神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

強い長野県 全国高校駅伝

2023年12月26日 11時59分04秒 | マラソン/駅伝
 男子のこの10年の優勝校は世羅(広島)が4回 佐久長聖(長野)が1回
山梨学院大付属(山梨)1回 倉敷(岡山)3回 仙台育英1回

長野県の佐久長聖高校は、全国高校駅伝男子では毎年上位に顔を出す強豪
昨年は大会新記録を作った倉敷高校に最終7区でかわされて悔しい2位だったが、今年は逆に倉敷の記録を抜く大会新記録で2位倉敷に1分49秒の大差をつけて優勝した。
男子は42.195kmのフルマラソン距離を7人の選手でタスキリレーする。
北信越勢では優勝の佐久長聖の次が、34位の富山・富山商業 36位の石川・遊学館 37位が新潟・開志国際 39位が福井・鯖江と出場47校中すべてが30位台と振るわなかった。

今年の佐久長聖は出場7選手のうち、5000m13分30秒~50秒の選手を6人揃え、14分台の一人も一桁秒と出場校の中では抜群の選手層
アフリカ系の外国人留学生選手が13分30秒前後、日本人高校生は14分20秒以内なら早い方だから、このチームの強さがわかる。
結局平均した強さのまま走り抜いて大会新記録で勝ったが、唯一14分台の記録の5区佐々木哲選手が51年ぶりに区間新記録を出した、ここで一気に勝負をつけたのであった。
これまでの記録は1972年の小出高校(新潟)の浅利選手だったと聞いてびっくり!  浅利選手の区間記録もむなしく小出チームは44位だった。
最短区間3kmながら区間2位の選手に40秒の大差をつけての記録だった。
この23回大会での北信越勢は上伊那農(長野)38位、若狭(福井)40位、小出(新潟)44位、石川県工が45位、二上工(富山)が最終の46位と振るわなかった。
なおオープン参加で韓国の大聖高校が出場、全体の6位相当の記録で走った。
優勝は広島の世羅高校。

強豪校でも5000m13分台は2名くらい、そんな中で前年優勝の倉敷が13分前半の記録を持つ留学生サムエル・キバティ選手が3区で区間一位14人抜きでチームを3位まで押し上げた、佐久も3区で2位から1位に浮上した、倉敷は4区でも桑田選手が区間1位で全体2位に浮上して佐久に追った、しかし5区以降で区間1位、1位、2位と佐久長聖の3選手の快走で差が広がった。

優勝 佐久長聖(長野) 2位 倉敷(岡山) 3位 八千代松陰(千葉)
4位 須磨学園(兵庫) 5位 埼玉栄(埼玉) 6位 大牟田(福岡)
7位 洛南(京都) 8位 仙台育英(宮城) 以上入賞

佐久長聖の新記録タイムは2時間1分ジャスト、あと1秒早ければ、初の2時間0秒台が出るところだった。
マラソンの世界記録は今年10月のシカゴマラソンで出た。 ケニアのケルビン・キプタムの2時間0分35秒 日本記録は鈴木健吾の2時間4分56秒
今回の佐久の記録は日本記録を4分近く上回る、このメンバーの中から将来日本を背負う長距離ランナーが出るかもしれない。

女子は61校が参加、ハーフマラソン距離を5人のランナーが走る
過去10年の優勝校は
豊川(愛知)1回 大阪薫英女学院(大阪)2回 仙台育英(宮城)3回
世羅(広島)2回 神村学園(鹿児島)1回 長野東(長野)1回

今回35回記念大会優勝は鹿児島の強豪神村学園、2位は宮城の仙台育英だった
北信越は長野東(長野)が堂々の5位入賞、昨年は優勝だった。
新潟の新潟明訓が健闘して19位、福井の鯖江が39位、北信越代表で初出場した帝京長岡(新潟)が44位と大健闘、富山は初出場富山中部が55位
石川の遊学館が58位だった。

神村学園は3区は8位だったが4区小倉が区間3位で5人抜いて3位に浮上、絶対エースのアンカー、カリバ・カロライン(ケニア)につないだ。
一方首位の宮城・仙台育英は2区から4区まで安定した走りで1位をキープ、5区中継点で3位神村に1分20秒の差をつけていた。
しかしカロラインは2位に上がると、ひたひたとトップの仙台育英を追い上げる、そしてついにトラックまで勝負は決まらず、最後の直線50mほどの所でついに追いつき、追い抜いた
ゴールタイムは僅か1秒の差、仙台育英は悔しい2位となった。
ゴール前勝負1秒差で決着は中学駅伝男子と同じだった。

