大阪 池田市にある黄檗宗の寺院「佛日寺」を訪ねることが増えた。
前回の記事に記したように4月から「仏画曼荼羅アート」の教室として
月一回会館を使用させていただく。
行くたびに気になる光景が目に留まる。
本堂に入る路地に、布に梵字や仏画などが印刷された
ハンカチ(旗)のようなものが紐に吊り下げられ風にたなびいている。
日本ではあまり見たことのない光景である。
和尚に聞くと、「ダルチョー」という、チベットなどの寺院ではよく見かける
伝統の祈祷旗でチベットのシンボル的な存在のようなもの、ということだった。
この祈祷旗は五色で、その色の順番は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、
それぞれが天・風・火・水・地、すなわち宇宙を構成する五大を表現している。
この風習は、風に吹かれて仏法が拡がるようにと願いが込められている。
風になびくことで徳が積め、読経したことになる、と伝えられている。
六字大明呪(梵字呪文)や、天の四方の方角を司る
霊獣である四神(虎、麒麟、鳳凰、龍)などが描かれている場合もある。
日本でこの光景を見るのは珍しいが、ここ佛日寺にはタルチョーが
路地でひそかに見返りを求めない祈りとしてたなびいている。
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