草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

自衛隊は尖閣諸島を死守するために最善を尽くすべきだ!

2012年10月16日 | 安全保障

 中共が軍艦を差し向けきたというので、民主党政権は大慌てのようだが、腹が据わっていないから動揺するのである。海上自衛隊のイージス艦や潜水艦を展開させるとともに、横須賀を基地にしたアメリカの第7艦隊に対しても、中共が工作員を上陸させてきた場合には、ためらうことなく攻撃する、との方針を伝えておくべきだ。同盟国であるアメリカが日本を守る意思がないのならば、大きな決断をするしかなくなる。日本国民はアメリカの出方を見ているのである。海上保安庁や自衛隊は、武器の行使が平気な軍隊と面と向かっているのであり、覚悟を持って臨むべきだろう。今は亡き江畑謙介は1999年4月に出版された『こうも使える自衛隊の装備』のなかで、現在を予知したかのような文章を残している。自衛隊の任務は「自国の利権と領土、国民に対して、外部の力にそれを侵害しようとする気を起こさせない抑止力にある」としながら、「もし海上自衛隊が密猟や海洋汚染監視任務はできても、基本的な対潜作戦、対空戦闘、洋上戦闘を果たせないような海軍になったのであれば、例えば、尖閣諸島の領有を既成事実化してしまおうという外国勢力が出てくるだろう」と書いていた。装備や士気の面では、自衛隊は中共の人民解放軍に引けを取らない。しかし、民主党政権がサヨクであることによって、反撃できる力がありながら、それを行使するのが難しい状況なのである。そこを中共が見透かしているから、次々と挑発してくるのだ。臍をかむような醜態だけは、ゴメンこうむりたいものだ。


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司馬遼太郎が評価した「時の勢い」の政治は正義にあらず!

2012年10月16日 | 思想家

 今の日本の政治を見ていると、司馬遼太郎の言葉がそのままあてはまる気がしてならない。昭和48年4月号の「オール讀物」に載った「敗者の風景」という綱淵謙錠との対談で、司馬は「日本人には農村的現実主義がある」と指摘していた。それは同時に「農村で庄屋さんが言うことだからしょうがないとか、最善の考え方ではないけれど実際問題として周囲がそうなっているんだからまあいいだろう」と納得する現実主義なのだという。「時の勢いに順応するのが正義だ」という意識にも結びつくのだそうだ。そう言えば、昨今の政治的な混乱も、それで解釈できなくもない。民主党ブームにしても、マニフェストがデタラメなのは、ネットでも早くから批判されていた。しかし、大勢がそこにあるからと、マスコミは一斉に民主党の応援団を買って出た。政権をとってみて、あまりにも統治能力がないのが暴露されたが、それだって分かっていたことだ。第三極を目指している日本維新の会も、それが大勢だと勘違いしたマスコミが大騒ぎしただけだ。しかし、そこで居直ってしまうのが司馬である。「非常に尊敬される国家としての政治姿勢」は出てこなくても、それでうまくいくなら二流国家に甘んじようというのだ。私は司馬と状況認識は一致しても、そこから先が違う。一流国家を目指すべきだと思うからだ。世界に対して自己主張し、他者としての外国と議論をたたかわすのである。「時の勢い」で処理できるほど、世界は甘くはないからだ。いうまでもなくそこでは、日本のレーゾンデートルが問われることにもなるが。


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