仙台のアンカーの橘山さんも区間6位の激走だったがカロラインの超人的走りにはかなわなかった。
わずか5kmの距離で日本選手のトップクラスよりも1分21秒も早く走られてはお手上げだ。
留学生問題と言うのが出てくるが、仙台も2区で留学生シェロップが区間1位で走っているから、1位、2位には問題がない。
留学生の恩恵で優勝とか、とかく言いがちだが、男子の優勝校、佐久長聖は7人全員が日本人ランナーだった。
駅伝は際立った選手が一人いても勝てない、チーム全員のレベルアップと仲間意識、メンタルの強さと瞬発力、日頃の猛練習がものをいう世界だ。

但し次回からは男女とも出場留学生 選手はチームで1名、全区間で一番短い距離(おそらく3km)にだけ起用できるというルールになることが決まった。
これは大学駅伝と同じルールだ。

女子の順位は、
優勝神村学園(鹿児島) 2位仙台育英(宮城) 3位立命館宇治(京都)
4位大阪薫英女学院(大阪) 5位長野東(長野) 6位須磨学園(兵庫)
7位筑紫女学園(福岡=北九州地区代表)8位青森山田(青森)

新潟明訓が健闘 1区橋本が7位 2区寺木も7位を守った 3区で10位に下がったが4区も10位をキープ しかし5区で力尽きて19位 それでも新潟県にとっては10位台は次への希望となった。



第31回全国中学駅伝 岡山京山中学史上2校目アベック優勝 

2023年12月17日 15時48分04秒 | マラソン/駅伝
3k-2k-2k-2k-3kの5区間で48校が競う女子は、岡山京山中学が初優勝、岡山県としても初優勝だった。
アンカーの黒田六花選手は全中1500mのチャンピオンだ、父親も法政大学で箱根を走り、長男は青山学院で正月の箱根出場に挑んでいるとか
他の兄弟も皆、中距離のトップレベルだと言うことだ。
北信越勢は、そんな強豪に49秒差で食らいついて富山県の大沢野中学校が2位に入った、3位以下に大差をつけての2位だった
これまで富山県は4位が最高だった、大沢野は高山へ通じる41号線沿い、富山市の南に接する町である、
長野県も駒ケ根赤穂中学が6位入賞、新潟県は五泉北中学が、3区40位から4区、5区で頑張って32位でフィニッシュ。

男子は3km✖6区間、京山中学が優勝、見事史上2校目のアベック優勝を果たしたが、勝負はゴール直前まで死闘の一騎打ちとなり、わずか1秒差で山口の国府中学に競り勝った。
石川県の能登半島の真ん中にある中能登中学が3位に入った
長野県の赤穂中学は男女アベック出場、男子は12位だった
富山県は新潟県に近い東部の入善町の入善中学校が代表で25位、新潟県は上越市の中郷中学が37位で終わった。
新潟県はのんびりな県民性のとおり、なかなか上位に入ることができない
個々の選手にはオリンピックに出場するような全日本クラスの良い人材を輩出しているのだが。

今日走った選手の中から将来、高校駅伝、都道府県対抗駅伝、大学駅伝、実業団と活躍する選手が出てくるのだろう。




第43回 クィーンズ駅伝(2)

2023年11月30日 05時58分03秒 | マラソン/駅伝
火曜日から今日までずっと雷と雨、アラレの悪天候が続き、外に出る気持ちが起きないので撮り置きのビデオを見る日々。

いよいよレースは後半3区間に移る
4区は3.6kmと6区では一番短い、そのためこの区間だけは外国人選手の起用が認められる。
全25チームの中で11チームが外国人(ほとんどがケニア、エチオピアのアフリカ勢)を起用。
この短い3.6kmであっても、その差は歴然で常に上位は外国勢に独占されている
外国勢が簡易中間値11分12秒くらいなのに対して、日本選手の中間値11分50秒くらいの差がある。
しかし外国勢11名のうち6名が1位から6位を独占したが積水化学の佐々木梨七が健闘、7位に食い込んで外国選手5名を制した。
佐々木は佐藤が押し上げた1位をキープして5区の大エース新谷仁美にタスキリレーをした、2位にはパナソニックが上がったが積水化学との差は16秒に
3位は日本郵政が39秒差、4位資生堂は3つ上げたが1分11秒の差が
5位にはダイハツが1分18秒、6位は岩谷産業がキープして1分56秒差
優勝争いは上位5チームに絞られてきた。

5区エース区間10km
花の3区に勝るとも劣らぬエースが集う5区、ここを制すれば大接戦でなければ、ほぼ95%以上の確率で優勝が見えてくる、大事な区間。
積水化学新谷、日本郵政鈴木亜由子、資生堂高島由香、ダイハツ松田瑞生
天満屋前田穂南、九電工逸木和香菜とベテランエースが居並ぶ。

