草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

秋の夜長の酒の肴は井伏鱒二の『厄除け詩集』!

2012年10月05日 | エッセイ

 去る30日の中秋の名月は、酒にもありつけずに、忙しく過ぎてしまった。暑い夏が過ぎて、会津もひんやりとした季節になってきた。井伏鱒二の詩などを、心静かに噛みしめたくなるのは、私が還暦を迎えたこともあるのだろう。「今宵は中秋名月/初恋を偲ぶ夜/われら万障くりあわせ/よしの屋で独り酒をのむ」。今夜あたりは冷酒ではなく、熱燗をお猪口で飲んでみようと思う。「よしの屋」というのは、新橋にあった縄のれんの飲み屋である。とくに私が気に入っているのは「春さん蛸のぶつ切りをくれえ/それも塩でくれえ/酒はあついのがよい/それから枝豆を一皿」の一節である。ぶっきらぼうな言い方が、かえって人間臭さを感じる。春さんとはその店の親爺だそうで、野々上慶一の『思い出の小林秀雄』によれば「チャキチャキした下町風のかみさんと二人で」やっていたという。最近は酒の席でからんだり、喧嘩をしたりするのも、ほとんど見かけなくなってしまった。不満とか不平とかをぶちまける場もなくなって、それこそ歩きながら、独りでぶつぶつつぶやいているのだろうか。井伏鱒二のペーソスというのは、庶民の人情の機微を熟知していたからだろう。『厄除け詩集』を引っ張り出して、それを酒の肴にすると、酔いが回るのが早いから不思議である。私の人生に救いがあるとすれば、井伏鱒二や小林秀雄の書に親しむことができたことだ。酒の有難さが身に沁みるのも、そのせいではなかろうか。


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原発再稼働でも無責任無節操の民主党政権を嗤う!

2012年10月05日 | 災害

 福島県民ばかりでなく、日本国民にとっても、一日も早く民主党政権を終わらせなければ、日本は最悪の事態になりかねない。先送りばかりか、無責任無節操がまかり通っているからだ。とくに許せないのは、原発の再稼働についてだ。民主党の政権公約では「脱原発」を主張しているために、間違ってもゴーサインを出したくはない。誰かのせいにしたいのである。卑怯にもほどがある。野田佳彦首相にいたっては「原子力規制委員会が主導的な役割を果たす」として、逃げることばかり考えている。原子力規制委員会の仕事は、あくまでも原発の安全性を判断するだけだ。エネルギー戦略を決定する場ではない。そこに丸投げするのは、まさしく責任の放棄ではないか。サヨクの常として、口先では「脱原発」を唱えながら、その一方では「安全性の確認」を口実にして、原発を再稼働する。国民に本当のことを言わず、二枚舌を平気で使うのが民主党政権なのである。それに歩調を合わせるかのように、佐藤雄平福島県知事も、陰でこそこそやっている。県民健康管理調査の検討委員会が、「準備会」と評する秘密会を開催し、事前に意見のすり合わせをしていたことが明らかになった。被曝と癌との因果関係が問題になることを恐れて、それを打ち消すための作戦を練っていたのだろう。野田首相や雄平知事に、責任逃れや陰でこそこそやられては、迷惑するのは日本国民であり、福島県民である。


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