一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

687  2012年 8月 岩戸句会 

2012年08月28日 | 岩戸句会

波の音にうたた寝せんや砂日傘    洋子

苧殻焚くひと刷毛の雲流れゆく

 

口中に味無きガムや蝉の羽化     薪

海原やカーソルのごと白帆立つ

 

浪江町野性化の豚蝉しぐれ      炎火

立葵大きな雲の下に海 

 

豊穣の稲のうねりや風走る      鼓夢

人絶えし高原の駅秋茜

 

虫一つ闇夜の底の底に啼く      遊石

流れ星君が微笑の一刹那

 

秋の虹明治の色の赤煉瓦       章子

稲妻に万丈の闇あばかるる

 

切っ先のような月ある夕べかな    稱子

撫子や年取ることは屁でもなし

 

捨てられた串に群がり蟻生きる    空白

炎昼や説明つかぬ一瞬の静

 

酔っぱらいと猫と豚に月下美人    雲水

撫子や一家揃って深夜族

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