いつも5区でなら1分以内の差ならひっくり返す自信があるという積水の新谷だが、優勝した一昨年に続き、またしても1位でタスキを受けて余裕のスタート
後続チームにプレッシャーをかける、しかし2位とは16秒、3位とは39秒と油断はできない。
しかし案ずることはなかった、新谷は淡々と刻んで気が付けば2位ははるか後方になった


そんな後方集団だが5km地点で2位パナソニックは1分6秒、3位日本郵政は1分9秒と積水に差を広げられた。
結局新谷の積水化学がトップで6区にタスキを渡し、新谷は区間2位


健闘したのが4位でタスキを受けた資生堂の高島由香、区間賞の快走で日本郵政とパナソニックを抜いて1分2秒差の2位
3位はパナソニックで1分23秒差、4位は日本郵政1分34秒差、5位は松田のダイハツ1分47秒差、6位に岩谷産業2分44秒差
優勝はアクシデントが無い限り積水化学に決まったが、2位から5位までの表彰台争いが面白い、その差45秒の中に4チーム

もう一つの見どころはクィーンズエイト争い
8位には復活!前田穂南が区間3位の力走で10位から8位に押し上げた天満屋が
9位のルートインホテルズに58秒の差をつけている 10位はルートインに2秒差のユニクロ、11位はユニクロに8秒差で三井住友海上、更に5秒差で九電工
九電工から4秒差でエディオンと大混戦だ。
8位と9位の58秒差は大きい、6.795kmしかない6区ではクィーンズエイトはほぼ決定したと言って良い。
9位以下はまた来年、プリンセス駅伝からやり直さなければならない。

六区は森智香子が区間6位で差を広げた積水化学がリベンジ優勝






2位には区間4位の和田有菜の日本郵政が4位からアップ1分25秒差
3位には三強の一角を食い破ってパナソニックが表彰台を獲得
4位は資生堂が1分34秒差で、5位にはダイハツ、6位第一生命
7位天満屋、8位には創部8年目で初のクィーンズエイトの岩谷産業が入った
8位の岩谷産業とエイトを逃した9位三井住友海上は1分13秒の大差であった。
MGC3位で暫定内定選手(今後のレース次第で入れ替わる可能性あり)の10位エディオンの細田あい選手は区間2位で走り終えた。

このレースを見て1万メートルのランキングは互いに差が無い、新谷仁美、廣中璃梨佳、五島莉乃の3人だと思った。
新谷は10kmの駅伝ロードで廣中に1秒差で勝ち、五島には1秒差で負けた
廣中と五島の直接対決が見たい。




第43回 クィーンズ駅伝(1)

2023年11月29日 12時17分03秒 | マラソン/駅伝
 女子実業団駅伝の最高峰「クィーンズ駅伝」が26日松島から仙台までの42.195kmで開催された。
去年の優勝資生堂をはじめ上位8チーム、いわゆる「クィーンズエイト」に加え、先に行われた予選会「プリンセス駅伝」の上位16チーム+シード1の25チームが参加した。
2021年は新谷仁美を擁する積水化学が初優勝
2022年は五島莉乃が引っ張る資生堂が優勝 積水化学は2位だった
2023年は上記の2チームと廣中璃梨佳、鈴木亜由子のWエースのJP日本郵政が三強と言われている。

全6区間42.195kmで争う。 因みに差を秒またはmで書いているが
今回の優勝タイム2時間13分33秒を秒速にすると5.2658m、約5.26mとなる
秒に5.2をかけるとおおよその距離差がわかる。

1区7kmはよほど差がつかない限り残り5区の順位に大きな影響はないが、最終的に勝つためにはトップとの差が1分以内に入っていることが大きなアドバンテージになる
そのため1区にはチームに勢いをつけるためや、逃げ切りを図るためにエースや準エースを配置するチームも多い
去年は豊田自動織機は中距離界のトップ田中希実を、ダイハツはマラソンのエース松田瑞生を、連覇を狙う積水化学は佐藤さやかを充てた

今年は昨年優勝した資生堂が連覇を狙い準エースどころか、今や日本長距離界(駅伝、1万m)のエースである五島(ごしま)莉乃(石川県出身)を据えた。
ワコールも女子マラソンのトップエース安藤友香を、第一生命は粘り強い小海(こかい)遥(新潟県出身→仙台育英高)を起用した。
五島は一昨年のクィーンズ5区で、1万の日本記録保持者のレジェンド新谷(にいや)仁美とマッチレースのすえ1秒差で区間新記録の区間賞をとった実力者
グラウンド周回1万mの記録では新谷より50秒遅いにも関わらずロードレースの駅伝10km(1万m)で勝ったのだった
その後もめきめきと力をつけて負け知らずだ
今回も2kmから独走が始まり、真ん中の5kmでは2位に200mの差をつけ、2区への中継では2位に39秒差(約205m)をつけて区間賞、資生堂は前回優勝の勢いそのままだ



