ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

平安時代の貴族社会で流行した「蹴鞠」 正月の下鴨神社の「蹴鞠はじめ」でお馴染み

2024-10-21 16:06:55 | 伝統文化

下鴨神社では、現在でも毎年1月4日に「蹴鞠(けまり)はじめ」が行われている。お正月の風物詩のごとく立烏帽子に鞠水干に鞠袴などの装束を着て蹴鞠する風景をTVで観たことがある。蹴鞠の歴史は古いようだが、とくに平安時代に流行し芸道として広まり、貴族社会では競い合いながら楽しんだようだ。

 

いままで実際に観たことはないが、先日、京都を訪ねた際に、烏丸今出川の交差点から西に向かい歩いていると北側にある「白峯神宮」に立ち寄った。その境内でなにやら幾人かが柔らかい皮のボールを蹴り上げている風景が目に入った。

砂場のようなところに線をひき、その上を摺り足で移動しながら鞠を蹴り上げている。落ちては拾い何度も繰り返し行っている練習姿を見せてもらった。

 

指導されている方に伺うと、平安時代には蹴鞠は宮廷競技として貴族の間で広く親しまれるように、また、公家達は自身の屋敷に蹴鞠専用の練習場を設け日々練習をしていたという。

明治時代に入って、明治天皇の働きかけもあって衰退していた蹴鞠の命脈が保たれ、それがきっかけに今の時代にも愛好者によって続けられている。主流の作法は8人または6人で行い、右脚の膝を伸ばしたまま、「アリ」「ヤア」「オウ」と掛け声をしながら、足の親指の付け根に鞠を当て蹴上げる。勝敗は競わず、相手が蹴りやすいように鞠を送る。

その日の目標回数を決めて挑戦する蹴り方を「いさかいの鞠」といい、時間制限はないが、日が暮れ疲れたらやめるという。鞠を蹴り上げる高さは1丈5尺(約4.5メートル)が理想とされ、蹴った時の音や鞠の回転の良さが評価されるという。

 

この蹴鞠は、明治時代まで難波流、御子左流、そして飛鳥井流の3派があったようだが、現在では飛鳥井流だけになり受け継がれている。飛鳥井家屋敷の跡に白峯神宮ができ蹴鞠の守護神になったという。現在では蹴鞠保存会の稽古場でもあり、「サッカー神社」とも称され、球技・スポーツの神とされている。毎年4月14日と7月7日には蹴鞠奉納が行われる。

 

日本では唯一の蹴鞠保存会として白峯神宮を拠点に活動している。その保存会の方たちが平安時代からの蹴鞠を後世に伝え継ぐために日々修練を積んでいる。そして蹴鞠行事を行う京都の神社で奉納蹴鞠に参加している。

 

 

 

正月4日に下鴨神社の「蹴鞠はじめ」(写真/京都観光ポータルサイトより転載)

 

 

 

蹴鞠の聖地「白峯神宮」

 

 

 

 

 

蹴鞠の修練風景

 

 

 

球技関係の道具が奉納されている

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

下鴨神社の蹴鞠風景/ 京都観光 ポータルサイトより転載

 

#蹴鞠 #下鴨神社 #蹴鞠はじめ #平安時代に流行 #貴族社会の行事 #蹴り続ける回数を競う #球技 #白峯神宮 #蹴鞠保存会

 

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「秋高佳風月」の軸を眺め「雲龍」を味わう  秋の景色が浮かぶ

2024-10-19 21:38:18 | 有形文化財
京菓子の俵屋吉富を代表する菓子といえば、「雲龍」である。俵屋吉富七代目菓匠・石原留治郎氏が生み出した一世の名品として名を馳せている。
 
村雨餡とよばれるそぼろで小倉餡を巻き込んだ独特の形の菓子。先々代の留治郎氏が相国寺の雲龍図から考案したというもので俵屋吉富の顔であり、京菓子を代表する銘菓である。
 
京菓子資料館の1階に和モダンカフェがあり菓子と抹茶が楽しめる。その床の間に「秋高佳風月」と書かれたお軸が飾られてあった。秋の空は高くて、風や月など自然の風景が風流で良い、ということなのだろう。
 
抹茶と雲龍をいただきながら眺めたお軸に秋の景色が浮かんでくる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
文・写真/ 渡邉雄二
場所/ 俵屋吉富京菓子資料館1階カフェ
 
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糖芸菓子の最高傑作「華燭」と「花鳥風月」  圧倒される匠の技術

2024-10-18 21:20:14 | 伝統工芸

古代から続く木の実や果物を使った馴染みのある「果子」、遣唐使によりもたらされたと言われる「唐菓子」、禅とともに伝来した「点心」、布教や貿易を目的に渡来したポルトガル人・スペイン人によりもたらされた「南蛮菓子」、そして江戸時代に砂糖や寒天といった原材料が登場したのを機に広がった「京菓子」。(俵屋吉富HP参照)

現在に至るまでの和菓子のあゆみの中で、最高の技術を総結集して制作される芸術味豊かな創作菓子の「糖芸菓子」。松や桜など四季の姿や花鳥風月など本物さながらに作る装飾菓子であるが、すべて食べることのできる材料で作られている。

京の老舗京菓子店「俵屋吉富」の資料館に展示されている糖芸菓子の中でも一際目を引いたのが「華燭(かしょく)」(写真①)と名付けられた作品。その高さは幅ともに1メートル以上。20年ほど前、結婚披露宴でお披露目するために、職人二人の手で半年かけて作られた装飾菓子の逸品である。

約12.000本ある松の葉もすべて砂糖でできている。糖芸菓子は非常に繊細で触ると壊れてしまうため、持ち運ぶ際にはパーツごとにばらし現地で組み立てる。

糖芸菓子でもう一つ目にとまったのが、お軸に表現されている「3D花鳥風月」。今までに見たことのない立体絵画的作品である。これもすべて砂糖である。
これらの作品すべては伝統装飾工芸の代表格である。京菓子ならではの工夫が施され華やかさ、煌びやかさが表現された和菓子の最高傑作である。京菓子職人の技をたっぷり見せてもらった。

 

 

糖芸菓子「華燭」

 

 

 

 

糖芸菓子「3D絵画的菓子」

 

 

糖芸菓子「藤」

 

 

俵屋吉富「京菓子資料館」

 

 


文・写真/ 渡邉雄二

場所/ 俵屋吉富京菓子資料館
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#3d絵画

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京菓子「鶴屋吉信」の鶴がハーモニーを奏でる

2024-10-17 09:38:02 | 伝統文化

「ヨキモノヲツクル為ニ材料、手間ヒマヲ惜シマヌ事」を家訓に、
220年の歴史をつむぐ京菓子の「鶴屋吉信」。

本店1階に、日本画の上村淳之が描いた吉兆をあらわす杉戸絵の鶴と京菓子が
絶妙なハーモニーを奏でていた。

 

 

 

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

#鶴屋吉信
#京菓子
#220年の歴史
#上村淳之
#日本画
#鶴の杉戸絵
#絶妙なハーモニー

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秋晴れに可憐な姿

2024-10-12 15:51:51 | 雑感

残暑の陽射しが照り付けている。

15時半現在、26℃。

秋晴れ爽快といいたいが、汗ばむほどの陽気である。

 

側溝庭に秋草が花を咲かせていた。

陽に照らされ輝く姿は可憐で美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント・写真/ 渡邉雄二

 

#残暑の陽射し

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#可憐で美しい

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