日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

君たちに明日はない

2016-11-08 | 読書
昨日の続きです。

垣根涼介の2007年からの「君たちに明日はない」シリース



最終章は主人公村上真介が仕事を失う。
リストラ請負会社(あるのか?)が先を見越して閉める事になる。
ノー天気だった若者も思慮深いひとかど(?)の者になり
億単位の資産を築いた友人も、先行き不透明な時代にやりがいを失い
会社を辞める。

そんな中でも淡々と仕事をこなし
リストラ対象者の中に分け入り、希薄ながらも人間関係を築く。

作者垣根涼介も
「ダウンサイジングの昨今・・金儲けの為に仕事をしている者は
 何時か足下をすくわれる・・」とあとがきに書く
強気の日銀総裁も匙を投げる(?)世の中

金持ちはお金に幸せを見いだせなくなり
貧乏人はお金に汲々とする(たぶん)

前作の永遠のディーバの一節
 過去を追うな。
 未来を願うな。
 過去はすでに捨てられた。
 未来はまだやって来ない。
 ただ今日なすべき事を熱心になせ。
 誰か明日の死のあることを知らん。

釈迦の言葉だそうだ。
読めば読むほど身にしみる・・永遠の言葉

しかし誠心誠意の真介の元には
未来が見えて来、親友の億万長者にも愛する人が出来そうな気配
迷子から脱出出来そうな最終章でした。
コメント
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