2位は第一生命G で小海、3位は三井住友樺沢、前回2位の積水化学は5位43秒差、ワコール安藤はMGCの疲れか伸びず22位、三強の一角JP日本郵政も58秒差の12位とギリギリの位置だがこのあとには廣中璃梨佳(りりか)、鈴木亜由子の2枚看板が控えている。

2区は4.2kmの高速区間、資生堂井出がトップを守り、2位は26秒差でリベンジを図る積水化学が3人抜きで浮上、3位は第一生命、日本郵政も6人抜きで52秒差の6位に上がった。

花の3区10.6kmはエース区間
去年はここでパリ五輪内定の資生堂一山、日本郵政は東京五輪1万7位入賞の廣中、積水化学は大エース新谷仁美、第一生命小海、天満屋前田穂南、ダイハツ加世田、ワコール安藤という豪華オールスターが競った。
去年は35歳新谷が、駅伝で中学時代から全て区間賞(1位)をとり続けていた22歳廣中と息詰まるデッドヒートを繰り広げ、1秒差で区間賞を取り廣中の連勝をストップさせた名勝負展開。

今年も、資生堂一山、第一生命鈴木優花の二人はパリ五輪マラソン代表内定選手。 加世田、廣中、積水化学は粘りの佐藤早也迦(さやか)と豪華な顔ぶれだ。
資生堂一山から26秒差で積水佐藤、38秒差で第一鈴木、40秒差でパナソニック渡邊、47秒差でダイハツ加世田、52秒差で日本郵政廣中がスタート。
52秒と言えばおよそ250mの差だ。

廣中は相変わらず推進力がある腕の振りと、長くて速いストライドで飛ばし
2km地点で早くも5~14秒差あった鈴木、渡邊、加世田に追いついた。
一方26秒差の2位でタスキをもらった積水化学佐藤は4.5km地点で一位の一山を追い抜いてトップに上がる。
佐藤は前回1区で出てトップに50秒差の9位と振るわず、最終的に資生堂に2分差で敗れて2位になったチームに責任を感じていた。
それだけに自分より力が上の一山、廣中に負けまいと決死の激走だった。

3位グループ4人は鈴木、加世田がおいていかれ、廣中と渡邊が並走で1位、2位を追っていく。
そして4.9kmで動きが鈍い一山を二人が一気に抜き去って2位3位に順位を上げた、資生堂一山はトップから4位に落ちた、5.2kmでは加世田にも抜かれて5位になる

その後、ギアを上げた廣中は単独2位になって、トップを行く積水化学佐藤を7.7kmでとらえて並走が始まる
佐藤も追いつかれたが離れず2位のまま3m以内で食らいついている
3位は渡邊が独走、4位加世田も独走になった
しかし5位一山は6位の鈴木にも抜かれて6位に転落





中継点前300mまでつばぜり合いをしていた廣中と佐藤のトップ争いだったが
満を期していた佐藤が猛然とスパート、廣中はついて行けずみるみる差が開く
しかしあと50mくらいで再び廣中が猛スパート
1位積水佐藤、2位郵政廣中の順でタスキリレーその差は3秒 廣中は4人抜きで区間賞獲得、佐藤も天才廣中との差を23秒にとどめて区間2位トップでタスキを渡した、佐藤は去年の苦い記憶を拭い去る大活躍であった。
一山は区間20位と振るわなかった。

3位パナソニック渡邊が1人抜き健闘24秒差、4位ダイハツ加世田49秒差
5位第一生命1分20秒差 6位には7人抜きの岩谷産業が浮上
9位にはユニクロが川村楓の8人抜きで大浮上してクィーンズエイトに希望をつなぐ。  続く










全日本学生駅伝2023

2023年11月07日 16時11分23秒 | マラソン/駅伝
 駅伝の秋、毎週毎週駅伝レースが行われている
先日の大学女子駅伝に続いて5日の日曜日は大学男子、三大駅伝の一つ「全日本学生駅伝」が名古屋・熱田神宮から伊勢・伊勢神宮の106.8km8区間で行われた。 
箱根と違って、関西勢を始め全国から地域の代表校、学連選抜&東海学連選抜もオープン参加して27チーム
結果は今の大学駅伝では無敵ともいえる駒澤大学が大会4連覇、しかも1区から一度もトップを譲らないパーフェクト勝利を収めた。
区間賞が4名 区間2位が3名 区間3位が1名という圧倒的な強さだった
2位の青山学院は 2位1名 3位2名 4位1名 5位1名 7位1名 8位2名
3位の國學院は1位1名 2位1名 3位2名 4位1名 5位1名 6位1名 11位1名 
個人成績では國學院と青学は互角だったが総合では青学がわずか5秒勝って2位
3位の中央大も國學院に10秒という三つ巴の2位対決だった。

