草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

秋風が身にしむ季節と芭蕉の「野ざらし紀行」!

2012年10月10日 | エッセイ

 秋風が身にしみるようになってきた。この季節になると、決まって芭蕉の句が思い出されてならない。「野ざらしを心に風のしむ身かな」「猿(ましら)聞く人捨子に秋の風いかに」の二つの句である。人の世のあてどない歩みは、最終的には白骨をさらすだけであり、それが野ざらしになっているのが胸に迫るのである。しかも、人生を旅にたとえるならならば、途中で行き倒れになるのが、ある意味では理想ではないだろうか。そして野辺に屍を横たえるのである。そこに吹き渡る風が天空に魂を運んでくれるのではないだろうか。もっと切ないものがこみあげてくるのは、捨て子が放置されている情景を詠んだ句である。そこに人生のつれなさが感じてならない。人命尊重の観点からも、本来であるならば、抱きかかえて助けてやるべきであるのに、それを無視して通り過ぎてしまう。そこに人の世のはかなさを見るのが、日本人の常なのではないだろうか。芭蕉は「いかにぞや、汝父に悪まれたるか、母に疎まれたるか。父は汝を憎むにあらじ。母は汝を疎むにあらじ。ただこれ天にして、汝が性の拙なきを泣け」と言ったのである。「野ざらし紀行」に収録された二つの句から、いかんともしがたい運命に翻弄されるのが人生であることを、還暦を過ぎてようやく私も身につまされるようになった。老いにさしかかって、どこまで歩いていけるかは心もとない。しかし、歩けるところまで歩きたいと思う。


政治 ブログランキングへ

                ←人生はあてどない旅だと思う方はクリックを

にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ
にほんブログ村    blogramで人気ブログを分析

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NHK大越健介キャスターの民主党ヨイショを嗤う!

2012年10月10日 | マスコミ評

 NHKの「ニュースウオッチ9」の大越健介キャスターというのは、自分を何様だと思っているのだろう。民主党政権ヨイショする御用キャスターそのものではないか。昨日も思わせぶりな言い方をして、世論を誘導しようと必死であった。自民党の支持率が大幅にアップしたことについて「党首が変わらない民主党よりも党首が変わった自民党の方が支持率が高くなる」とコメントしていたからだ。野田佳彦首相は第三次の内閣改造までやったにもかかわらず、圧倒的多数の国民からソッポを向かれているのである。よくぞそんなことが言えたものだ。そして、自民党は無理に解散を要求するのではなく、「民主党に協力すべきだ」とも述べたのだった。早速そのコメントはネットでも批判にさらされているが、国民の声を捻じ曲げるような報道は百害あって一利なしである。マスコミは足並みを揃えるようにして、安倍晋三総裁と自民党パッシングに躍起になっている。しかし、それをすれはするほど、マスコミは国民の信用を失うだけである。時の政権を野党が攻撃し、解散総選挙に追い込もうとするのは、議会制民主主義の鉄則である。裏で談合政治をやれと言っているようなもので、呆れるにもほどがある。そもそも「近いうちに解散」と口にしたのは、野田首相なのであり、その責任が問われるべきだろう。いくら御用キャスターであっても、もう少し言い方があるだろう。あまりにも露骨なのには嗤ってしまった。


政治 ブログランキングへ

              ←御用キャスターのコメントは聞きたくないと思う方はクリックを

 にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ
にほんブログ村   blogramで人気ブログを分析

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする