一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

591  あるはずの日食金柑朝凪げり

2012年05月22日 | 

(あるはずの にっしょくきんかん あさなげり)

「金冠日食見ました?」

「誰が見ますか。意地でも見ませんよ、そんなもの。どこのテレビ局も大騒ぎで、見てられませんね。日頃、星も眺めないような連中が、この時とばかりの馬鹿騒ぎだからね」

「やっぱりね。あなたのことだからそうだと思ったわ。おヘソが後ろに付いてるんじゃない」

「ほっといてくれ」

「ところで、こちらの天気はどうだった?東京は良く見えましたよ」

「友達の話では、曇ってて全く見えなかったそうだよ」

「やっぱりね。負け惜しみのあなたらしい話だわ。ところでこの句、柑の字が間違ってるわよ」

「いや~、これでいいんだ。うちの金柑、今ようやく色付いているんだから」

「・・・・・・・・・・・」

アイリス(アヤメ科アヤメ属)

コメント
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