二位青山学院に3分34秒差。距離にして凡そ1km以上の差をつけての完勝
昨期の3大駅伝独占に続き、今期も1月の箱根駅伝を制すれば2年連続の三大駅伝制覇となる。

今回2位の青山学院は悔しがると思いきや原監督以下、選手も笑顔であった
これが何を意味するのかは分からないが、最新の「下剋上球児」では弱小、越山高校が1対2で敗れ未だ1勝できないにもかかわらず選手も監督も笑顔で喜んだシーンに似ている。 あのドラマでは毎試合コールド負けだったチームが始めて1点差負けで9回まで全力で戦い抜いた喜びを表していた
青山学院の笑顔も大差ではあるが2~4位の混戦を勝ち抜いたことで箱根につながる感触を得たからではないだろうか。
越山は初勝利への光、青学は箱根でのリベンジが見えた空ではないだろうか

駅伝の感想を言えば、駒沢の8選手の走りは全員が同じフォームに見えた
長距離選手には個性的なフォームが多い、忍者走りだとか横卓球だとかの呼び名が付くような走りもある。
だが駒沢の選手たちは最後まで腕をしっかり振り、その推進力を足に伝えてまったくぶれない走りでかけ抜いた。
頭も上半身も揺れず、ストライドは一定で飛ぶように走っていく、ほんとうに逞しい走りに見えた、一人としてペースダウンせず、無人の荒野を行く孤独なレースであったが、恐らく田沢を擁して史上最強と言われた昨年の駒沢エイトに挑戦していたのだろう。

関東の強豪校に比べると関西勢はまだまだ及ばない、しかし関西勢同士の激しいデッドヒートも見ごたえがあった
17位大阪経済 18位関西学院 19位関西大 21位立命館と力は拮抗していた我らが新潟大は残念ながら完走チーム最終の26位であった(東北学院大が途中棄権で記録無し)

こういう選手の中から将来のマラソンや長距離で世界で戦える選手が現れるかもしれない
今はケニア、エチオピア勢に支配されているような長距離、マラソン界だが、かっては日本人が瀬古さん、君原さん、有森さん、高橋さん、野口さんなどが世界と互角以上に戦い優勝や銀メダルを勝ち取っている。
マラソンは記録ばかりではない、コンディションも重要な要素となる
だから日本人でも男子なら2時間3分台、女子なら2時間16分台をコンスタントに出せる力を身につければ勝てることも夢ではない。

今やマラソン、長距離(1万、5千)は前半より後半、終盤の方がはるかにスピードが上がるのが常識になっている。
日本選手は残念ながら前半から中盤はついて行けるが、後半にがったりとペースが落ちる、すなわち体力、持続力でアフリカ勢に大きく劣っているのだ
そのスタミナをつけない限り2時間3分、2時間16分は出ない
ラストのスピード勝負に持ち込む以前に最後まで競るだけの体力と持久力をつける練習に励むしかないだろう
あとは天性のスターが出てくるのを待つしかないだろう。


駅伝シーズン始まる / あいつぐ予選会

2023年10月23日 10時01分46秒 | マラソン/駅伝

 駅伝ファンの私にとって、たまらない季節がやって来た
先週は箱根往復大学駅伝の予選会が行われた
去年の本大会で10位までに入れなかった大学と、本大会に出場できなかった大学57校660余名が出場、13の本戦出場枠を巡って争った。
この予選会は各大学12名まで出場出来て上位10名の合計タイムで争う
距離はハーフマラソンの21.0975km
上位を期待された東京国際大学は前回の箱根駅伝でシードを惜しくも逃した11位だった
しかし今年は1年生ながら1万mの日本学生記録保持者で圧倒的な強さを誇るリチャード・エティーリを擁して確実に本大会出場を果たせるはずだった。
これまでの予選会記録は59分48秒だったが、リチャードは59分ジャストを狙いたいと言っていたという。 たしかに59分台の力はあったようだ。

ところが先頭グループにいたが、前半でリチャードは足を絡ませて転倒
足に不具合を生じたのか、その後は足が伸びず留学生の中でも平凡な1時間2分11秒の記録に終わり、日本選手にも負けて全体の14位だった。
東京国際大学は3秒差で本戦出場を逃した、せめて1時間0分で走っていれば総合10位で本戦へ行けたのだったが、勝負とはこういうものだ
「たられば」は意味がない
リチャードの責任ではなく、他の9人であと4秒稼いでも本戦出場だったのだ。

