(ふうりんの つりどころきく かぜもなし)
買って来たのだろうか。風鈴を軒先に掛けたいのだが、どこに掛けたらよいかと思案していて、全く風がないから、釘を打つことができない、と嘆いているのだろう。とにかく、風が出るまで待つほかない、ということらしい。
句会で、この句を見た時、「風鈴の吊り処きく風少し」の方が良いのでは、などと余計なことを言ったが、原句「風もなし」の方が余程良い。
朝凪か夕凪か解らないが、風のない蒸し暑さに辟易しているのであろうし、風を待望している作者の心持が伝わって来るからだ。
又、「吊り処」も「きく」も旨い表現だ。
手摺りに作っていた足長の巣が、台風で無くなったと思っていたら、
今度は2階の軒下にしっかりと作っています。