今月の5日まで阪神百貨店で「匠の手しごとフェア」が行われていた。その最終日に行ってきた。このような匠の技術やその伝承、そして匠が作り出す工芸品などを鑑賞するたびに心に響く感動がある。
今回のフェアで、とくに目に留まった店がいくつかある。まず一つ目が、将棋の藤井聡太七冠で注目を集める将棋盤などを製作する「熊須碁盤店」。藤井聡太七冠などが対局するときに使用される将棋盤を製作している宮崎県の会社である。展示されていた将棋盤が一盤ん百万円、表面の引かれている将棋の枠のラインと木目が並ぶように流れている。美しいとしか言いようがない木の塊である。高級な盤はすべて榧(カヤ)の木ということである。
続いて2つ目の店が、「つげ櫛(くし)」をつくる「櫛留商店」。当主で、現代の名工の称号をもつ森信吾さんが実演されていた。並べてある数々のつげ櫛のなかに16万5千円という値札が付いていた。ストレートに「この高額の理由は?」という質問を投げかけると「大きさとツゲの模様」という返事が返ってきた。やはり材料になる木が肝心のようである。商品の中には大相撲で床山さんが使う櫛も並んでいた。
3番目は、大阪・堺の鋏(はさみ)鍛冶の「佐助(店名の助は助の下に一がある)」。植木鋏・花鋏・盆栽鋏・包丁などを製造、販売している。日本で唯一の鋏の伝統工芸士である当主が店頭で実演されていた。佐助の鋏は刃のねじれが特徴と仰っていたが、門外漢にはそのねじれの意味が分からない。勝手な解釈をするなら使うほどに手になじむということらしい。
3店ともに職人技を存分に活かし最高商品を作り続けている。新しい時代に生きのびていく策はなんと言っても「匠の技」を絶えさせないこと。そして新しい時代の価値観を創りだしている。それらが協奏するかのように進化している。
興味深いことなので、新たな機会をつくり詳しく紹介したいと思っている。
榧(カヤ)の木で作られている、一盤ん百万円の碁盤・将棋盤 「熊須碁盤店」
名工の手づくり「つげ櫛」 「櫛留商店」
堺の鋏鍛冶の「佐助」の逸品 漆上げのワインレッドとグリーンの花鋏 鋏の写真は福助のHPより転載
リポート&写真/ 渡邉雄二
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