そんなドラマもあったが、東京農業大の一年生前田が日本人トップ、全体9位の快走でチームを引っ張り、10年ぶりの箱根の切符を手に入れた。
また伝統の大根踊りを沿道の応援で見られるだろう。
1位は大東文化大、2位明治大、3位帝京大
今大会は100回記念で地方大学の参加も認めたが、京都産業大学の27位が最高だった。
また通常は20校+学連選抜の21校出場だが、今回は学連選抜は無くしてシード校10校と予選会の13校で23校の出場とした。

同じく11月の「クィーンズ駅伝」の予選会である「プリンセス駅伝」が昨日行われた、距離は6区間42.195km。
クィーンズ駅伝が日本女子駅伝の本大会で、既に去年の上位8チームすなわち「クィーンズエイト」は出場が決まっていて、プリンセスで上位16チームが本戦に出場できる。
31チームが参加したが上位3と目された3チームを破って岩谷産業が初優勝した。
17位で出場枠を逃したダイソーは16位のしまむらに僅か4秒の差であった
箱根予選会の東京国際大学同様に惜しく悔しい敗退だった。

クィーンズ駅伝連続出場を狙った肥後銀行は1区で足を痛めて棄権するハプニングが起きた、その為2区のランナーは白たすきで全チームが発走した後から出発した。
ところが3区(10.7km)のエース区間で肥後銀行は「チーム記録無し」ながら酒井美玖選手が区間賞を獲得した。ふつう記録なしとなれば気落ちして良い記録はなかなか出ないが、区間賞とはあっぱれ賞。
大塚製薬、九電工、天満屋、日立、ヤマダホールディングス、三井住友海上など常連チームがクィーンズ駅伝出場を決めた。










 

 


2024パリ五輪のマラソン代表が内定 大雨の中で~

2023年10月16日 07時36分49秒 | マラソン/駅伝
 東京の中心部で開催されたMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ)は生憎の大雨、気温も13度と寒くオリンピック代表を決めるには「どうかな」と思うような日であった。

話しは反れるが、私もマラソンがスタートして間もなく有志による「ささゆり」の植栽に参加した。
毎年行われる作業で、今年で10年くらいになるだろうか
私が参加したのは今回が初めてでした、こちらも雨で中止かなとも考えたが、東京と違い小雨であったから決行された。
標高50mほどの丘陵地帯の自然公園の林の中で行われ、30名ほどが参加した
私はシャベルで土をほじくって穴をあける、そこに球根を2~4個埋めるが合計500球今回植栽した。
 球根の多くが野ネズミにやられて時期になって咲くのは、その五分の一ほどである、それでも最初に比べれば多くなった
心無い人間が盗掘していくこともあるそうだ。
先日の復旧作業と言い、今日の土堀と言いちょっと土木作業に目覚めてきたかもしれない。 野外で力作業をするとさび付いた体がほぐれて、動きが良くなるような気がする。

 さてMGCに戻す、結果を言うと男女ともに上位1位、2位が文句なしでパリ五輪代表内定となる。
3位は暫定的に代表の権利を得るが、この後行われる敗者復活戦ともいうべき地方でのファイナルチャレンジレースが2~3あり、そこで今までの日本人記録の3位記録を超えた選手が代表内定となり、今回のMGCの3位は代表になれない。
3位記録を破った選手が複数なら、その中の一番良い記録の選手が代表となる
誰も3位記録を破れなければ、今回のMGC3位の選手がパリ五輪の代表となる
今回3位で出場が微妙な選手もとうぜんファイナルチャレンジに挑戦するだろう。

MGCは男子優勝が小山直城、2位が赤崎暁で代表内定となった、二人共私は名前を知らなかったが、小山選手はゴールドコースト・マラソンで優勝している実力者だった。代表候補の最右翼と目された大迫選手は3位、因みに奥さんはSKE48の元メンバー。 今回がマラソンレース130回目のマラソンオタク川内優輝選手が4位、日本記録保持者の鈴木健吾選手は途中棄権

女子は出場最年少24歳、マラソン3回目の鈴木優香選手が優勝
2位にはベテランの一山真緒選手が入った。 一山選手は鈴木健吾選手の奥さんだ、3位は細田あい選手だった。
代表候補と目された前田穂南選手は7位、安藤友香選手は10位、東京五輪では代表だった鈴木亜由子選手は12位だった。



大雨の中を2時間半も走り続けた女子は寒さで疲労困憊、やせ型の前田選手や鈴木亜由子選手などには厳しい天候だった。
そんな中で上位の3人は雨にも負けず力強く、粘り強く走って表彰台を得た。

