草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

薄汚れたサヨクと一線を画した中原中也の反逆のパトス!

2012年06月07日 | 思想家

 中原中也が孤独であったのは、黒づくめの服と帽子、そして、少女のようなあどけない目をしていたからではない。アナーキストとして、あらゆる権威に反抗したからではないか。しかも、教条的なサヨクでないがゆえに、それが見落とされてしまったのだ。切ないものがこみあげてくるのは、中也が酔っぱらって、ある家の軒燈に石を投げたというエピソードである。おぼつかない私の記憶ではあるが、確か昭和50年代始めの岩波の『文学』に、それを取り上げたフランス人学者の論文が載っていたのを覚えている。それがフランスであれば、いくばくかの人たちの共感を呼ぶのに、日本では犯罪者扱いをされて、中也は15日間も留置場に繋がれたのである。日本で反逆するということは、絶対的な孤立を強いられ、時には狂気にさえ人を導くといわれる。そうした虚無というか、暗い闇の前に立つことがなく、インテリであることを鼻にかけて、無垢な民を支配しようとするのが、薄汚れたサヨクの特徴なのである。今の日本の現状はどうだろう。そんな連中ばかりではないか。金子光晴の「反対」という詩の一節にある「いつの政府にも反対であり/文壇画壇にも尻をむけている」との気概が感じられない。かえって、民主党政権に尾っぽを振っている始末だ。誠実であり続けた中也が、最期まで反逆の心を持ち続けたのと比べれば、ご都合主義もいいところだ。

 
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本来の意味を知らずに「維新」を連発する橋下徹を嗤う!

2012年06月07日 | 思想家

 大前研一あたりが平成維新の会を立ち上げたあたりから、「維新」という言葉が誤解を招くようになったのではないか。大阪市長の橋下徹も、「革命」と同じような意味で使っている。それが間違っているとは言えないが、日本の保守民族派の本来の使い方は、それとはまったく異なる。松永材は『白虎精神ー明治維新の教訓ー』において、「革命」との違いを明確に述べている。「支那の経書によると、維新と革命は本来同じ意味である。しかし日本の歴史ではこの二つの語が截然と区別される。ここに日本史の他に比類ない特性がある。革命は反対する力(戦争)による政権の交替である」として、源平の戦から織田、豊臣、徳川を経て、明治政権やマッカーサーまでを挙げつつも、力が正義のそうした原理とは別に「日本の歴史では」もう一つの原理が見出されるのに着目したのだ。それが「維新」なのである。「維新は復古すなわち奉還によって新生(若返り)に伸びる、すなわち本に還ることによって末に延びる生命原理である」と定義した。「生物が個体保存のために生存競争をするのは力の角逐(適者生存)であって、革命の面であり、種族保存において生物が児孫(新生)を産んで死歿(奉還)しつつ遺伝的に永続するのは維新の面である」というのだ。日本の大本を保持するために、自らを奉還して、未来につなぐのが「維新」なのである。あくまでも「本に還ること」なのだ。それを理解することなく、橋下が「維新」を連発するのは、笑止千万でしかない。

 
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予断許さぬ4号機を東電任せにする民主党政権のお粗末!

2012年06月07日 | 災害

 福島第一原発4号機のことが頭から離れない。そうした国民が多いのではないかと思う。最悪は東日本に住めなくなるとまで言われているわけだから、そこまで神経質になっても、不思議でも何でもない。そんななかで一昨日、メインの冷気水を循環させるポンプが故障してストップしたばかりか、直後に起動した予備ポンプにも不都合が生じて、冷却ができない状態に陥った。このため、昨日の午後5時の時点では、使用済み燃料プールの温度が42度まで上昇した。かろうじて午後6時14分からは予備ポンプを動かし始めたとはいえ、現在も予断を許さない状況が続いている。昨年3月11日の原発事故発生以来、4号機のことが絶えず話題になってきたが、ようやくここにきてマスコミが取り上げ出したのは、もはや隠し通せなくなったからだろう。NHKも「来年中に燃料の取り出しが本格的に始まる予定ですが、プールの健全性が懸念されていて」と報道せざるを得なくなっている。許せないのは、爆弾を抱えているのと同じであるのに、民主党政権が東京電力に任せっきりなことだ。国家の非常時だという認識が、まったくないからだろう。党内抗争にうつつを抜かすよりも、国民が危惧している4号機の問題を、一日も早く解決するのが先ではないだろうか。事態がいつ急変するか予測がつかないのに、民主党政権はあまりにもお粗末だ。

 
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