課長で53歳の三輪茂之氏、前民主党衆院議員で38歳の高邑勉氏の4新人による争いとなりましたが、
 「明日に希望が持てる地域をつくっていきます」と訴えると共に、中国電力が進める上関原発建設計画については「県民の安全安心を第一に考えて対処する」と述べ凍結方針を示した山本繁太郎氏が25万2461票を獲得して、
 「エネルギー維新を起こして山口から日本を変える。歴史を変えよう」と脱原発を訴え18万5654票を獲得した飯田哲也氏、
 「県の閉塞感と停滞を打ち破るのは若者たちの力だ」と訴え55418票を獲得した高邑勉氏、
 「健康・安全・交流の三つの視点で県の事業を見直す。上関原発計画は白紙撤回し、再生可能エネルギーを推進する」と訴え37150票を獲得した三輪茂之氏、
 を破り初当選を決めました。

 この選挙戦。当初は現職の二井関成氏が出馬の有無をまだ明確にしていないところに、2009年8月の衆議院選挙では自民党の大物高村正彦氏に大差をつけられ敗退。比例復活で初当選を決めるも、次の衆議院選挙では自力当選どころか復活当選も難しいとよんだ若い高邑勉氏が今年の6月27日に突然離党届を提出して衆議院議員を辞職して参入するなどスタートから波乱含みの展開となったのですが、ここにきて関西電力の大飯原子力発電所3号機と4号機の再稼働を容認したことで原発問題に一気に関心が膨らんだこともあり、飯田哲也氏が予想以上の大善戦。同じく原発に否定的な三輪茂之氏と票が分散してしまったのは飯田氏陣営には痛かったでしょうし、票数的にはライバル飯田氏と同じく原発反対派の三輪氏の獲得票数の合計数を上回る獲得票数を得た山本繁太郎氏も、上関原発建設計画の凍結を打ち出していなかったら果たして結果はどうなっていたか…(汗
 管内の電力会社である中国電力にとっては、原発の稼働が遠のき原材料費の調達費用上昇で経営が脅かされるだけに、当面の株価材料的には更にマイナス材料として評価されることになりそうですね。