雨の中、後輩の太田選手のゴールを見守る鈴木亜由子選手


男子では35kmまで川内選手がスタート直後から独走だった
一時は200mほどリードしたが、そこで追いつかれた。
しかし粘って4位でゴールした。

日本男子選手のマラソンレベルは1億円の賞金が効果を発揮したのかこの数年で大いに上がり、停滞していた日本記録が次々と塗り替えられた
鈴木健吾選手が2時間4分56秒を出し、5分台、6分台も大迫ら数名が記録した
7分台や8分台を出す選手も多くなり、確実に底上げしている。

しかし世界はもっとすごい進化を続け、特に今はケニアとエチオピア勢が凄い
先日、ケニアのキブタム選手が2時間0分35秒というとんでもない記録を出した
日本最高記録と比べて1.5kmも先行する記録だ
非公認では2時間を切った記録もある。
2時間2分台でも6人、3分台も入れると29人もいる、そしてタンザニアの1人を除いてあとは全部ケニアとエチオピアである。
無制限に出場して良いなら20位以内は全てケニアとエチオピアで占められるかもしれない。
だがオリンピック代表は各国2~3人だから、日本選手も頑張れば条件次第で8位入賞は狙えるだろう。
今回優勝した小山選手は力強く無表情で淡々と走る姿に期待感が湧いてきた
記録が伸びていく可能性を見た気がした、楽しみである。

今日の勝者のインタビューを聞いても「優勝」と言う言葉は誰も言わず、「入賞を目指す」と言っていた、明らかな実力差を実感している。

女子は現役だと新谷仁美選手が2時間19分台、安藤友香選手、細田あい選手が21分台である
世界は先日エチオピアのアセファ選手が、男子に遜色ない2時間11分53秒という大記録を樹立
ケニアのコスゲィ選手の2時間14分4秒を大幅に更新した。 いずれにしても20分をなかなか切れない日本女子との差は歴然である。
高橋尚子、野口みずき選手が世界を制したような時代は再びやってくるのか?







全国男子駅伝 大相撲初場所

2023年01月23日 10時08分02秒 | マラソン/駅伝
天皇盃 全国男子駅伝は長野県が前回大会(2020)に続き連覇、全国トップ9回目の優勝を果たした
4区中学生、5区高校生が区間新の区間賞でトップに浮上して逃げ切った
アンカーは数十年ぶりに箱根駅伝に出場した立教大陸上部監督の上野雄一郎選手、上位3チームの中では他のアンカーより持ちタイムが1分以上遅いし、年齢も30代後半
50秒ほどの差でタスキをもらって13kmを走った、「大丈夫かな」と心配したが、さすがはベテラン30秒差ほどで余裕で逃げ切った
上野選手は自信あんかーで優勝テープを切るのは4回目だから、これも最多だろう、そして優勝記録も新記録だった。
「yottin3県」では駅伝王国長野県は堂々の連覇の優勝、
新潟県は1区41位と出遅れたが、徐々に32位まで押し上げてきてアンカーに
アンカーは箱根駅伝5区山登りで監督から「山の妖精」と呼ばれて活躍した城西大の山本唯翔が区間4位の走りで9人抜き、目標の20位台23位に押し上げた
富山県は39位だった。


大相撲は朝乃山が14勝1敗で十両優勝を果たした、大オマケで来場所は再入幕があるのかどうかが気になる。
圧倒的な強さの役力士が欲しい角界だから、特例があっても不思議はない
たしかに規律違反だったが、1年間の出場停止と言う思い罰を済ませての十両優勝だから、特例があってもいいだろうと思う。
なんせ一番も取らずに、ナンバー2の大関から無給の三段目まで落とされたのだから。 再入幕したら14勝以上で優勝して一気に小結まで上がるよう頑張ってもらいたい。
幕尻優勝は近年2回あったから不可能ではあるまい。
さてこの後、最期の一番で貴景勝か琴勝峰が12勝3敗で優勝する
レベルが低いからあまり関心はない、どちらが優勝しても良いが、貴景勝が優勝すれば、来場所の成績次第で横綱昇進という話が出るんだろうな。
でも貴景勝も何だかわからない故障が起きることがあるから、万全の横綱とはならないだろう、照ノ富士のように時期に休場となる恐れもある。
横綱も大関もいない場所になることもないとは言えない、そうなれば珍事!
粗悪品の乱造も困るし、早く万全な大関、横綱が欲しいだろう。
横綱土俵入りが無いから、最期の弓取り式が盛り上がっている。

