一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

582  香水が来て陶房を噎せ返す

2012年05月12日 | 

(こうすいがきて とうぼうを むせかえす) 

 香水を全く知らない門外漢の私が、名前だけでも「シャネルの5番」だけは知っているのだから、この香水は相当の人気だったに違いない。勿論この句の香水がどうかなど、私にはさっぱり分からない。

 この女性、強い近視だったらしく、やたらと接近してくるので、後ずさりした記憶がある。更に香水が強かったので、なにげなくではあるが部屋の窓を開けたほどだった。

 しかしよく考えてみると、最近の私の回りには香水の強い女性がいない。香水は嫌いだから有難いことではあるが、淋しい気もする。つまり、この句の女性は、この一句を提供してもらったのだし、今思うと実に希少な存在だったのである。

 ところで、今の日本人は、不快な香りに異常に敏感だ。無臭スプレー、口臭を消す洗口液、消臭剤、芳香剤などなど。これらに熱を上げる日本人が上等とは、決して言えないだろう。

ローズマリー(シソ科マンネンロウ属の常緑低木)

コメント
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