菅直人を英雄に仕立て上げようとした策略も、あっけなく潰えた。国会の事故調査委員会に続いて、政府の事故調査・検証委員会も、菅の誤解であったと断定するようだ。福島第一原発からの東電の全面撤退を阻止したかのような記事を、なぜか朝日新聞が書き、それによって菅は、一時英雄にされかかったのである。しかし、化けの皮はすぐに剥がれるものである。今朝の毎日新聞によると、7月23日に公表される最終報告書で、政府事故調は「東電は撤退を検討せず菅氏らの誤解と結論付ける方針を固めた」という。昨年3月14日深夜、2号機に注水できない状態が続いた。このため、吉田昌郎所長は最悪の事態を想定し、一時は退避も検討したが、15日午前1時からは注水ができるようになり、その必要性はなくなっていたからだ。注目すべきは、吉田所長は一言も「退避」を口にしていないことだ。あくまでも検討したに過ぎないのである。嘘とペテンが民主党政治である。黒を白と平気で言うのである。消費税増税と社会保障の一体改革法案をめぐる民主党内の内紛劇も、野田佳彦首相が腰砕けになる可能性があり、分裂するかどうかは微妙だ。何事も決められず、責任転嫁しかできない民主党政権。それがこのまま続けば、迷惑するのは国民である。もはやここまでくれば、解散・総選挙を求めて、今こそ私たちが立ち上がるべきなのである。
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