以上で締めくくろうと思ったが、優勝インタビューを聞いて少し気持ちが変わった。 貴景勝が土俵上のイメージと違って能弁だったので驚いた。
「結婚後初めての優勝で嬉しかった」と言った。 結婚してたのか。
その後も意外とアットホームな発言があってびっくり。
しかもしっかりした言動で、真面目さが伝わった。
通算優勝3回、最近の5場所くらいはずっと2桁を続けているが、
横綱になるには連続3場所36勝、今は35勝か? 横綱、大関のライバルが不在の中での成績、10敗まだ取りこぼしが多すぎる。
このライバル不在の状況の中では39勝しなければ胸を張って横綱昇進とは言えない
協会は来場所13勝すれば準優勝でも昇進させるだろう、だけどそれでは甘すぎる、関脇、小結を一蹴する強さを発揮して、せめて日馬富士くらいの強さが欲しい。あとはケガするなと言いたい、豊昇龍も来場所には万全にして、無理な投げをしなくても勝てる強さを身に着けてほしい。
若元春、若隆景の兄弟関脇が実現しそう、若元春の方が兄で後発だが、表情を見るとこっちの方が横綱の風格が見える、頑張れば横綱になれると思う。
若隆景は名大関までかな、二人が競い合えば兄弟横綱もあるかも
でも若乃花、貴乃花の兄弟横綱のような上げ方をすれば無理が露呈して「おにいちゃん」みたいな横綱になるかもしれない。
実力どうりの昇進を望む。




新谷仁美 ヒューストンマラソン優勝

2023年01月17日 08時32分28秒 | マラソン/駅伝
昨日の駅伝に新谷がエントリーしていなかったと思ったら、渡米してヒューストンマラソンに出ていた
しかも2時間19分24秒の日本歴代2位(あと13秒で日本新だった)で優勝
たしか私の記憶では1960年代の寺沢徹選手が男子世界記録を出した時のタイムが2時間16分台だった記憶がある
それと比べても新谷の記録の凄さがわかる、もっとも男子マラソンは今や2時間切りのぎりぎりまで来ている、50年間、人間の運動能力と科学的分析とグッズの進歩は目覚ましい。

 私は女子中距離、長距離のコレクターでもある
一番最初にファンになったのは鈴木亜由子(日本郵政) それから復活した新谷仁美(積水化学)、新星の廣中璃梨佳(日本郵政)、、佐藤早也伽(積水化学)、五島莉乃(資生堂)、これから楽しみ不破聖衣来(拓大)、
今回の駅伝で大阪バリバリのキャラに惚れて松田瑞生(ダイハツ)もコレクション入り。 最近の一押しは、最強新谷に1秒勝った石川出身の五島莉乃(ごしま)さんです、注目。

去年の実業団で1秒を競り合う新谷と廣中プラス、一山



全国女子駅伝 新星登場か!

2023年01月16日 07時02分16秒 | マラソン/駅伝
中学生女子に、不破聖衣来を彷彿させるニュースターが登場した
「皇后杯第41回全国女子駅伝」が京都で開催された。
今回は不破聖衣来、田中希実が急遽出場なし、大好きな廣中璃梨佳も欠場
大物は大阪のアンカー、大阪の松田瑞生だけ、ちょっと盛り上がらないが、大阪、宮城の高校生が楽しみ。
始まってびっくり! 新潟県 去年は42位の最終グループだったが一区で小海(こかい)遥(はるか)19歳が(まさかの)区間賞、(第一生命グループ)新潟県選手の区間賞は41回の大会で初だそうだ、当然一位での襷リレーも初めて

5kmまでは、「強豪に交じって、新潟もくらいつていますね」程度の扱いだったが。

4人グループから、あと900mでロングスパート一気に抜け出す

どんどん差を広げる 腕の振りも良い、長いストライドが飛ぶようでカッコいい


素顔はレースから伺えない優しい表情

感動ものだ。だが本当は実力者だ、高校は名門仙台育英で2019年には高校駅伝一区でも区間賞を取っている。
高校生(仙台育英)の時は宮城代表で区間6位を取っている
その後も新潟は2区から7区まで区間10位台、20位台と健闘、15位以内を期待したが8区、最長10km9区が40位台と失速で28位でフィニッシュ、でも目標20位台をクリアした、トップレベルもう一枚10kmランナーがいたら10位台行けそうだが

その後にも圧巻の選手が登場、3区3km中学生区間では岡山のドルーリー朱瑛里が,
あわや8分台という区間新記録達成、17人抜きで岡山を38位から21位まで押し上げた(私は中学生の時は早い方だったが11分台後半だった、一番早い
同級生でも10分前半だった)
その走り、癖のない素直な動き、ストライドの長さは不破聖衣来かのよう
そしてルックスが超かわいい、スター性もある、これからが楽しみな選手、高校生ではどんな走りを見せるか。 名前はジュエリなのかな。(しえり)らしい。


レースは最終9区まで抜きつ抜かれつの大阪、京都、東京、福岡。神奈川など強豪合戦、しかし最後は一つ抜き出た松田の大阪が8年ぶり4回目の優勝を果たした。
富山は38位、長野は11位だった。