日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

新野剛志著「八月のマルクス」など

2011-10-27 | 読書
先週読んだ新野剛志「FLY」に続き取り寄せた三冊



右「八月のマルクス」1999年刊行した新野剛志の初めて本
江戸川乱歩賞を受賞
表紙のイラストが独特の雰囲気を出しているが
内容にピッタリ
お笑い芸人が女性問題で騒がれて表舞台から姿を消し
アパート経営で細々と暮らしていたが相方は売れっ子司会者で大活躍
久方ぶりに尋ねてきて忘れようとしていた主人公を翻弄する。

末期がんを告白した相方は失踪し、相方を捜すうちに他の殺人が起き
5年前の事件が少しづつ解明して行く。

無理があるな~~と読み終えたが
2000年の読後感ブログに痛烈な書評「缶ぽすと」を見つけた、
同感する事ばかりだが、本の内容までに突っんいるので、
読んでみたい人はアクセスしない方がいい。

中の「あぽやん」は2008年刊
筆者の経歴には
旅行会社勤務中に周囲に無断で失踪
ホームレスをしながら「八月のマルクス」を書き上げたとある。

その旅行会社勤務を取り込んだ成田空港の旅行カウンター案内人
色々なトラブルを解決しつつ笑顔で飛行機に乗せるお役目
29才の一生懸命な、しかし空港勤務を避けたい愛すべき若者遠藤慶太
ミステリーではなく若者の奮闘記だった。
気持ちよく読み終えた。

左は最後に読んだ「愛ならどうだ!」2006年刊
主人公は若い空き巣泥棒
かなりどぎついシーイーンが出るわ
ヤクザ屋さんが絡むは
悪徳警官が捜査に加わるは・・
重い話が軽々と進む。

八月のマルクスより物語の進め方文章の練り具合など
作家の実力は確実にアップしている。

だけど、注目した「FLY」の高揚感はない。
確実に人気作家への道を進んでいるようだが
私の今後の予定に入れないでおこう。

それにしても辛口書評の「缶ぽすと」さんはどうしたのだろう?
2002年12月29日で途切れたまま。
私の読んでいる本と好みが似ている(失礼)ようだが
お元気ですか?
コメント
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