日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

アルレー「わらの女」不条理

2006-09-07 | 読書
 本屋さんで懐かしい名前を見つけて、つい買ってしまった。
老人の死体を車椅子に載せて運ぶシーン
その他のストーリーは忘れていたが、
以前映画(テレビ)で見た。
昼の連続テレビドラマの原案になったので
新版としてリニューアルされたみたいだ。

1956年(昭和31年)作
せっかちな性格が災いか
古き時代の物語なのか
翻訳ミステリーのせいか
なかなか感情移入が出来ない
物語があまりに淡々で客観的
だからドラマ化しやすいのか
違和感を覚えながらも日曜日の一気読み

勧善懲悪でなく「不条理ミステリー」
最近の物語は起承転結がはっきりしている。
悪は何らかの制裁を受ける
しかしこの物語は最後まで悲劇的な結末。
悪人のこれ見よがしな高笑いが聞こえた。

そう、世の中はますます勧善懲悪の世界から遠ざかり
不条理がはびこる。
だから物語は勧善懲悪一色なのか
底が浅いのか?
娯楽が進んだのか?
久しぶりにストーリー運びに目の覚める思いがした。

しかし、解説でさらなるなぞ解きがされて
あれれれれ・・
最後の最後まで不条理
どうしようもなかったみたい・・
コメント
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